【FUJIFILM】付けたらどうなる?GFX+ZMレンズ~Carl Zeiss ZM編その1~
すっかり毎度お馴染み…と言いたくなってしまう程に定着化しつつあるこのコーナー。
前回はVoigtlanderの主要ラインであるNOKTONを装着し、どうなるのか見ていきました。
そして今回はもしかすると予想していた方も多かったかもしれません。
GFXとCarl Zeiss ZMレンズ装着時の検証しましょう。
1本目はC Sonnar T* 50mm F1.5 ZM。無限遠側、開放撮影。
ケラレは出ていますが悪い印象ではありません。周辺光量の落ち方を活かした撮影も面白そうです。
続いて近接側・開放撮影。ケラレも大きく改善されました。
Cが付くレンズは往年のCONTAX(iiaやiiia等のレンジファインダー型)Sonnarを継承したモデル。
では「写りもクラシックか?」と聞かれると開放は少し柔らかめですが、
ピントの立ちやコントラストはしっかり出ています。最短撮影距離は0.9mと少し遠くなります。
次も人気の1本。Planar T* 50mm F2 ZM。無限遠側・開放です。
F1.5と比べるとケラレは大きくなりました。
続いて近接側・開放撮影です。
F1.5と違い甘さも無く、開放からシャープに質感もしっかり描き出します。
Planarと聞くと様々なマウントで発売されているレンズです。しかしマウントやメーカーによってもその写りの傾向が
変わる為、好みによって選んでいく事になります。ZMのPlanarはクセも無く、色乗りの良さや安定した描写です。
続いてこちらも人気。Biogon T* 35mm F2 ZM。無限遠側・開放撮影。
biogonという響きだけでも惹かれてしまう程、このレンズ名は有名です。
しかしミラーレスタイプのカメラと装着すると色被りやケラレ等が発生しやすく鬼門のレンズ。
やはりGFXでも同様の結果となりました。
続いて近接側・開放撮影です。35mmという焦点距離では健闘しているように見えます。
ボケ初めの部分が柔らかく、Zeissレンズとしては少し甘めにも見えますがピント部分はしっかり線が出ています。
Distagon T* 35mm F1.4 ZM。無限遠側・開放撮影。
実はZMで最も新しい設計のこのレンズ、大口径のレンジファインダー用35mmレンズでも性能と価格の面で
非常に良いバランスでこちらも高い人気があります。
近接側・開放撮影。改善されたものの、35mmレンズとしてはまずまずといったところ。
描写に関しては繊細ながら甘さが殆どなく、非常に高性能な1本。ZMレンズの中でも個人的に特にオススメです。
ZMレンズの中でも鏡胴が長く、やや大きめなのでスタイリングの好みは分かれますが写りを見たらそれも我慢して
使い続けたくなります。
C Biogon T* 35mm F2.8 ZM。無限遠側・開放撮影。
CのラインになるのでCONTAX時代から継承されているこのレンズ。こちらもミラーレス機では鬼門の1本。
近接側・開放撮影。ケラレは多少の改善が見られます。
35mm F2とは傾向が違い、開放から切れ味鋭く。スナップポートレートも撮影するならF2、
ストリートフォトならF2.8が雰囲気としてはマッチしている印象です。同じbiogonというレンズでも印象が異なります。
実はZMレンズについては殆どの焦点域で装着して検証できました。
数が多い為、今回は35mm~50mm域を取り上げています。次回はやはり鬼門揃いである広角域にスポットを
当てていきます。お楽しみに!