じりじりと暑さを常に感じていた日々も、朝夜はやや和らぎ昼は相変わらず…といった日々に移り変わろうとしています。
少しずつ過ごしやすくなっている日常に秋への移ろいを少し感じ始めました。
今日はそんな秋を花で少し先取りいたしましょう。
Leica M10にSummicron 50mm F2.0 3rdを装着して撮影した写真を少しご紹介。
アポズミクロンを除くと、第4世代まで登場している50mmズミクロン。その中でも第3世代のズミクロンとなっており、光学設計にコンピューターを使用したそれまでと一線を画す描写のレンズになっています。優しい色のヒスイランをしなやかに捉えます。
ss1/90 F2.0 ISO100
赤いドレスのような艶やかさがあるベゴニアです。ピント面の立ち上がりの良さと、アウトフォーカス部からやや急速にボケていく様子がうかがえます。
コントラストもきつ過ぎずほどよく締まりがある辺りはライカらしいなと感じるポイント。特にここ近年のレンズは光学的な性能の高さは素晴らしいのですがコントラストが高くなりすぎているように感じるものもチラホラとありますので、今ではなかなか味わえない描写なのかなと思います。
ss1/750 F2.8 ISO100 -1.7EV
温室の中での撮影だったのですが、かなり強い日差しが差し込んでおりフレアが出てしまっています。いくらコンピューターを光学設計に採用したとはいえ1970年代のレンズ、さすがに条件が意地悪すぎたようです。
しかしフレアが花を包み込みいい塩梅の雰囲気になりました。コントラストもやや穏やかになっており優しい描写です。
ss1/750 F4.0 ISO100 -1.3EV
特に花や人物など柔らかさも演出しつつ、しかし細部に渡るまでしっかりと描写して欲しいそんな思いをしっかりと受け止め、満たしてくれるレンズです。
また余談ですが、第4世代にはないピントノブがついておりフォーカス送りがしやすいのもポイントです。慣れてくるとノブの位置でどのくらいの距離にピントが合っているか知ることもできスナップでも使いやすい1本です!