【11月30日はカメラの日】OLYMPUS PEN FT
11月30日はカメラの日!
ということで、本日から30日までマップカメラスタッフが自分の所有しているカメラや好きなカメラを熱く語ります。
初回はオリンパス大好き雨男が担当させて頂きます。
昭和41年、1966年
今から約53年前に発売されたオリンパスペンFT
53年前と記載しつつ半世紀以上たったこのカメラのクオリティに驚きを隠せません。
そもそも53歳のオリンパスペンFTが欲しいと思った理由はいくつかあります。
見た目がカッコ良い。
小型軽量。
コスパが良い。
以上の3つです。
1つずつ語らせて頂きます。
まずは外観。
カッコ良いですよね。初代のPEN FはFの刻印がありました。
よくこの刻印をカッコ良いという方はいらっしゃいますが、私はFTのFが好きなのです。
フォントです。このフォントがカッコ良いのです。
私の憶測なのですがHGゴシックMなのではないかと勝手に思っております。
こういう文字にまでこだわるデザイン。最高です。
レリーズボタンが長方形で出来ているのも好きなポイントです。
この当時、丸型が主流だった中でこのデザインに挑戦する事は相当なものだったと感じます。
デザインと併せてこの当時、通常の一眼レフカメラであれば頂部にペンタプリズムが配置されてるものが多数でした。
ペン・シリーズの設計者で有名な米谷美久さんは、ハーフ判での画面が縦長になることからフランジバックを短くできるよう、
通常であれば上部に開閉するミラー機構を横に開閉する設計を考え、それに合わせてペンタプリズムではなくポロプリズム採用したことで、
通常ペンタプリズムがある部分をなくすことでき、しかもレンズがカメラ中央から右手側にオフセットした(グリップ部分の確保)、
事でこのデザインとなっています。
ちなみにペンタプリズムとは、一眼レフカメラのファインダーに用いられる5角柱形で7面体のプリズム。
ポロプリズムはミラーを長辺を軸にして横に跳ねる方法。
フランジバックは飛躍的に短くなることと、レンズを通った画像が横に反射され、ファインダーまで反射する方法としてポロプリズムがあります(主に双眼鏡などで採用されている)
さらに2004年に発売したE-300、2006年発売したE-330の2機種でもポロプリズムが採用されています。
どちらもフォーサーズ用のボディ、懐かしいですね。
デザインも良く、さらに固定された発想に縛られる事無く、新しいことに挑戦していく姿勢がここまでの小型化に繋がっているのではないかと思っています。
PEN Fとの違いとしてFTにはTTL露出計(カメラに内蔵された露出計の1つ、レンズから入った光を測定するもの)が内蔵されています。
この露出計も通常のモノとは少し違い、
シャッター速度、フィルムの感度・測光に基づいてファインダー内の左側に表示されたTTLナンバー
(0から7の数字で表記されています)を、レンズに刻まれた数字
(PEN F時代に発売されたレンズには通常の絞り値のみの刻印)
と手動で合わせる(それぞれのレンズごとに絞り値と一定の法則で動作している)という方法で、露出を合わせられるようになっています。
ちなみに測光を行う素子に硫化カドミウムを採用したCdSセル方式というのを採用しており、
セレン光電池式と比較してもより暗い場所で測光できることも特徴の1つです。
そして何よりコスパ!
今も昔もですがフィルムは高価です。
ですがハーフ判の為、36枚撮りのフィルムで72枚撮れます!!
倍です!マイクロフォーサーズの焦点距離とと同じです(35㎜判換算から2倍するため)
本当にお財布に優しいカメラです。
コスパが良いことも含めて個人的にハーフ判の写真が好きです。
なぜならフィルム1枚に2枚分の写真があることで、自分の撮った写真にほんの少しの物語性が生まれるからです。
この風景を撮った後に花を撮った。とか。
同じ空の写真でも露出が違っていたり。
2枚あることでより表現に厚みが増すように思えます。
もちろん1枚でも充分な描写力です。
長々語ってしまいましたが、最後にPEN FTとF Zuiko 38mm/f1.8で撮影した写真をご覧ください。
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