今では毎日の様に触れているフィルムカメラ。
そんなフィルムカメラを初めて触ったのはいつだったか…
たまには原点に振り返ってみるのも良いかもしれない。
カメラが趣味になるまではフィルムカメラはおろかデジタルカメラすら触れたことがなかった筆者です。
実はフィルムカメラに初めて触れることになるのはマップカメラに入ってからだったりします。
たまたまライカMマウントのレンズをマウントアダプターで楽しんでいたなどと先輩に話していたら「Leica使ってみる?」と渡されたのが先輩が持っていたM4-Pでした。
当然フィルムの入れ方すら分からなかった筆者は先輩に入れ方を教わった後、帰り道にフィルムを買ってから喫茶店に入りました。
教わった内容を反芻しながらフィルムを入れるつもりがどうしても不安になってしまい、スマートフォンでYoutubeを開きフィルムの入れ方動画を見ながら装填したのを覚えています。
Leica M4-Pは露出計が内蔵される前のライカですし、勿論単体露出計など持っていなかったのでスマートフォンのカメラ機能を使う露出計アプリを使います。
「こんなもんかな?」などと思いながら露出を取り、ラチェット式の巻き上げノブをワンストロークしてドキドキしながらシャッターを走らせます。
撮った後、カメラを額から離し眺める先はフィルムインジケーター……「そうだ液晶が無いんだった」と内心独り言ち。
根っからのデジタル世代だった筆者からすれば、撮れる画がリアルタイムに見えない、撮れた画をすぐに確認することもできない、というのはなかなか歯がゆく感じたものですが気付けば「こんなに気楽な事はないな」と感じるようになっていました。
もちろんデジタルと違ってフィルム1本あたりの撮影枚数は決まっていて、その点は大事にしなければならないのです。
ただデジタルで撮っていた時にあった「撮る→見る→納得いかずリテイク→撮る」というプロセスが「撮る」だけ済んでしまうのですから撮影には集中しても後腐れが無い事はとても新鮮な事でした。
加えてレンジファインダーというシステムの都合上、超高精度なピント合わせをする事は難しいのです。
デジタルカメラを使っている時に感じていた「拡大表示したピントが合うまで撮れない」「AFが欲しいところに合焦するまで撮れない」といった要素を気にする事はありません。「合ってたらいいな、合ってなくてもまあ仕方ないか」と思えてくる点も気楽だったと言える点でしょうか。
そうしてフィルムを2本程撮り、現像から上がって来た写真を見て一喜一憂しながら「これはそこそこ良かったかな」という撮れ高を今回ご紹介しました。
勿論失敗した写真もたくさんありましたが、失敗の分だけ成功が嬉しいというのがフィルムならではなのかなと、記事を書き起こしながら感じたところで今回は〆させていただきます。
ありがとうございました。