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【新旧共存】Leica M(Typ240)/M10

本記事では、2013年発売のLeica M(Typ240)と2017年発売のM10を取り上げます。
M(Typ240)はライカ初のCMOSセンサー搭載デジタルレンジファインダーカメラとして登場し、ライブビュー撮影・動画撮影可能機種として大きな注目を集めました。
ISO感度は100~6400、別売りのマルチファンクショングリップを装着することでUSBを介してのGPS測位・テザー撮影などが可能になるなど、現代のカメラに必要とされる多くの機能が備わったのです。

M10は「LEICA MAETRO II」という新たな画像処理エンジンを搭載しISO感度100~50000での撮影を可能に、また動画機能を省略したことボディの厚みが約4mm薄くなったため、フィルムライカに近い感覚でのハンドリングが実現しました。
動画撮影の省略についてはライカユーザーからの要望に応えたものであるらしく、最新のデジタル技術ではなくシンプルかつ洗練された道具としてのM10の誕生につながりました。

ON/OFFボタンから指をかける出っ張りまでの距離を見ていただくとわかると思いますが、左のM(Typ240)が少し厚みがあります。
M(Typ240)の手前側にあるMボタンで動画モードへの切り替えを行います。

ボディ前面にM10の場合はブライトフレームの切り替えレバーが付いているので画角の確認に使うことができ便利です。

背面のボタンの数がM10になり3つとなりました。
ライカはメニューの項目数も少ないため、3つでも全く問題無く快適に撮影を行うことができます。

M10への移行でデザインのブラッシュアップ、フレームセレクトレバー・ISO感度設定ダイアルなどフィルムライカを彷彿とさせる原点回帰を同時に果たしたといえます。
外観の変化1つとっても楽しめるのはライカならではかもしれません。

ここまでは熱心に調べていただいている方々にはご周知のこと、次は作例をご覧ください。

絞りF1.4 シャッタースピード1/200 ISO100 M(Typ240)+Summilux M50mm F1.4 ASPH.

最初に感じたのは、カメラをバッグから取り出す際のボディの厚みです。
フィルムライカに慣れているとやや手につかないかもしれませんが、筆者はその日のうちに慣れることができました。
受け継がれてきたライカならではのホールディング感がそうさせているのかもしれません。

描写の方は、作業着や泥・葉の質感がよく再現されているかと思います。
画素数約2400万画素は撮影時もパソコンへの取り込み時ももたつくことはなく、解像しすぎないシャープかつどこか柔らかみのある描き方に心惹かれました。
起動時間も短いので、目測で距離が分かる方には非常に強い味方になってくれます。

絞りF5.6 シャッタースピード1/3200 ISO100 M10-P+Super Elmar M18mm F3.8 ASPH. 

最新の画像処理エンジンは「LEICA MAESTRO III」ですが「LEICA MAESTRO II」も素晴らしく、特にモノクロ撮影時の白から黒へ階調の豊かさには驚かされます。
ボディの厚みもすぐに手に馴染み、特にM10-Pの洗練されたデザインとシャッター音とのマッチングは完璧です。
M10-PとM10で撮影することのできる写真は同じですが、M10-Pの方が静粛なシャッター音での撮影が可能なため、目立つことなく撮影に集中することができます。

絞りF1.4 シャッタースピード1/100 ISO100 M(Typ240)+CONTAX Planar 50mm F1.4 

【大人の自由研究】Planar vs Summilux !!

上記の記事でもご覧いただいた写真ですが、
アダプターを使って他社のレンズを楽しむことができるのはライブビュー撮影が可能になったM(Typ240)やM10ならではです。
ただしM(Typ262)やM-D、M10-Dなど、CMOSセンサー搭載機であってもライブビュー撮影ができない機種が存在するので注意が必要です。
描きすぎず、落ち着いた色調で被写体を引き立てることのできるM(Typ240)は、デジタルライカMシステムをこれから始める方々が『ライカらしさとは何か』を知るための機種としてお薦めです。

絞りF1.4 シャッタースピード1/2000 ISO100 M10-P+Summilux M75mm F1.4 2nd

M10の良さは現代的な細部描写を可能としながら、解像しすぎることなく光の柔らかさ・オールドレンズの良さを引き出すことができるところにあると筆者は感じています。
長い歴史のなかで生まれた数え切れないライカの銘玉の数々をフィルム時代の温かみを残しながら楽しむことのできる、ライカ愛好家の方々に一度試していただきたいカメラです。

ここまでM(Typ240)とM10についてお話してきました。
筆者が本記事で伝えたいのは、どちらを選んでいただいても間違いではないということです。
写しすぎず被写体の本質を浮き立たせることのできるM(Typ240)か、
現代的な解像度のなかに古き良き光を捉えるM10か、
写りは勿論、デザインにも注目してお選びいただければと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

[ Category:Leica | 掲載日時:20年09月21日 18時41分 ]

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