【タイムズフォト】「美の女神はスナップがお好き フジ スペリアヴィーナス800」
「大切な思い出はヴィーナスの高画質で」
「今日は曇りだなあ」と思ってカメラを持ってこないとお昼休みにはいい天気。なんだか変わりやすい空模様に翻弄されています。パウセカムイです。
実は最近SONYのミラーレス機 NEX-5を手に入れました。ボディのみの購入なのでL39-Eマウントアダプターを介し、手持ちのLマウントレンズ群を装着してお手軽Lマウントデジタル機として使っています。
もちろんオールドキヤノンやバルナックライカとは別物なのですが、小さいながらもそれらとはまた違った存在感のある楽しいカメラです。
デフォルトでフラッシュの付いていないこのカメラ(そういう意味ではライカと一緒ですね)は絞り優先、ISO感度オートで撮っていると光量にあわせてISO感度を調整してくれます。
カメラが勝手にやってくれる事なのでそれに気付くのは再生画像を見るとき。
「へえー1600まで上げるんだ。画質的にも気にならないしデジタルの進化はすごいなあ」
なんてぼんやりと思っていたのですが、
そういえばカラーネガの高感度フィルムはどうなのだろう?正直あまり使った記憶がありません。
というわけで今回の「豊穣なるフィルムのせかい」は
フジフィルムのISO800高感度カラーネガフィルム「フジ スペリアヴィーナス800」を試してみようと思います。
さてふだんのわたしの撮り方ですが、基本的に「スナップシューター」気取りなので絞りは出来るだけ絞り込んで、シャッター速度は出来る限り速くすることが多いです。
速いシャッター速度と小絞りを得るためには・・・
そう、明るさか感度が必要。そういう意味でも今回のフィルムは楽しみです。
FUJIFILM SUPERIA Venus800
フィルム売り場で買ってきた「ヴィーナス800」。箱には「大切な思い出はヴィーナスの高画質で」の文字。これはフジフィルムとしても主力商品のひとつと考えているという事でしょうか?期待がもてそうです。
今回の使用機材ですが、
「IIs改でISO400が行けたんだからオリジナルのバルナックライカならもっと大丈夫なはず」
ということで無謀にも1946年製のLeica IIIcにISO800のヴィーナスを装填。
レンズはライツレンズのなかでも値ごろ感の高い沈胴式のSummitar50mmf2。
行き先は久々の新宿御苑方面です。
Leica IIIc Summitar50mmf2(L)
FUJIFILM SUPERIA Venus800
Leica IIIc Summitar50mmf2(L)
FUJIFILM SUPERIA Venus800
Leica IIIc Summitar50mmf2(L)
FUJIFILM SUPERIA Venus800
舞い散る花びら、人々のちょっとした仕草など、まさに瞬間を克明に切り取りフィルム上に固定するような力強い描写。
ラチチュードも十分広く、光を浴びて輝く葉からシャドウに沈み込む直前の根元まで破綻なく描ききっています。(比較するのは間違っているかもしれませんが・・前回のソラリスとくらべると圧倒的に使いやすいフィルムです。)
わたしとしては画質的にも十分許容範囲。おどろきの好結果です!
そしてライカIIIcもがんばった!クオリティ的にちょっと落ちるとも言われる「終戦直後IIIc」なのですがISO800でもまったく問題なし。安心して使えます。
キヤノンVILも動員し、街中でのスナップにも使ってみました。
Canon VIL Canon35mmf2.8(L)
FUJIFILM SUPERIA Venus800
Canon VIL Canon35mmf2.8(L)
FUJIFILM SUPERIA Venus800
Canon VIL Canon35mmf2.8(L)
FUJIFILM SUPERIA Venus800
Canon VIL Canon35mmf2.8(L)
FUJIFILM SUPERIA Venus800
深い被写界深度と高速シャッターによる動体静止効果でまさに「瞬間を切り取り冷凍保存する」かのようなスナップ。手ブレ、被写体ブレとも防げるので、なかなかのシャープさです。
ただ、アンダーにしてしまうと多少粒状感が目立つ傾向が。(まあ写真らしくて良いというレベルです。)
箱にもあった通り、このフィルムは「たいせつな思い出を高画質で残す」ためのフィルム。その目的を果たすためにフジフィルムが技術力を惜しみなく注ぎ込んで開発した、そんな凄みを感じさせます。
「瞬間を切り取る」ための力強い武器になってくれる、頼りになる「女神様」。スナップ派の方にはオススメです!
では、また最後に言わせていただきます。
「フィルム写真は死なず。未だ消え去りもしない。」