今回ご紹介するのは、こちら。
Leica SBLOO 35mm ファインダーです。
ライカの外付けファインダーの中でも銘品の誉れ高い品です。
そもそも外付けファインダーって? という方もいらっしゃることでしょう。
一眼レフ機や一眼ミラーレス機をお使いの方には縁のないものかもしれません。
ファインダーのないコンパクト機や小型ミラーレス機などには、外付けの電子ビューファインダーが付けられる機種もありますが、写真のファインダーは光学式。
ピント合わせなどはできず、ただ35㎜の画角を確認するためのものです。
なぜ外付けファインダーが必要なのか?
この外付けファインダーを必要とするカメラに、レンジファインダーカメラと呼ばれるものがあります。
一眼レフカメラと違い、装着しているレンズによってファインダーの見え方が変わりません。
ファインダーの中にブライトフレームという枠が出て、装着したレンズで実際に撮影できる範囲を確認するすることが出来るのですが、望遠になるほど枠が小さくなって構図が取りにくくなったり、逆に広角になるほど広すぎてファインダーで見える範囲を超えてしまったりします。
ライカM型レンジファインダーカメラの祖にして最高傑作とも言われるライカ M3は、ファインダー倍率が高く、50mmの画角が一番外枠となり、それより広角の画角はファインダー内に収まりません。
またM3以前のバルナックライカと呼ばれるタイプのカメラは、そもそもカメラ本体で確認できる画角は50mmレンズの範囲のみとなります。
というわけで、バルナックライカやM3で35mmレンズの撮影範囲を確認したいときに必要なのが、このSBLOO 35mm ファインダーなのです。
撮影範囲を外付けファインダーで確認し構図を決め、ピントは内蔵ファインダーで合わせる形になります。
M2以降では35mmのフレームが表示されますから、35mmのレンズを使いたければそちらを使う方が効率的ではあるのですが、そこはそれ!
後方円筒形などと表現される独特のフォルム、カメラに装着した時の心をくすぐるようなスタイリングにグッときてしまったら、もう撮影の煩わしさなど二の次になります。
さらに外付けファインダーの要といいますか、定評のあるその見え具合も是非体感してほしいところ。
歪みの少ないクリアな画は、目の前の光景ながら何か別の世界を見ているよう…
カメラに装着せずに、ファインダーだけ覗いていても飽きることがありません。
ライカのファインダーには形状や焦点距離に合わせ様々なバリエーションがありますが、それぞれにこのSBLOOのような個別の名称がついています。
アクセサリーの1つにすぎないファインダーにまで個々の名前を付けるあたり、ライカのこだわりが感じられます。
数あるファインダーの中でも、特に人気の高い逸品。
M3やバルナックライカユーザーなら、是非手に入れておくべきアイテムです。