【FUJIFILM】 XF35mm F2 R WR に魅せられて
本日ご紹介するMapTimesで使用した機材はこちら
『FUJIFILM (フジフイルム) フジノン XF35mm F2 R WR ブラック』
汎用性の高い標準画角53mm相当の焦点距離と開放F値2.0の標準単焦点レンズです。
AFは最速0.08秒、金属製のパーツを採用した外装は絞り変更時のクリック感もよく、
フォーカスリングは滑らかなトルク感で、ピント合わせに関係なく回したくなります。
コンパクトながら防塵・防滴に加えて-10℃の耐低温構造となっており、撮影のシーンを選びません。
人間の視野角に近いスタンダードな焦点距離なので、思い描いた通りに「撮りたい」を叶えてくれます。
同じ35mmのレンズではもっと明るい開放F値1.4のレンズがありますが、
比較してみると最大径では約φ5.0mm、長さでは約4.5mm、
質量では約17gと一段と小型軽量となっております。
何よりシリーズ最小径のスリムでおしゃれなレンズデザインとお手頃な価格が魅力的です。
今年の長く感じられた梅雨空とビルを、せっかくなのでフィルムシミュレーション【ACROS】を使用して切り取ってみることにしました。
少し説明すると【ACROS】は「質感豊かでシャープな表現のモノクロ」で撮影できるフィルムシミュレーションです。
今回はスタンダードを選択していますが更にYe、R、Gのフィルターをかけることでコントラストを強調して青空を濃くしたり、
唇や肌などの調子を出してポートレートに適した写りにすることもできます。
まずは曇天とビルから。
単焦点レンズならではのコントラストの豊かさが、どんよりした空の明るい部分と暗い部分の微妙な入り交じりを伝えてきます。
【1/180秒 F3.2 ISO200】
手すりのピント部分はシャープに描写し、そこからだんだんと綺麗にボケていきます。
【1/60秒 F2 ISO500】
隙間から道路を見下ろすように。
普段は気にもとめない隙間ですが、消えるか消えないかの手すりの前ボケと相まって不思議な雰囲気です。
【1/60秒 F2 ISO800】
モノクロの世界観を楽しみながら撮影をしているとヘリコプターの飛翔音が聞こえてきました。
音を頼りにカメラを空に向け続けて見つけた瞬間に撮影。
今回使用したボディは「X-T2」ですが、ボディと合わせても約677gしかないので、上に構え続けても疲れを感じません。
【1/180秒 F4 ISO200】
ビルの裏側や側面というのも撮影してみると面白いものです。
たくさんある室外機、階段やはしごにダクト。こんな風になっていたのかと新しい発見があります。
モノクロだからこそ雑多な風景もまとまって見える気がします。
【1/150秒 F2 ISO200】
【1/70秒 F3.2 ISO200】
【1/200秒 F3.6 ISO200】
普段はモノクロで撮影などしないのですが、
このレンズの描写とシミュレーションが合わさって独特の世界観に魅せられてしまいました。
「今度は何を撮ろう?」
撮影意欲がわいてくるレンズです。