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【マップカメラ情報】「ノアール・デコール(noir decor)」-ジッツオが生み出す強靭な三脚-

「ノアール・デコール(noir decor)」という言葉をご存知でしょうか。
三脚のトップブランドとして、常に先頭を走り続けるジッツオが誇る技術として有名ではありますが、その名を
聞くことは一般の方では無いに等しく、さらにその実態はあまり知られておりません。

手ぶれ補正技術が格段の進化を遂げ、三脚の用途は従来から比べると限られてしまってきておりますが、それで
も、より品質の高い写真を撮影するためには、決して欠かすことのできない機材が三脚です。三脚の重要度に
ついては今回割愛させて頂きますが、安価な三脚を使われている方がジッツオの三脚を実際の撮影で使ってみると、
必ずその差に気がつくことと思います。

さて、冒頭の「ノアール・デコール(noir decor)」について説明をするにあたって、少しだけジッツオの
歴史に触れたいと思います。

ジッツオ(GITZO)は1917年、アルセーヌ・ジッツホーベン(Arsene Gitzhoven)によってフランスで
設立されました。
この頃のジッツオは三脚以外のカメラ用品を手がけておりましたが、第二次世界大戦によって解散しております。
その後、1944年に再び生産を再開し、1950年に後の主軸商品となる三脚の製造を開始しましたが、その10年
後の1960年には創立者であるアルセーヌ・ジッツホーベンは引退し、娘とその夫が会社を引継ぎ、製品の開発
を進めました。
その後、1970年代にノアール・デコール塗装、1994年に世界初のカーボンファイバー製三脚、1996年に
世界初のマグネシウム製雲台、2004年に世界初のバサルトファイバー(玄武岩を原料とする鉱物繊維)製三脚、
soulid238、2009年にはバブルボール、バサルトファイバーを第二世代へと進化の止まらないメーカーです。

そのなかでも、長きにわたって変わることのないジッツオのアイデンティティーともいえるのが、「ノアール・
デコール(noir decor)」です。直訳すると「暗黒装飾」となるのですが、ジッツオの三脚や雲台で鈍く
光る銀色と黒色の塗装の部分がそれです。

ノアール・デコールの技術的な内容はジッツオ製品カタログに具体的に記載されております。

——————- ジッツオ製品カタログ2008年,P7 6-10行引用 ——————————-

ノアール・デコールは、純粋なアルミニウムと黒色色素を混合させた、特別な粉末でできています。
この粉末を塗布したあと、製品は非常に高い温度で加熱処理されます。アルミニウムの粉末が溶解し、
半溶解状態にある金属サポートの小孔にしっかりと流れ込みます。その結果、超強靭で、保護力と
耐久性の高い、誰もが知っているシールドが生まれるのです。

—————————————————————————————–

強靭なことから、プロユースでも数十年とつかわれることもあたりまえになったジッツオの三脚。
それを古くから支える技術として「ノアール・デコール(noir decor)」が存在しています。

第二次世界大戦の勃発とほぼ同時期に、自国をナチスドイツに占領されたアルセーヌ・ジッツホーベンは、後に
会社を解散するという苦渋の選択をさせられたものの、仕上げ技術の開発で自国奪還のために戦いました。
激動の時代をも超えて仕上げ技術の開発へ心血を注いだアルセーヌ・ジッツホーベンの情熱は、やがて「ノアール・
デコール(noir decor)」開発成功へと実を結び、その製品開発へかける情熱が今もなお、ジッツオに息づいて
いるように思えてなりません。

ノアール・デコールから始まった、軽量で強靭な三脚開発へのジッツオの情熱。
留まることのない進化を続けるジッツオは、手ぶれ補正や高感度耐性の進化が著しい昨今のデジタルカメラと同様に、
撮影者を新しい領域へ導く最高のツールを提供しています。

GIZZO
※参考資料:ジッツオカタログ 2008年2007年

ジッツオの三脚はこちらから

[ Category:etc. | 掲載日時:10年01月08日 19時26分 ]

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