二眼レフは、いかがですか?! その10
左が、アイレスオートマット。
アイレスは輸出用にTOWERというブランド名も使用していました。 中古市場では、むしろそちらの方が多く見受けられるかもしれません。 一番の特徴として、ニッコールレンズの供給を受けていたこと。 ニッコールレンズ付きの中判カメラというと、プラウベルマキナ67・670やゼンザブロニカのC2・S・ECなどのシリーズが有名ですよね。 二眼レフとなると、隠れニッコールとでもいいましょうか・・・
3群4枚のテッサータイプ75mmF3.5で、とてもシャープな写り。 他の中判ニッコール同様、少し淡い色のりですので、コダックのポートラなどのフィルムと合わせると今風の色合いの作品が出来そうです。
今回紹介のオートマットは、スタートマークを合わせるセミ・オートマット式ですが、クランク巻き上げなので、スムーズで快適な撮影が楽しめます。 中古市場では6~7万円くらいでしょうか。 マキナ67だとだいたい15万円くらい、670だと20万を超えるお値段。 ブロニカは、まさに金属の固まりで、泣く子がさらに大泣きしそうなでっかいシャッター音。 それを考えると、かなりお買い得感のあるニッコール中判といえるかも。(ニコンの場合、35mm判一眼レフも結構シャッター音が大きいので、もしかしたら一番静かなニッコール??)
ただし、ご購入時に注意が必要なことが一点。 同じオートマットでも、オリンパス ズイコー75mmF3.5付きや昭和光機というメーカーのコーラル75mmF3.5付きの個体があります。 これは日本光学からのレンズの供給が不十分だったからだそうで(もう、ケチッ!!) まずレンズをよく確かめてからお買い上げください。 ・・・でも、同じ機種に別メーカーのレンズなんて、ローライフレックスのカールツァイス プラナーとシュナイダー クセノタールみたいじゃないですか。
「やっぱり世界のニッコールでしょう!」とか「いいや、あえてズイコーを使うのがマニアってもんだぜ!!」なんて熱い論争が当時あったのでしょうか・・・ う~ん、なんか両方欲しくなってきた・・・
さぁ、そんなわけで夏休みお小遣いを使いすぎてマキナは買えないな・・・とか、ブロニカは体力的にちょっと・・・なんていう方、いかがでしょう?! ・・・って、それほとんど自分のことじゃないか! と思いつつ、続く・・・ (文責・イット)