【好機到来】Z5にZ70-200 f2.8を付けて撮影してみた
8月28日に発売になったばかりのNikon Z5に、NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR Sを装着し撮影してまいりました。
135mm f2.8 1/500 ISO100 ピクチャーコントロール:オート
早速驚かされるのは暗部の再現性。
アクティブDライティングをオートにしておりますので、ダイナミックレンジが広そうに見えるのは当たり前ですが…。
注目すべきは影の清らかさ。ボディ側の補正ではどうしようもない「影の質」が高いのです。
70mm f3.5 1/80 ISO4500 ピクチャーコントロール:ゾンバー
薄暗い駐車場の中、ISO4500でこの画。
後ボケ~被写体~前ボケの繋がりがかなり清らかです。
車に触れられるような質感を再現しながら、高解像度の大口径レンズにありがちな合成写真のようになりません。
125mm f3.5 1/160 ISO11400 ピクチャーコントロール:オート
初期型と同じプラットフォームを使用するBLアクセラに設定された「グラファイトマイカ」は、その名の通り鉛の含有量が多い「重さを感じる」カラー。
上の写真と同じ駐車場の中ですが、色かぶりもなく忠実にその質感を写し取ったことは驚愕です。これでISO11400か!と唸りました。
近年のNikon機はAWBの精度向上が著しく、どんなシーンでも白が白に写る気がします。まるでデウス・エクス・マキナです。
140mm f2.8 1/800 ISO100 ピクチャーコントロール:オート
よくもまあ、これほどの解像力と滑らかなボケを両立できるものだと感じます。
白トビもしにくく、ハイエストライトにも粘りが感じられる良い画になりました。
特に写真右側の「前ボケの中の木の幹」は、ため息が出るような美しさ。普通のレンズではそうはいきません。
ここからは動きものにチャレンジです。
まず初めに、公園の中を飛んでいる鳩を狙いましたが…。
通常設定ですとEVF・ディスプレイのオート切り替えにかなり時間がかかるため、何度かトライしましたが逃してしまいました。
動きものを追う時は「ファインダー優先」、もしくは「ファインダーのみ」にすればシャッターチャンスに対応できるようになります。
200mm f2.8 1/8000 ISO100 ピクチャーコントロール:オート
これはオートエリアAFの一枚。
シビアな光線状況でしたが、しっかりと合わせてくれました。
時折ピントを外すものの、再度シャッターを半押しするとちゃんと追尾してくれます。
一つの被写体にしっかり合焦し続けるというよりは、その時その時で最適と思われる被写体をロックするチューニングだと感じました。
近年のミラーレス機でオートエリアAFを使用すると、「主な被写体と思われるもの」に食いつき追尾しますが、Z5の場合はダイナミックAFを使用した方がその傾向が強いです。
それぞれの役割をしっかりと分けてくれているので、設定次第で様々な状況に対応できるでしょう。
200mm f2.8 1/2000 ISO450 ピクチャーコントロール:オート
雀が飛び立つのを待ち、撮影した一枚。
AFエリアが「ワイドL」では手前の葉に引っ張られたため、ワイドSにしました。
しかしながら、やはり葉にピントが行きがちだったため、最終的には「ターゲット追尾」を試します。
追尾開始2~3秒は安定して捉えてくれます。雀が動きだす瞬間に連写しました。
103mm f2.8 1/1000 ISO100 ピクチャーコントロール:オート
こちらはオートエリアAFです。
前ボケが綺麗で、雰囲気が出せました。
最後は自由に撮影してみます。
103mm f2.8 1/2000 ISO640 ピクチャーコントロール:ドラマ
大胆に色味を変えても綺麗なのは、基本性能が高いからこそ。
200mm f2.8 1/800 ISO200 ピクチャーコントロール:オート
ボケの始まり部分のスムースネス、いかがでしょうか。
70mm f3.5 1/800 ISO100 ピクチャーコントロール:オート
特筆すべき歪曲の少なさ。
今回の試写では、「造りの良いものを使っている」という心地よさがありました。
感性に踏み込めるほどの質感は、プロダクトにオーラがないと実現できないものです。
それをサラッと実現するあたりが、やはりNikonの凄さなのだと再認識しました。
今回は駆け足の撮影となりましたので、次は是非とも購入し、しっかりと使い込んでみたいと思います。