【X-S10発売記念】わたしが好きな単焦点レンズ〜 XF 50mm F1.0 R 編 〜
11月19日、フジフイルムから話題の新製品X-S10が発売されました。
今回はX-S10発売記念ということで、マップカメラ本館のフジフイルムフロア担当スタッフ6人が『好きな単焦点レンズ』をリレー形式でご紹介してまいります。
私がご紹介するのは「フジノン XF 50mm F1.0 R WR 」です。
近年大口径レンズが数多く発売されている中、AFに対応した数少ないレンズ。
ピント面が浅く、MFだと微妙にピントがずれてしまうことがありますが、AF搭載の本レンズであればそんな心配も無用。
瞳AFが使用できるのでポートレート撮影においては抜群の使い勝手を誇ります。
今回はスナップ撮影をメインに撮影に向かいました。
写真ごとにフィルムシミュレーションの設定を変更していますが、すべての写真はjpg撮って出し、F1.0の性能を活かすため、開放値に近い絞り値にて撮影しています。
紅葉には少し早いですが、モミジも少しずつ色づき始めていました。
暖かな日差しに照らされた葉一枚一枚が、しっかりと描写されています。
比較的描写の甘い雰囲気重視のレンズといわれますが、けっして解像力が低いわけではありません。
高い描写力の中に味のある写りが楽しめる。という表現が正しいのかもしません。
フルサイズ換算で75mmの本レンズは、情景を綺麗に切り取ることに適した中望遠レンズとして活躍してくれます。
奥行きを持たせながらも、開放感も演出できる絶妙な焦点距離。秋の清々しい一枚に仕上がりました。
大きく接写することはできませんが、スナップ撮影などの撮影では十分寄ることができます。
F1.0での撮影ですが、葉脈1本1本の繊細な造形までしっかりと捉えています
木陰の植物のしっとりした雰囲気をとらえることが出来ました。
明るいレンズ+手振れ補正があれば、ISO感度を上げることなく撮影が出来ます。
ボケも非常に柔らかで硬さが無く、フジのフィルムシミュレーションとの相性も非常に良いレンズです。
葉の先を見て頂くとわかりやすいですが、逆光時での解放撮影ではフリンジが少し発生してしまいます。
意地悪な環境下での撮影ですので、普段は気になるようなレベルではないかと思います。
最近は補正ソフトで簡単に消し去ることが出来るので、色合いなどは変えずにフリンジだけ処理してしまうのもありかもしれません。
フィルムシミュレーション”クラシックネガ”で撮影した一輪のバラです。
柔らかな描写とクラシックネガの色合いが絶妙にマッチした一枚に仕上がりました。
XF 50mm F1.0にX-S10を合わせるのはバランスが悪いかな?と思ってしまいますが、グリップ部がしっかりしているので、予想以上にホールド感があります。
小さなボディには小さなレンズが定番ではありますが、ここぞという時の一枚を撮影したくなったら、是非本レンズの描写力に頼ってみてはいかがでしょうか?