【タイムズフォト】映画の帰り道
かなり泣いた。
映画を見て泣いたのはすごく久しぶりだった。
なぜなら、主人公への「エール」が今の日本にも向けられているように感じたからだ。
感動の余韻を味わいながら劇場を出て、空を見上げる。
するとそこには・・・
飛行機雲が通った跡みたいだ。でも、それにしてはでかいな・・・。
自然にできた雲だろうか。冬ではこーゆー雲ができやすいのかな・・・?
まぁいいか。せっかくのオフだし、カメラも連れて来てるし、その辺ぶらぶらして帰ろうかな。
という訳で、カメラ散歩スタート。
とりあえず公園を目指して歩く。何度も来たことはあるけど、カメラ散歩のコースとしては無視できない。
カメラを持って歩いているだけで、自然と目が「被写体感知モード」のようになる。
陽に照らされるだけのマンホールなのに、妙に魅力を感じた。
自分の影を撮るのが好き。写真を撮りに行ったら一枚は必ず撮ります。
理由は後で写真を見返した時に、
「あぁ、あそこに行ってきたんだよな。」とか
「あの道通ったんだよな。」とか
色々思い返すことができるからです。
再び空を見上げる。本当に飽きない奴だ。
夏の空には大きくて迫力のある雲が出やすい。それに比べて冬の空は静かで穏やかな雲がよく出る。
夏の空はついつい写真を撮るのに夢中になってしまいやすいが、冬の空はそうでもない。
その代わり、のんびり落ち着いて空を眺めていられるから、冬の空のほうが印象に残りやすい気がする。
のんびりのんびり歩く。
子供の笑い声
ブーツの足音
小鳥の囀り
静かな公園に響く休日の音。
にょきーんと伸びている。
雲は不思議だ。変幻自在にその姿形を変える。
空を自由に泳いでいる君達がうらやましいよ。
公園には色々な人が来る。季節や天気によっても色々なシーンに出逢える。
だからこそ、この一枚が撮れたのですね。
セピア調の写真やレトロな雰囲気の写真が好き。
「日常」という名の幸せな時間。このカップルは今その時間を満喫しているのだろう。
空を見上げながら、ストリートミュージシャンの歌声と、クラシックギターの奏でる心地よい音色に耳を傾ける。
公園に流れる時間にやさしく響きわたるその歌声と音色はとても聞き心地が良かった。心の中で拍手を送った。
彼はこんな歌詞を歌っていた
「君にこの言葉を伝えたい 愛しているよ」
ストレートな表現は好きだ。彼の歌を聴いていて、さっき見た映画のヒロインを思い出した。
主人公のためにまっすぐに全力でぶつかる姿に何度も泣かされた。
そこには彼らの「日常」があった。
自分にとっての「日常」はのんびり空を見上げて写真を撮ること。
だから今はこの時間に感謝したい。
でも、たまには「非日常」も体験してみたい。例えば・・・緑色に染まる空に遭遇とか。
公園での散歩を終えて、駅のホームへ。
オレンジ色の陽の光に照らされたホームの床に一目惚れしてしまった。
床に映し出される人の影がシャッターを押す欲求を高める。
特別変わった写真ではないけれど、好きな1枚になった。
自宅まであと数十メートルの場所にて。
「ありゃ?まーた細長い雲がいる。冬の空って不思議だなぁ。」
使用機材
OLYMPUS E-P3
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8