StockShot

  • タグ一覧
  • 検索

【マップカメラ情報】太宰治の頽廃(デカダンス)を写したカメラは・・・

 60年前の6月13日夜、愛人とともに玉川上水に身を投げた作家 太宰治。その遺体が見つかったのは、6月19日朝のことでした。それが奇しくも彼の39回目の誕生日にあたり、以来6月19日は桜桃忌(おうとうき)の名で、今日も彼の墓前にはたくさんの花が供えられていることでしょう。
 そんな太宰の姿を写した写真の中でも、とりわけ有名なのがこの写真。昭和21年、写真家 林忠彦が銀座のバー「ルパン」で撮った1枚。林の手記によると『夫婦善哉』などを著した作家 織田作之助をバーで撮っていたところ、「俺も撮れよ」と1人の酔っ払いがからんできた。これが当時売り出し中の太宰で、林は残っていた最後のフラッシュバルブを使い、狭い店内、ドアを開け放ったトイレから撮影したとか。本当ギリギリの1枚だったわけです。でもそれが作家 太宰治を象徴する1枚となり、写真家 林忠彦の代表的な1枚となったわけですから・・・ 私も撮影頼まれたら拒まないようにしよ!(旅先でカメラぶら下げていると、すぐ声かかるんですよね・・・)
 それはさておき、カメラ屋としては、この写真、何のカメラで撮影されたのか気になるわけです。・・・で、調べたんですが・・・すみません、判明しませんでした。2年前の昭和19年、ライカDⅢを持って中国を撮影していたことは分かったのですが、この写真に関しては、その場の状況だけでカメラに触れた記述は見つかりませんでした。そんなわけでDⅢの他、21年に重なるⅢbも置いてみました。(どなたかご存知の方、教えて下さい。)
 にしても、1番言いたいのは、「なんで酔っ払って撮られた写真が、こんなに絵になるの?」ってこと。まあ、それが撮影者の腕であり、被写体の魅力だっていってしまえば、それまでなんですが・・・ 飲み会で隣の女性にビールつがれて、やけにニヤけている写真くらいしかない身としては・・・
 よし今度ウィスキーグラス片手にセルフポートレイトにでも挑戦してみようかな!って、また顔がニヤけてる・・・   (敬称略 文責・イット)

[ Category:etc. | 掲載日時:08年06月19日 19時00分 ]

新規会員登録
マップカメラのおすすめイベント

BlackFridaySALE 先取/下取交換15%UP

RECOMMEND

PAGE TOP