皆さん秋を感じるのは、どんな時でしょう。
見上げると、イワシ雲、うろこ雲、羊雲が広がっている空に眺める。
柿や栗、秋刀魚、秋の味覚を食べる。
紅葉やナナカマド、桜の葉達が真っ赤に染まる紅葉を観る。
日差しが、暑くなく暖かくなってきたと感じた。
私は身近に秋の植物達を見かけるようになった時です。その中で秋の代表の植物は七草を上げたいと思います。
春の七草と違って食べるものではなく、万葉集の歌が由来から出た観賞する為のものです。
「秋の野に 咲きたる花を指折り(およびをり)かき数ふれば七種(ななくさ)の花 萩の花 尾花 葛花 撫子の花
女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花」 山上憶良(やまのうえのおくら)
これが、秋の七草のもとになった歌です。
固い話はともかく、こんな植物だとご参考になれば幸いです。
まずは、一番目、「萩(ハギ)」です。
蕾の状態です。
開花時です。
ヤマトシジミ(雄)が蜜を吸っていました。
ただ、萩と言ってしまうのではなく色んな種類があります。
例えば、公園なんかに植えられてるハギはヤマハギと言う品種です。
向島百花園で有名な萩のトンネルはミヤギノハギと言う品種です。
写真は、ミヤギノハギです。万葉集でも140首も読まれていて、日本人の感性に合う花なのです。
二番目は、「藤袴(フジバカマ)」です。
蕾の状態です。
スジグロシロチョウ(雄)が蜜を吸っています。
奈良時代に中国から薬用の為、日本に渡来して来ました。
川の土手などに自生していたのですが、絶滅危惧種になってしまいました。
大切にしましょう。
葉っぱは生乾きのときに桜餅の葉のようなクマリンの良い香りがします。
これから、3回に渡って秋の七草を撮った解説にお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
【参考文献】
フィールドガイド 日本のチョウ 株式会社誠文堂新光社
野に咲く花 増補改訂新版 (山溪ハンディ図鑑)門田裕一 (監修), 畔上能力 (編集), 平野隆久 (写真) 山と渓谷社
改訂版散歩で見かける街路樹公園樹 庭木図鑑 葛西愛(著)三省堂
フィールドベスト図鑑 4巻 花木・庭木 西田 尚道 (監修) 学研
大きくて見やすい! 比べてよくわかる! 山野草図鑑 (朝日園芸BOOKS) 金田/洋一郎(著) 朝日新聞出版