その日は天気の良い休日。世間一般でも休日と呼べる曜日だったわけですが、「よし、撮影に出よう」と思い立って朝から家を飛び出します。しかしここで天の邪鬼な筆者は「休日の人ごみに飲まれたくない」と思ってしまい、行き当たりばったりな撮影に切り替えます。こういう時は大抵しょうもない写真ばかりが増えてしまうものなので、今回は”東京の路地を撮ろう”とざっくりとした目的を付け加えました。
そうして訪れたのが都電荒川線沿いにある三ノ輪駅。以前にも何度か撮影で訪れた事があり、来る度にゆったりとした時間の流れにノスタルジーを感じていたのですが、それが今日の気分にぴったりだったのです。
高層ビルが立ち並ぶ都心部とはうってかわって細路地が続き、一歩路地に踏み込めばそこには地元に根付いた生活が垣間見えてきます。
一見無造作に置かれた自転車はれっきとした駐輪スペースかもしれません。道にせり出すようにプランターをこれでもかと並べて様々な植物を育てているところもあれば、突如現れるネオンの付いた看板を覗きこむと細路地の一角にこぢんまりとした飲食店が顔を見せたりと、ギュッと詰め込まれた生活がそこにはあります。
そんな中にゃあ。と声がしたので振り向いてみれば、猫ちゃんがおりました。洗濯機の上に寝そべっているのでしょうか。この日の気温は30℃にも届きそうな程暑い日でしたので、そんな事を思い返してみると日陰でひんやりとした金属は確かに涼しそうです(しかしあの洗濯機はどうやって使うんでしょうか)
野良猫が多い街と少ない街、恐らくはその街毎の自治体によるものだとは思うのですが三ノ輪ではよく猫ちゃんに遭遇します。こちらも日陰で涼んでいるのでしょうか、だらりと寝そべりつつも近づく筆者に一瞥をくれるのですが暑さで面倒なのかそのまま何枚か撮らせてくれました。
別の猫ちゃんですがこちらは日光の下でお昼寝中でした。
肉球に触りたいという衝動を抑えつつ起こさないようにそっと一枚。肉球、ふにふにしたくなります。
佳い光です。いただきます。
間違いなくここは東京都であり、住宅街のど真ん中でしかも休日なのですが本当にゆったりとした時間が流れています。
「わが手で守ろう わが街 わが家」が印象的。
細路地を広角レンズで下からズバンと仰いでみました。もう少し太い路地だと電信柱が立ち並び、電線がクモの巣のように広がっているのですがここまで細いと意外とスッキリとしているものです。
住宅街を抜け近所の神社に辿り着きました。「はて、見慣れない物が結ってあるな。」と思えば傘みくじというそうで、”傘が開く”と”運が開く”をかけてこのおみくじが誕生したそうです。元は山口県にある神社が発祥の地なんだとか。
筆者も良い被写体に巡り合えますようにと一本引いて結い、その場を後にしたのでした。
結果は・・・聞いてはいけませんよ。
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撮影:α7II + HELIAR Hyper-Wide 10mm F5.6 Aspherical