【マップカメラ情報】二眼レフは、お留守番… その1
鎌倉のアジサイをハッセルでも…
タイトルを見て、オヤッと思った人の多分10人に8人はマップカメラの関係者でしょう。んで、残りの1.5人(ってどんなん?)は、日頃からマップカメラの発信する情報に興味を持って見てくださっている大変ありがたい方(感謝、感謝…) 残りの0.5人は同じくマップカメラの情報を逐一チェックしている産業スパイの方(…なんていないか) とにもかくにも、この作者は普段会社の電波を使って、二眼レフの記事をダラダラと書き流しているものです。
先日も鎌倉にローライフレックスを持って出掛けたのですが、去年以上に人が多くて大変だったと綴り、そういえば去年は何持って行ったんだっけ?とファイルをめくったところ、ハッセルブラッド500C/Mに標準レンズのC80mm F2.8と広角のCF50mmF4.0 の2本… 撮影の日時は勿論、天候やフィルムも違うので全く比較にはなりませんが、ちょうどツァイスフェアの最中でもありますし、ハッセルツァイスで撮ったアジサイも紹介します。 大丈夫、カメラ雑誌だって花写真の作例は前年のものなんだし… (って、そうか、いつも季節ものは後手後手になってたけど、過去の使えばいいんじゃん… ふふふ…)
この時はまだ記念撮影とかしていないので、改めて家で1枚。 後ろのは、スケール代わりです… 350ml缶です… 冷えてます…
昨年は6月中旬と下旬の2回、鎌倉に足を運んでいます。
1回目は北鎌倉の明月院・浄智寺・東慶寺を巡った後、鎌倉まで抜け「なかむら庵」で大ひやしなめこそば(とビール)を食し、2回目は「なかむら庵」の大ひやしなめこそば(とビール)をお腹に入れた後、江ノ電で成就院や海岸線を散策しました。 ……何がメインなんだって… ……さぁ…
なお、C80mmには、近接撮影用フィルターのプロクサーも用意しました。 このプロクサー、寄れる順に「0.5m」「1m」「2m」の3種類があります。 メートルで表されていますが、つけるレンズによってどのくらい寄れるかは変化しますので、強弱の違い程度に思っていてください。 80mmで花を撮影するなら「0.5m」か「1m」が適しています。
まずは、明月院。
(フジ・プロビア100F) まだ幾分盛りの前だったのか、青味の薄いものが目立ちました。 微妙な色味出てますよね。
(プロビア100F プロクサー1m使用) 低い位置にあり、しかもちょっと暗い条件。 中腰で頑張りました。
よくミラーショックのない二眼レフに比べ、ハッセルはぶれやすいといいます。 実際私も、初めてハッセルのシャッターを切った時、あの「バコッ」という音と振動にびっくりしました。 最初のフィルムには1/60秒でのぶれているコマがあって「自分にはハッセル使えない…」と落ち込みました。 でもあの丸みを帯びたフォルム… 手でしっかり抱え込んで、胸に押しつけるようにして撮ると、低速でも結構いけます。 (逆に二眼レフの方が、体に付けられない分、シャッターを押す時に動いてしまうこともあるので注意が必要です。)
(フジ・ベルビア100F プロクサー1m使用) 今度は逆光。 少しフレアが出ています。 そして絞りの五角形がはっきりくっきり…
この五角形、私の感覚ではローライの80mmプラナーよりハッセルのC80mmプラナーの方が出やすいように思います。 少しでも逆光条件だと、絞り値によって大小異なりますが光線部分によく出てきます。
(ベルビア100F) 浄智寺、甘露の井のガクアジサイ と、
(ベルビア100F) 東慶寺の門前。 こちらもよく見るとバックの葉に五角形の粒々が… キラキラしてて、面白いでしょ。
…結局、毎年同じような写真を撮っているということが… でも、もう一度声を大にして言います。 去年のこれはハッセルで、前回載せた今年の分はローライで撮っています! どう何か違うでしょ、違うと言って!!
次に、6月下旬の鎌倉。
まずは、極楽寺前。
(プロビア100F プロクサー1m使用) どーです、この色のり…(って、PC上で分かるかな? フィルムではかなり濃くのってるんですが…) でもこれだけ色が出てるのにガチガチになっていないのは、さすがプラナー! このしっとり感、たまりません…
この後、成就院に行ったのですが、2時頃の成就院は人だらけ… あきらめて極楽寺駅に戻り、江ノ電で江ノ島駅まで。 …でも、江の島には行かないんです… 横にそれて、片瀬海岸の西浜へ。 海水浴シーズン前、海岸には人も少なく、雲が多かったので日差しも柔らか… そんな中、適当な岩に腰掛け「プシュッ」(……途中にコンビニあったし… 海だし… 早く飲まないと温まっちゃうし…) そして「パカッ」 …あ、いや、ハッセルのフォーカシングフード開けた音です。 CF50mmを付けて、アキュートマット越しの鎌倉の海がおつまみです。
6×6判で50mmというと、35mm判フィルムレンズの28mmとほぼ同じ画角。 35mm判を横位置で構えた時と同じなので、6×6判の方が正方形な分、上下に広がりが出るわけです。 海にレンズを向けると空もいっぱい広がって、開放感は抜群! そうして飽かずに眺めていると、カップルが波打ち際で戯れています。
(コダック・E100G)
この後も、何カットか2人のシルエットが写っているコマがありました… …う~ん、去年の今頃はまだ寛容だったんだなぁ… 気持ちのあり方で見える風景も色々変わってくるものです。 今年だったら、多分撮ってないだろうなぁ…
(プロビア100F)
海岸でのんびりした後、再び成就院へ。 閉門間近の時間になり、人もかなり減っていました。 隅の方でさらに待ち、そろそろいいかなと坂の上で80mmを付けて構えると、スクリーン内に見えるのは上ってくる2人だけ。 そのうち前を行くおじさんが私に気づいて、登りきったところで「次の人の後、誰も来ないよ。 チャンスだよ。」と声をかけてくれました。 じっと構えて、次の人がスクリーンから消えたところで「バシャッ」
…「おぉ、やったねぇ。」「はい、ありがとうございます。」
そんな1コマ。
(プロビア100F) 去年の話です。 今年はダメでした。
そういえば、去年のこの鎌倉行ではまだまだフィルムカメラを構えている人を多く見ました。 特におばさま方がフィルムコンパクトを使って記念撮影していて、そのうちの1組に声をかけられ(つかまり)、1枚撮ってあげたのを記憶しています。 それが今年は… よし、来年はもっと古いカメラ持ってでかけてやろう! (…えぇ、天邪鬼です。)
…続くかなぁ… (文責・イット)