【Leica】 金曜フードショー☆第12回 12585 M35mm / M50mm用フード
みなさん、こんにちは「金曜フードショー」へようこそ!
レンズフードは、フレアやゴーストなどの原因となる有害光のレンズへの入射を防ぐためのものですが
レンズフード自体がコレクションの対象にもなっています。
このコーナーでは、実用的なものや変わった形のものなど多種多様なレンズフードを取り上げていきます。
今回紹介するのは、ズマロン35mm、ズミクロン35mm、ズミクロン50mm、エルマー50mm兼用の12585 フードです。
このフードの特徴① 3つのスリットが正面から見るとよくわかりますね。
12585は、第7回で紹介した「IROOA 35mm、50mm用フード」の後継機種です。
IROOAと同じく、フィルター径39mmでフードを爪で固定する35mm、50mmのレンズに取付けできます。
メタル製ブラッククローム仕上げで、↑ の写真のほかにも刻印のバリエーションがあります。
使用法もIROOAと同様です。取付けは、両サイドのボタンを押して、4つの爪で固定します。
爪は二重にあり、50mmレンズでは逆さ付けしてコンパクトに収納できます。フードカバー(14033)も使えますよ。
そして特徴② ラッパ型のIROOA とは逆に、先端がすぼまっています。
これら2つの特徴は何のためなのか? ↓ の写真をご覧ください。
ライカM6 + ズミクロンM50mmF2 に、左は「IROOA」、右は「12585」をそれぞれ装着した時のファインダー像です。
画面右下に注目してください。 理由は一目瞭然ですね!
「IROOA」では、右下スミが隠れて見えません(ケラれている)。
対して「12585」では、フードが線状になっていてスミまで見る事が出来ます。
実際の撮影の場面では、この「右下スミが見えない」ことは、結構ストレスになるんです。
フィルムを現像してみたら、思いもよらないモノが写っていたり、
右下を気にしてなかなかフレーミングが決まらなかったりするのです。
そんなストレスを解消してくれる救世主が「12585」なのです!
「何だかライカっぽくてカッコいいデザイン」だけではなかったんですね! レンジファインダー用に考え抜かれた機能美なんですね!
ライカレンズは、ほとんどがフード組み込みタイプになりましたが、
ツァイスやフォクトレンダーでは、スリットタイプのフードが現行品として用意されています。
最近では、ミラーレス一眼にマウントアダプターを介してライカ用レンズなどを使用することが多いですが、
専用フードがスリットタイプだったりしますよね。それはそれで、アリですよね。
やっぱりカッコいいですから。
個性的、機能的、実用的 三拍子そろった「12585」でした。
でも、やっぱり銀鏡胴のズミクロンには時代を揃えて「IROOA」を装着してしまったりしますよねぇ。
いや~フードってほんとにいいもんですね!
↓ こちらのフードカバーがお使いいただけます。