【マップカメラ情報】~ローパスフィルター“レス”とはなんぞや?~
本日は、最近よく耳にするローパスフィルター“レス”カメラについてのお話です。
ローパスフィルターを搭載していないもしくは、
その効果を弱めたデジタルカメラが段々と注目を集めるようになってきました。
そもそも、このローパスフィルターは、どんな役割をしている物なのでしょうか?
まずはそこから紐解いてみましょう。
通常、ローパスフィルターはCCDやCMOSといった撮像素子の手前に配置されています。
細かい模様や格子状の物を撮影すると、モアレが発生します。
モアレ…別名、干渉縞といいます。規則正しく並んでいる模様を重ね合わせた時に、
それらの周期のずれにより発生する縞模様を指します。
デジタルカメラの場合では、撮像素子の画素が規則的に並んでいる為、
画素ピッチの半分を超えるピッチの模様等を撮影すると互いに干渉し合い、縞模様が生じます。
※画像はPENTAXホームページ[K-5Ⅱsのモアレ例]より
ちなみにフィルムカメラでは、画素にあたる感光粒子が不規則に並んでいるので、モアレは発生しません。
そこで、そのモアレの発生を低減させるのがローパスフィルターです。
細かい模様などに発生する、光の強弱変化の細かい部分にフィルターをかける役割をもっています。
つまり、画像として記録をする際に、あらかじめモアレが発生しない程度に細かい部分をボカしているわけです。
もっと解像できているはずの部分をボカすなんて、もったいない!
と、思う方もいらっしゃると思いますが…。
そのお陰でモアレに悩まされる事はまずありません。
格子状の物や、模様のある衣服などなど…被写体に敏感にならずに済みます。
しかし!
その逆を行き、今注目を集めているのが、ローパスフィルター“レス”カメラです。
ローパスフィルターが無い
ということは…?
その撮像素子が本来持っている解像度を発揮できるという事になります。
風景写真を例にあげるとすれば、ローパスフィルターを搭載したカメラに比べ、
解像度が向上しているので、山などの遠景の木々が細かいところまで解像します。
しかし、被写体や撮影条件によってはモアレが発生する…というリスクは避けられません。
うーん。
こうして改めてみると・・・どちらも一長一短ですね。
あなたなら、どちらを選びますか…?