【Nikon】『Z5 × FTZの世界』~現行タムロンレンズでの試写~
2020年8月28日 Nikonフルサイズミラーレス第3弾となる「Z5」が発売となりました。
新しいフルサイズミラーレスカメラのベーシックモデルの位置づけながら、ボディ内手ブレ補正や防塵防滴仕様、デュアルSDカードスロットなど、贅沢な仕様の本格派ミラーレスカメラに仕上がっています。
ミラーレス機用に設計されているZマウントレンズや、同時発売されたズームキットレンズである「NIKKOR Z 24-50mm F4-6.3」は軽くて非常に利便性のある良いレンズですが、旧来のニコン Fマウントレンズの使用を検討されている方も多いかと思います。
今回はそんな声にお答えすべく、Z5にマウントアダプター「FTZ」を装着し、Fマウントレンズを使って撮影した写真を用いて連載記事を書いていきたいと思います。
今回使用したレンズは
・TAMRON (タムロン) SP 35mm F1.8 Di VC USD/Model F012N(ニコンF用)
・TAMRON (タムロン) SP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2 A025N(ニコンF用)
の2本です。
両方とも最新のファームウェアにアップデート済み。(アップデートをしないと、レンズエラーが出てしまいます)
結論から申しますと、かなり快適に撮影できました。
まずはSP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2 A025N(ニコンF用)から参ります。
70mm f18 1/100 ISO800
いきなりf18でのカットです。信じられないほど高解像な写真になりました。
回折補正はオンのまま撮影しておりますが、サードパーティーレンズでも効果が出ているのでしょうか。
70mm f2.8 1/1000 ISO100
開放でのカット。歩行中の男性にピントを合わせたつもりでしたが、少し奥に合焦しています。
しかしながら滑らかな写りはまさしくタムロン。雰囲気を壊すほどカチコチにならず、それでいてとてもシャープ。
気のせいか色乗りもこってり目な気がします。
70mm f13 1/200 ISO100
歩きながらサッとカメラを構え、ありていに言えば「何となく」撮影したカットです。
効き始めのファインダー像も安定したVC「手ブレ補正機構(Vibration Compensation)」が、突然のシャッターチャンスにも素早く反応。
これがサードパーティーレンズだという事を、撮影終了までほとんど意識しませんでした。
次はZ5に搭載されている、ヴィネットコントロールの効きを確かめます。
70mm f2.8 1/3200 ISO100 ヴィネットコントロール:オフ
70mm f2.8 1/3200 ISO100 ヴィネットコントロール:標準
「標準」で撮影したカットは、わずかに四隅が明るくなっています。
しっかりと機能しているようです。
次はVCの効きを確かめてみます。
200mm f2.8 1/25 ISO100 VC:オフ
200mm f2.8 1/25 ISO100 VC:オン
Z5+FTZ+SP 70-200mm F2.8 Di VC USD G2 A025Nの組み合わせでは、レンズ側のVCスイッチで手振れ補正をオンオフできます。
逆にボディ側のメニューでは操作が出来ません。
肝心の手振れ補正具合は、3段分ほど実感できました。
前途の通り、VCの効き始めにガタガタと激しく画面が揺れることもありません。とても快適にフレーミングが出来ました。
さて、次はSP 35mm F1.8 Di VC USD/Model F012N(ニコンF用)です。
f1.8 1/400 ISO100
ハイライト部にパープルフリンジが若干見られますが、真夏の晴天下で解放の画とは思えません。
前ボケ~ピント面~後ボケがシームレスにつながった、クリーミーな写りを見せてくれました。
f2.2 1/800 ISO100
猛暑を和らげるために、頭上からミストが噴射されていました。
風に乗ったところをパシャリ。
この状況でもAFは迷わずビルに合焦し、頼もしさを見せてくれます。
しかしこの写り…。
昨今希少なフレアを出すことが出来る、数少ないレンズなのではないでしょうか。
f1.8 1/500 ISO100
AFにとっては厳しい状況です。
少しだけ後ピンになってしまいましたが、画に奥行きが生まれました。
こちらのレンズでもVCの効果を試してみます。
f11 1/8 ISO100 VC:オフ
f11 1/8 ISO100 VC:オン
VCオンは葉脈まで解像しております。やはりしっかりと効いているようです。
レンズファームのアップデートで、とても快適に撮影できるようになりつつあるタムロンレンズ。
純正とは違った魅力を楽しめる、素敵な選択肢はいかがですか?
是非銘玉揃いのFマウントレンズをZシリーズでも堪能してください。