【Nikon愛】引き伸ばしレンズ EL-NIKKOR
フィルムから印画紙に露光させる為の、引き伸ばし機に取り付けるレンズです。
この「印画紙に露光させる」という作業が、写真の仕上がりに重要な役割を果たすので
像が歪んだり、滲んだりしないように、引き伸ばしレンズには高い性能が求められました。
私が愛用する引き伸ばしレンズはこちらです。
EL-NIKKOR 50mm F2.8
「NIKKOR」に出会うまでは、引き伸ばしレンズというものを
私はそれほど重要視していませんでした。
いままで使っていたフジフィルムの「FUJINON」が良くない訳ではありません。
ですが、一切の不満も無く使っていたFUJINONから、ひょんなことで手に入れたNIKKORに
レンズを変えた途端、私の写真が大きく変わったのです。
偶然、わたくしの写真に対する視線、意識に合っていたのでしょうか。
「引き伸ばしレンズにはたくさんの種類がある」と知ってからというもの
いつかは『シュナイダー』や『ローデンシュトック』を使ってみたいなあ…
そんなことをよく考えておりました。
しかし私はNIKKORを使い続けました。
NIKKORに出会えたことに喜びと、所有する誇りのようなものを感じていました。
今はデジタルばかりですが、むかしプリントした写真を見ると、
カメラにモノクロフィルムを詰めて旅に出たい気持ちになります。
引き伸ばしレンズは中古で出てくることはほとんど無くなってしまい、
また状態が悪いものも多いですが、フィルム使いの方はぜひカメラだけではなく
引き伸ばしレンズにもこだわってみてはいかがでしょうか。
RAW現像で自分のイメージする世界を創り上げるデジタル写真のように。
暗室で仕上げる自分の世界が、新しく生まれ変わります。