【マップカメラ情報】ニコン D5000 レポート
昨年(2008年)9月発売のD90は、動画撮影機能Dムービーを搭載し、新しい映像表現を具現化しました。D5000(2009年5月発売)は、その動画撮影機能を継承しつつ、撮影スタイルが自由になる「バリアングル液晶モニター」を搭載。動画撮影や静止画撮影のライブビュー撮影の使い勝手が更に向上しました。もはやライブビュー機能はおまけ機能ではなく、デジタル一眼レフの「新しい撮影スタイル」なのです。バリアングル液晶モニターのおかげで、ハイアングル、ローアングルなどファインダー越しには見れない世界を液晶モニターで確認出来、それを静止画撮影、動画撮影に応用出来ます。
ライブビュー撮影でよく使う拡大表示によるマニュアルフォーカスのピント合わせも、バリアングル液晶モニターなら見やすい角度で液晶モニターを確認出来るので大変便利です。エントリー機だけではなく今後は全機種に是非搭載して欲しい便利機能です。
D90で好評だった最大1280×720ピクセル(24フレーム)の動画撮影が可能なDムービー、D5000もその機能を惜しみなく搭載。実際に使ってみるまでは「動画なんて必要ないのでは?!」なんて思っていたんですが、例えば、今にも雨が降りそうな風の強い日、上空には厚い雲、低い位置には強風に煽られる雲。このなんとも壮大でドラマチックな光景は写真では中々伝わりません、低い位置の雲の速度、大空を埋め尽くす大きな塊があんな速さで・・・動画なら「雲がこんなに速く動いていた」という雰囲気を伝える事が出来ました。
ペットや、小さいお子様などシャッターチャンスがいつ来るか解らない被写体の撮影も、動画で撮ってその中から一枚を切り出すと言う使い方をすれば決定的なシャッターチャンスを逃しません。ブログに載せる写真もこうして撮影した動画から切り出せば、プロカメラマン顔負けの面白い瞬間を伝える事も!
動画撮影中はオートフォーカスが使えませんが、マニュアルフォーカスモードに切り替えて、手動でピント合わせをしながら撮影することが出来ます。動画撮影の場合は時間軸でタイミング良くフォーカスを合わせる必要があるのですが、やってみると意外とフォーカスあわせが楽しく、タイミング良くピタッと、ピタッと狙った被写体にピントが合うと嬉しくなってしまいます。失敗してもメモリーカードの許す限り何度でも撮り直し出来るので、自分の納得行く作品が撮れるまで時間を忘れてチャレンジしてしまいました。
コンパクトデジカメでは当たり前の動画撮影機能ですが、大判CMOSセンサーを搭載しているD5000は、余裕の描写から来る「動く写真」の魅力があり、それはコンパクトデジカメとは別次元のものです。交換レンズが豊富な一眼レフカメラなら、ビデオカメラでは表現出来なかった超広角撮影や、背景が大きくボケた映画のワンシーンの様なバリエーションの広い動画撮影が楽しめます。
新機能ばかりを紹介してきましたが、D5000は有効画素数1230万画素(4288×2848ピクセル)CMOSセンサー、秒間4コマの連射性能、AFポイント11点、動く被写体を被写体を11点のAFポイントで追従する3DトラッキングAF、ライブビュー撮影時には顔認識機能や、ターゲット追尾AFなど高い基本性能を持っています。まずはフルオートモードやシーンモードで撮影して、行く行くは上級機の様な様々な撮影モードを試しながら、「自分の意志で撮る写真」を段階を踏みながら学べる懐の広さがD5000にはあります。まさに長く付き合っていけるデジタル一眼レフそれがD5000です。
10枚目の夜景はシャッタースピード1/6秒ですが手持ちで撮影しています。AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VRの手ぶれ補正機能のおかげです。
猫の写真は近距離から見上げる角度でライブビュー撮影。空を見上げる角度で見る猫の写真は中々面白い発見がありました。
葉に付いた水滴のカットはライブビューを使用してのマニュアルフォーカス撮影です。バリアングル液晶モニターのおかげで地を這うような角度でも難なく撮影出来てしまいます。
■AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VR■マニュアル露出■F3.5■1/6秒■ISO800■18mm■この夜景はシャッタースピード1/6秒ですが手持ちで撮影しています。AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VRの手ぶれ補正機能のおかげです。