【増税前にデビュー】航空祭にミラーレスを持ち出して
【 1/1000 | F8 | ISO400 】
9/16(月)は石川県小松市にある、航空自衛隊小松基地で航空祭がありました。
マップカメラをご愛顧頂いている皆様も、行かれた方はいらっしゃるのではないでしょうか。
【Nikon D500 + AF-S 200-400mm F4 VR】
さて筆者は航空祭といえば、
長らくNikon D500、つまり一眼レフを持ち出して撮影してきたのですが、
今回はずっと試してみたかったカメラ、そして初めて触るレンズで挑戦してきました。
それはSONY α9 と、
新進気鋭の最新レンズSEL200600Gです。
筆者はSONYのフルサイズミラーレス機を持ち出すのは初めてです。
筆者のSONYデビューでぶっつけ本番で航空祭に行ってきました。
航空祭のお話もしたいところですが、
せっかくなのでカメラとレンズのお話に集中しましょう。
また今回の画像はすべて、撮影後に露出や色をレタッチしていません。
素の画像がどんなものなのかもご覧ください。
【 1/1250 | F8 | ISO200 】
ご存知の方も多いように、SONY α9は多芸多才なカメラです。
その機能のなかで航空機撮影に活かしていきたいものといえば、
●素早く正確なオートフォーカス性能
●20コマ/秒(※電子シャッター)という圧倒的連写能力
●連写中でも被写体に集中しやすいブラックアウトフリー
これらを試してみたくてSONYデビューしてみました。
【 1/1600 | F8 | ISO320 】
【 1/1250 | F8 | ISO160 】
今さら、と思うかもしれませんが、
一瞬一瞬が大事な航空機撮影では非常に重要な要素です。
【 1/1600 | F8 | ISO250 】
またポートレートでいうところの「瞳AF」などに相当するものがないので、
「空や雲にAF吸われて迷ったりせずに素早く使っていけるのか」というのはずっと気になっていました。
撮影後なので言えます、「断然実用レベルで間違いない!」です。
【 1/1600 | F8 | ISO320 】
今回の撮影はAFは全てAF-Cでワイドエリアで撮りました。すなわちほぼカメラ任せです。
驚くほど、素早く空飛ぶ被写体を見つけ、焦点を合わせてくれます。
コンティニュアスで正確に被写体を追いかけてくれるので、合わせ続けてさえいれば撮影に困ることはありませんでした。
【 1/1600 | F8 | ISO320 】
今回の航空祭でもっともスピードが要求されたであろう展示がこちら、
米空軍のF-16のデモフライトです。
時折、音速を超える手前まで加速することがあり、
(岩国で超えちゃったときのソニックブームはすごかったです)
自衛隊機よりも容赦なく動き回るので追尾能力も重要です。
やや思い切りに欠けるフレーミングで撮ってしまっていますが、
その代わりにα9は確実にAF追尾してくれていました。
F-16を追いかけられたら何も困ることはないでしょう。
【 1/1250 | F8 | ISO160 】
12コマ/秒の一眼レフでも十分ですが、それが20コマならなおのこと、
決定的なシーンを取り逃がすことはありません。
あとは自分の判断と、選んだSDカード次第です。
20コマ/秒ということは、
それだけ早くSDカードの容量を使っていきますし、書き込むスピードも重要です。
筆者はSONY TOUGHシリーズを愛用しています。
丈夫なだけでなくスピードも読み書きのスピードも早い、このSDカードがあればα9の性能をフルに活かすことができます。
【 1/1600 | F8 | ISO320 】
例えばF-15のコンバットデパーチャー、
2機で離陸して、低空でそれぞれ別方向にブレイクしていく、
小松の航空祭では定番の撮影チャンス。
正直筆者はそんなに慣れていないので、とりあえず連写してアタリを狙いたいところ。
ちょっと逃げ気味になっていますが、
連写能力の高さのおかげでそれっぽいシーンが撮れました。
【 1/1250 | F8 | ISO200 】
ブルーインパルスの2機が交差するような演目でも連写能力は重要です。
会場、自分の位置、天候、機体のコンディション、
様々な要因でクロスするタイミングは変わるので、
どんなタイミングであっても確実にその瞬間を切り取れる性能は
とても頼りになります。
【 1/1600 | F8 | ISO320 】
少し脱線してレンズのお話をここで。
20コマ/秒を使うためには、対応したレンズを用意する必要があります。
今回持ち出したSEL200600Gは対応レンズです。
200-600mmという焦点距離があれば航空祭ではたいていの撮影がこなせます。
また人が密集しやすい航空祭で、
インナーズーム(ズームしても全長が変わらない)ことはとても便利です。
全長が伸びて周囲に迷惑をかけることはありません。
さらに、見た目の割にそこまで重くはないので、
腕・肩が疲れにくく快適に撮影ができます。
マナーを大切にしつつ快適に撮影ができるという点でとてもおすすめです。
【 1/1600 | F8 | ISO400 】
オートフォーカスのスピードも描写も申し分ありません。
まさにα9で使うために生まれてきたようなレンズです。
α9をお使い・ご検討のみなさまにはぜひ試していただきたいです。
【 1/1250 | F8 | ISO200 】
どんなに連写が速くても、
都度都度ブラックアウトしてると目が疲れますし、被写体を見失うことがあります。
最近のミラーレスのファインダーははここも厳しく見られがちですが、
α9はブラックアウトフリーなので、
快適に被写体に集中することができます。
これが筆者がもっとも使ってみたかった機能です。
【 1/1600 | F8 | ISO320 】
航空祭でも、被写体が機首をあげたり、
機体をひねったりすると、
ギリギリのフレームで追いかけている場合、
ブラックアウトの間に見切れたり、フレームアウトしたりすることがあります。
【 1/1600 | F8 | ISO200 】
α9ならブラックアウトフリーなので、
タイミングを予想しやすいですし、万が一でもすぐ対応することができます。
これは野鳥など、動きが予想しにくい被写体を追いかけるときでも有用なはずです。
【 1/1600 | F8 | ISO200 】
美しい編隊飛行、一見スピードは出ていないので簡単そうですが、
それゆえにフレーミングでのミスは確実に避けたいところ。
ギリギリを狙うときにはブラックアウトフリーは非常に助かります。
【 1/1600 | F8 | ISO320 】
【 1/1600 | F8 | ISO320 】
ベイパー(翼端などから延びる飛行機雲のようなもの)を活かして、
構図を意識した画を狙うときも、
ブラックアウトフリーなら連写しながら構図に集中できます。
【 1/1250 | F8 | ISO160 】
ブルーインパルスのスモークも同様です。
今回は天候の都合で縦方向の演目がなかったのですが、
ダイナミックな演目だとさらにこの機能を活かせると思います。
さて三つのポイントに焦点をあててお話してきましたが、
SONY α9は十分以上に航空祭でも活躍するミラーレスカメラであり、
FE200-600はそのうえで快適に撮影ができるレンズだとわかりました。
【 1/1250 | F8 | ISO250 】
今年度もまだまだ各地で航空祭があります。
今後の航空祭に新しい機材で臨んでみたいという方に今回の組み合わせはとてもおすすめです。
増税前のこのタイミング、
心機一転、新機材に入れ替えて今後の航空祭に臨むチャンスかもしれません。
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