【マップカメラ情報】ニコン D300S+AF-S DX 18-200G VR II 試写レポート
■さらにキレの良くなったD300の後継
2009年8月28日に発売した新製品Nikon D300Sの試写レポートをお届けします。
新たに動画撮影機能「Dムービー」を搭載し、D300からさらなる進化を果たしたNikon D300S。カメラとしての性能も申し分の無いキレの良い使用感が実感できました。
まず、バッテリーグリップ無しでも秒間7コマ/秒で撮影できる連写性能のおかげで、1コマ1コマの間にブレの無い快適なブラケット撮影が行えます。さらに、ボタン背面の十字キー「マルチセレクター」がとても操作しやすく、ファインダー内を覗きながらのフォーカスエリアの移動もスムーズに行うことができました。視野率100%ファインダーかつ広範囲をカバーする51点のAFエリアを生かした撮影は、おのずと失敗写真は少なくなり、撮影者に構図決めやシャッターチャンスに集中できる環境を与えてくれます。
また、D300Sは専用のライブビュー切り替えボタンを装備し、ライブビュー撮影にすばやく切り替えができます。約92万ドットの視認性の良い液晶画面には水準器を表示させることもでき、極端なローアングルの際などの水平出しもシビアに追い込めました。
その他の機能面では、白とびや黒つぶれを調整してくれる「アクティブD-ライティング」は新たに「オート」の設定が可能に。詳細な設定に抵抗がある方でも、よりとっつき易くなっています。
さらにD300Sでは、CFとSD/SDHCのダブルスロットを装備し、RAWとJPEGの振り分け記録やバックアップ記録などが可能になり、データを取り扱う際の安心感もありました。
■新高倍率ズームレンズ「AF-S DX NIKKOR 18-200mm f3.5-5.6G ED VR II」
今回使用したレンズはキットレンズとしても発売されている「AF-S DX NIKKOR 18-200mm f3.5-5.6G ED VR II」。持ち運びの際などレンズが自然に繰り出さないロック機構も装備し、撮影者により配慮された作りになっています。画質面では高倍率設計の無理を感じさせない、空気感のある自然な絵作りに好感が持てるともに、カチッと止まる手ぶれ補正のおかげで、200mm(35mm換算約300mm)の望遠側も躊躇なく使用することができます。画質面、操作感ともにD300Sに見劣りしない良好な仕上がりで、マルチに使える一本です。
■作例
(元画像を50%に縮小)
■使用レンズ:AF-S DX NIKKOR 18-200mm f3.5-5.6G ED VR II
絞り:F5.6
シャッタースピード:1/40
ISO感度:200
ピクチャーコントロール:ビビッド
■手ぶれ補正と秒間7コマの連写を組み合わせた撮影では、手ぶれをかなり軽減できそうです。
絞り:F4
シャッタースピード:1/2000
ISO感度:400
露出補正:+0.3EV
ピクチャーコントロール:ビビッド
■地面すれすれ位置からのライブビュー撮影では、水準器機能が役に立ちました。
絞り:F3.5
シャッタースピード:1/1250
ISO感度:200
ピクチャーコントロール:ビビッド
■レンズ開放で撮影。遠方の木の柵などの質感も伝わってきて、解像度の高さがうかがえます。また、なにより水面の描写も含め絵作りの上手さが感じられます。