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『FUJIFEST GLOCAL 2019 東京』イベントレポート

2019年10月26日、東京・上野 東京国立博物館敷地内にある表慶館にて富士フイルムの新製品『X-Pro3』を紹介するイベント『FUJIFEST GLOCAL 2019 東京』が開催されました。その会場の様子と『X-Pro3』の魅力についてレポートいたします。

イベント会場である表慶館は、明治42年(1909年)に開館した日本初の本格的な美術館とのことで、作りも雰囲気も素晴らしい洋風建築です。(設計者は現在の迎賓館を手がけた宮廷建築家の片山東熊氏)入り口を通ると大きなドーム天井の吹き抜けがあり、来場した皆さんの心と写欲を鷲掴みにします。

入り口からまっすぐ進んだ部屋のにタッチ&トライのコーナーが設けられており、今回の主役『X-Pro3』の実機に触れることができます。

『X-Pro3』の大きな特徴として、トップカバーとベースプレートの素材にチタンが使われていること。そのチタンをさらに強い素材にするため、施されたのが“デュラテクト”という表面加工技術です。金属の風合いを残しつつも、カッターなど刃物で削ろうとしても傷がつかない堅牢性が特徴で、プロカメラマンがハードに使用しても耐えうる材質だということです。

そのデュラテクト仕様のボディカラーがブラックとシルバーで用意されており、筆者が案内された台にはデュラテクトシルバーに輝く『X-Pro3』が置かれていました。会場で撮影した写真だと照明の関係もあって金色っぽく見えてしまいますが、実際はもっと黄色味が少ないシルバー寄りの色です。例えるならコンタックスGシリーズよりシルバーに近く、どちらかというとTX-1の色に近い印象で、より金属らしさを感じる色と風合いです。

そして話題のカメラ背面。メモリ液晶の小窓に現在設定してあるISO感度とフィルムシミュレーションがビジュアル化されて表示されます。賛否を呼んだこの仕様ですが、個人的には「よくこれを製品化してくれた!」と拍手喝采したいくらい大好きです。おそらく他の国内メーカーでは「不便」という理由で没になる仕様でしょう。写真の歴史を作り上げてきた富士フイルムが、写真を撮る行為そのものを真剣に考えたからこそ製品化することができたカメラだと感じました。

また、写真の液晶に表示されている『CLASSIC Neg.(クラシックネガ)』は「第4の感色層」がキャッチコピーだったネガフィルム、SUPERIA(スペリア)をモデルに作られた新しいフィルムシミュレーションとのこと。ノスタルジックな雰囲気を引き立ててくれる色味はエモーショナルな作風にぴったりの表現です。

背面はチルト液晶になっており、開くと大きなモニターが登場します。最大180度まで開きますので、いざという時にハイアングル、ウエストレベル、ローアングルも大丈夫。あくまで補助的な意味が強い開閉式のモニターは「シャッターチャンスを逃さないよう、撮影に集中できるように」という『X-Pro3』の強い思いが感じられます。

タッチ&トライのコーナーには『VM-X クローズフォーカスアダプター』を発売したコシナブースもありました。

数あるラインナップから『X-Pro3』に装着してもっともカッコイイと感じたのが『Voigtlander ULTRON 35mm F2 Aspherical Vintage Line VM』です。クラシカルなルックスはもちろんですが、切れ味のある現代的な描写と滑らかなボケ味、そして換算52.5mmの画角は『X-Pro3』との相性抜群です。

また、これは妄想の組み合わせなのですが、デュラテクトシルバーのボディにクローズフォーカスアダプターを装着し、アダプター専用に開発された『Voigtlander HELIAR 40mm F2.8 VM』の組み合わせもカッコイイはず。デュラテクトシルバーはニッケルメッキの色にも近いので様々なオールドルックのレンズに合いそうです。

会場では様々な催しも用意されていました。こちらはXシリーズの愛機のシャッター回数を調べてくれるというサービス。今までの富士フイルムのイベントでは無かった試みです。

こちらはおなじみのクイックメンテナンスサービス。

表慶館2階にも行ってみましょう。階段や吹き抜けなど、とてもフォトジェニックです。

こちらはプロカメラマンが撮影したギャラリースペース。機材は全て『X-Pro3』です。

こちらはシアタースペース。撮影時はムービーが始まる前だったので空いていましたが、上映時にはほぼ満員に。Xシリーズのこだわりと、カメラとしてのアイデンティティを強く持つメーカー側と、世界中のフォトグラファーの意見を取り入れて誕生した『X-Pro3』の開発秘話は非常に見応えがあり、大変感銘を受けました。

実際に『X-Pro3』を使用したフォトグラファーの声や、カメラとしての『X-Pro3』の魅力について話を聞けるトークショーなど、今回も内容盛りだくさんのイベントでした。

最後は富士フイルム商品企画担当の上野隆氏にデュラテクトブラックの『X-Pro3』を持っていただきました。撮影の合間に「このデュラテクトブラックは手で触った後が馴染んでくると、鈍く光る感じと色に深みが出て、たまらなくカッコいいんですよ」と教えてくださいました。

『X-Pro3』ブラックは11月28日、デュラテクトシルバー/デュラテクトブラックは12月中旬の発売を予定しています。デュラテクト加工は製造工程に時間がかかるとのことで発売時期が少しだけ後になりますが、その分素晴らしいカメラになることでしょう。

ブレない信念を持ち、妥協なく作られたプロダクトは大変カッコよくて美しいものです。実機に触れ、話を聞き『X-Pro3』とXシリーズが更に好きになるイベントでした。

※本文中に紹介したDURATECT(デュラテクト)は、シチズン時計株式会社の商標、または登録商標です。

[ Category:Carl Zeiss & Voigtlander FUJIFILM | 掲載日時:19年10月28日 12時00分 ]

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