【SIGMA】しぐまびより Part 11
洋館の雰囲気が好きで
色んな場所を調べては足を運びます。
今回はモノクロだけの写真です。
洋館に限りませんが旧い建物内を歩いていると
とても静かな時間が生まれる時があります。
自分のスリッパの擦れる音や、シャッターを切る音。
遠くから聞こえる他の観光客の話し声、木々の葉が風に揺れる音。
ただ静かな時間が流れる空間というのは
現代においてはとても貴重な気がします。
Merrillはその被写体が重ねてきた時間まで
写してくれる気がします。
極僅かな色の違い、汚れまで写しこんでいるからこそ
その様に感じる事が出来るのかもしれません。
そしてMerrillの長所はその膨大なデータ量です。
ブレを抑える為にシャッタースピードを上げて撮る為に
撮った時には被写体が暗くなってしまっても
SPPで暗部を引き出す事が出来ます。
更にハイライトはそのままで暗部を引き出したい時には
X3 FillLightがとても重宝します。
かなり無茶な引き上げをしたのでノイズも多少目立っていますが
窓の光に引っ張られて真っ黒になっていた花のデータが生きている事に感動します。
部屋の中に灯りに向かって伸びている花がありました。
意図的なものなのか、自然の力なのか分かりませんが。
ボトボトとつつじが。
気付けば五月も十が過ぎていて、月日の流れの早さに
頭が追いつかなくなってきました。
今はもう動かないおじいさんの時計ではないですが
棚にしまわれ時間を刻まなくなった時計。
何度か足を運んでいる場所ですが陽の時間で
新しい発見が出来る場所でとても気に入っています。
気付くと夕暮れ時まで入り浸ってしまい、
後の予定に支障をきたしてばかり。
また穏やかな一日を過ごしたくなった時に訪れたいと思います。