焦点距離:240mm / 絞り:F8 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:140
撮影してから少し時間が経ってからの記事投稿となりますが、ニコンのDXフォーマットフラッグシップモデル「D500」で、
2016年11月3日に開催された入間基地航空祭で始めての飛行展示を撮影してまいりました。
その時の写真をご紹介しつつ、このカメラの魅力について語っていきます。
■今回の使用機材
カメラボディ:Nikon D500 + マルチパワーバッテリーパック MB-D17
レンズ:TAMRON SP 150-600mm F5-6.3 Di VC USD G2 A022N(ニコン用)
D500はAPS-Cフォーマットのカメラですので、35mm判換算225-900mm相当の超望遠域をカバー。
カメラ本体のAF性能の高さ、10コマ/秒の連写速度、高速書き込みの可能なXQDメモリーカード(LEXAR 64GB 2933x)、
高速連続撮影に息切れしない余裕のあるバッファメモリー。さらにはD500にはカメラAF性能、
技術の粋を集めたあのもうひとつのフラッグシップモデル「D5」と同等のAF測距センサーを搭載しています。
D5と比較してのメリットは、ファインダーの右から左まで隙間なくカバーされたAF測距点。
ここまでの性能がカメラにあれば、レンズも下手なものを付けるのは少し不安。
D500とMB-D17は私物ですが、望遠レンズはあまり使用しないため70-300mmクラスのレンズしか所持しておりませんでした。
初めての“ブルーインパルス”に対峙するということで、贅沢心が芽生えてしまいお借りしたのがこちらのタムロン新望遠ズームレンズ。
先般掲載しました開発者インタビューコンテンツでもそのレンズの扱い易さ、性能の高さの裏付けこそ取れていたものの、
やはり機材の良さは「撮ってなんぼ」ですね。D500のカメラ本体はグリップの握りやすさと重量バランスに非常に優れておりますが、
やはり長いレンズを付けるときには通称“縦位置グリップ”の出番です。
どうです、この迫力。笑
さて。機材の力に助けられての撮影に臨みましたが、その“撮れ高”は果たして…。
焦点距離:170mm / 絞り:F8 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:110
初めてのブルーインパルスは想像以上のスピード。興奮しながらカメラを振り回すも、
一旦フレームから逃してしまうと超望遠の画角の狭さから再度捉えなおした頃にはもう見せ場は終わってしまいます。
焦点距離:500mm / 絞り:F8 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:250
頭の上を一瞬で通り過ぎていくブルーインパルスを、全身で振り返って撮るような余裕はなく、
半ばブリッジするかのようにそのままカメラとレンズを振り上げて撮影したような感じです。
自分の体幹の筋力の弱さに、腰回りが悲鳴をあげつつもどうにかこうにか追いかけます。
焦点距離:220mm / 絞り:F8 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:180
情けない文章を書いてしまいましたが、それでもどうにか撮らせてくれているところが、この撮影機材の力。
焦点距離:280mm / 絞り:F8 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:180
焦点距離:260mm / 絞り:F8 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:200
D500のAF性能は本当に触れ込み通りのもので、フレーミングさえきちんと行えればピントを外すようなことはほぼありません。
“ほぼ”とあえて書いたのはAF関連の設定の追い込み不足。
D500とともに併用しているD810やそれ以前のニコン機と比較して、“AFロックオン”の強弱を変えた際の挙動が今までと異なる感覚。
詳しくご説明すると、D810やD4SなどではAFロックオンを“5(強め)”に設定しておくと、
かなり再AFに間を置くような感じになり手前を横切る他の被写体に影響を受けることなく撮影ができました。
D500のAFロックオン設定「横切りへの反応」を“5(鈍感)”に設定していたものの、
少しピント移りが早いような感覚があり数枚外してしまいました。
恐らくこれはもう一点細分化された「被写体の動き」という設定でしょうか。今回は未知の被写体でしたので“ランダム”という設定にて臨みましたが、実際に撮影を終えて感じたのはここはもしかして“スムーズ”あるいは中間くらいの設定値が正しかったのではないかな…と。
実際にブルーインパルスは縦横無尽に空を駆け巡りますが、実際には宙返りや、飛ぶ位置が毎度違うだけで、緩急のある“ランダム”な動きとは違うんですね…。また是非設定を追い込んで“百発百中”を目指したいと思います。構図はともかくピントは…。笑
焦点距離:600mm / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/5000秒 / ISO:250
ブルーインパルスの飛行展示が始まる前にそれ以外の飛行機も飛んでました。T-4の“赤いドルフィン”。
焦点距離:600mm / 絞り:F8 / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:100
陽気な外国人の軍人さん。
焦点距離:450mm / 絞り:F8 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:180
最後は縦の構図で存分に白煙を取り込んだ一枚。
初めての挑戦でしたが、これは一度経験して頂きたい貴重な撮影体験でした。
見るだけでも興奮すること間違いなしではございますが、ファインダーで追いかけるスリリングさや、
写真に捉え切れなかった時の悔しさは非常に新鮮です。
今回使用したニコン D500とタムロン SP 150-600mm F5-6.3 Di VC USD G2 A022は
今回の被写体における相性は抜群でして、おすすめの組み合わせです。
タムロンの最近のレンズはデザインも洗練されており、相変わらず手振れ補正“VC”が非常に強力。
新SPシリーズとして新たにラインナップされたこのSP150-600mm のG2(ジェネレーション2)は
コンティニュアスAF時の駆動の滑らかさなども向上しており非常に高い実力を有しています。
600mmまでカバーしている点もフルサイズユーザーの方にもおすすめのポイントです。
たまたまですが、この記事を掲載している本日11月27日(日)も茨城県の“平成28年度百里基地航空祭”にて
ブルーインパルスの飛行展示が行われましたね。また多くの方々に興奮を届けてくれたのではないかと思います。
この次は12月4日(日)に九州の宮崎県で行われる“新田原エアフェスタ2016”でブルーインパルスの飛行展示が行われる予定ですね。
年内は最後のブルーインパルスになりますので、機材のグレードアップなどを検討頂き臨んでみてはいかがでしょうか。
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