二眼レフは、いかがですか?! その16
前回のブログ掲載後、周りから「結局、横浜までビール飲みいっただけじゃないか!」とか「作例よりもビールの写真の方が気入れて撮ったでしょ!」とか「次の日教わって赤レンガ行ってきた。ビールおいしかった!!」とか賛否両論もらいました… そんなわけで、今回はもっと気入れて(別に前回サボったわけではなく、あくまで天候が…)撮りにいくことになりました。
で、選んだのがヤシカ44。 …またベスト判のカメラです。 プリモ ジュニア同様クランク巻き上げですが、フィルム巻き上げとシャッターチャージが別という、ローライのフレックスとコードの中間のような操作感(?)が味わえます。 巻き上げた後、右手親指でグイッとレンズ横のレバーを下げチャージ、人差し指でレリーズ。 前のヤシカDと同じ感覚ですが、ボディが小さい分、ちょっとショックが大きいか… まぁ、クランク式に慣れてる身としては、巻上げを忘れて二重露光… というような前回の失敗はなかったですが、シャッターチャンスの肝心なところで「あ、チャージ忘れてた!」 ……情けない…
その他のスペック的な面はプリモ ジュニアと大きな差はありません。 レンズは「ヤシコール60㎜F3.5」 ファインダーも比較的明るく、ピント合わせも良好。 あとは写りに期待! …といきたいところなんですが、実はちょいと問題あり… 今回の使用カメラ、撮影レンズの後玉がかなりカビカビしているんです… 普通だったら、手は出さないってくらいのカビです。 でもね、かわいかったんですもの… 「ダメならオブジェとして飾っとくか!」って気分でした。
…自分だけの寛ぎの空間である書斎(ナイけど)の、間接照明(ナイけど)がほのかに照らす重厚な書棚(ナイけど)の一角、スタンダール全集(ナイけど)の前にしまい忘れたおもちゃのようなグレーの小さなヤシカ44… うん、買った!
じゃあ、どのくらいのカビかといいますと、このくらい
きゃぁー…
……でも、この写真、ダメもとでコンパクトデジカメをマクロモードにして、裏蓋側からカメラ突っ込んで撮ったんですが… 撮れちゃいました、カビ… ……こんな風に何でも簡単に撮れちゃうカメラがあるのに、カビありのカメラ持って喜んでる私って……………… ま、いっか…
で、今回も横浜! 寒くなる前に何としても大桟橋までと思いまして… 今回はあらかじめ調べて、赤レンガ倉庫前で足止めをくいそうなおいしいイベントはやっていないことを確認し(ちっ…)、久し振りの晴天の日、出掛けて参りました。
まずは、大観覧車前。 気になるカビの具合はどうかといいますと…
…全然問題なし…… どうしよう、「こんな風にカビの影響って出るんですね…」って話の展開にしようと思ってたのに、う~ん…… …あっ、喜んでいいのか……
ちなみに今回の記事は、ネガからのスキャンとプリントからのスキャンと混ぜて掲載します。 こちらはネガから… 空の部分に少し色ムラがありますが、プリントの補正で直せる範囲です。 ちょいと昔っぽい色味ですね。 カメラ自体がかもし出す雰囲気にぴったり!
で、赤レンガ倉庫です。
絞りは開放に近いF4。 シャープさも十分ですね。 …カビありなんですが…
こちらはF11。 そびえてる感出てます。 何度もいいますが、レンズはカビあり…
ところで、このネガを少し濃い目にプリントしてもらうとこんな感じ…
一気に雰囲気が変わりました。 レンガの色は、こちらの方が見た目に近いか… にしても、こんなにこってりな色が出るんですね。 空の感じなど、これまた別の意味でレトロな色です。
さて、やっと大桟橋にたどり着きました。
プリントからのスキャンです。 やはり逆光には弱いですね。 純正のフードが見つからなければ、ベビーローライのものでも代用できますって高いけど…
こちらはネガから。 かなり白くなっていますが、木目の感じは良いでしょう… 質感描写もなかなかです。 …にしても、大桟橋まで行って何撮ってんだろう…
これもネガから。 左上の色ムラは光線モレ… でもプリントでの補正は可能です。 前回、プリモ ジュニアの時にも述べましたが、遠景が実際よりもかなり圧縮されているように感じます。
最後はプリントから。 こちらもネガでは左上に光線モレが出ていたのですが、補正してもらいました。 少し濃い目に焼いてもらったら、こんな青空に… ちょっと現実離れした感じがして、幻想的……かな…
え~、そんなわけで私のヤシカ44は書斎(ナイけど)の書棚(ナイけど)のオブジェになることなく、現役として活躍してくれそうです。 …勿論、他の子からは隔離しておきますが…
ちゃんと大桟橋まで行ったし(山下公園へは、日が落ちてしまったので断念…)、作例もいっぱい撮ったし、 ……でも、なんか足りないような気がする… 何だろう…… 続く… (文責・イット)