今年の「失敗した」写真たち
カメラを鞄に入れていっしょに出かけるようになってもうすぐ2年。
やっと色々なものとの距離感みたいなものがわかってきたような気がします。
今年はカメラを初めたばかりの頃に憧れた一台、TC-1を迎えたり、
それからあまり時間も空けずT2がやってきたりとコンパクトカメラが豊作な1年でした。
本日は一年を振り返るということで、
あえて普段は恥ずかしくて載せることのない
「失敗してしまった写真」をご紹介したいと思います。
minolta SRT-101 rokkor 55mm f1.7
こちらは本当によくあるピントを外してしまった写真。
カメラのせいにしたくなるような、ぐっと悔しい一枚。
単純に絞ってあげればよかったものの、焦って撮ったせいで開放のまま撮ってしまったのです。
Voigtlander VITO II COLOR-SKOPAR 50mm f3.5
今年最後に手に入れた一台。Voigtlander VITO II。こちらもまたコンパクトで素晴らしいカメラです。
しかし蛇腹カメラが初めての私は最速の1/500で何度もシャッターを切ってしまい、
変な風にシャッターが切れてしまいました。
どうやらスプリングタイプのカメラや蛇腹カメラは最速でシャッターをきると結構負担が大きいのだそう。
カメラはちゃんと労わってあげましょう。
Voigtlander VITO II COLOR-SKOPAR 50mm f3.5
こちらも同じ日に撮影しました。
通常このカメラは多重露光はできないカメラですが、
変にシャッターが切れてしまったために先程の写真も含め、多重露光されてしまいました。
この写真に関しては現像した際の水滴のあともうっすら残っています。
でもこれがまた写真を引き締めてくれているような、そんな気がするのです。
HOLGA 120CFN 60mm f8
撮影はうまくいっていたはず、の一枚。
しかし取り出す際にロールフィルムが緩んでしまい盛大に露光してしまいました。
何も映っていないのでは・・・と思いながら現像に出したところ、意外な結果に。
ロールフィルムは撮影が終わってフィルムを取り出すまで、気が抜けません。
RICOH MIRAI ZOOM 3 35mm – 105mm F3.5 – 7.5
コンパクトの自動のカメラでやりがちなのは、シャッタースピードを気にせず撮ってしまうこと。
シャッターの音がしてから、「あぁこれはブレたな」と思うのはよくあることです。
Xenar 75mm F3.5
少し独特なドイツ製カメラ、レンズはおそらく2眼レフからとってきたものでしょうか。
そんな目測式カメラで撮ったトップの写真。
こちらはレンズを沈胴させたままシャッターをきってしまい、
もうこのまま重ねてしまえ、とレンズを繰り出してもう一度シャッターを切りました。
Xenar 75mm F3.5
こちらも同じカメラで撮影。
やっと目測でピントが取れるようになってきたものの、激しく現像ムラが出てしまいました。
35mmだとここまでひどく出ないのですが・・・。まだまだ改善の余地あり、ということにしておきましょう。
しかしピント部のキレは健在です。
時にはカメラの不調があり、
また時には自分自身の未熟さが写真に現れ、決して「うまく」とれた写真ではない。
けれどどこか愛着の湧いてしまう写真たち。
皆さんのフォルダの中にもそんな写真たちはいっぱいあるのではないでしょうか。
この1年の締めくくりのタイミングでひっそりと、人目に触れさせてみるのもいいかもしれません。
上手く撮れた写真を再現するのも難しいですが、失敗した写真を再現する方がもっと難しい。
そう考えると「失敗したけど気に入ってる写真」にこそオリジナルとしての強みがあるのではないかと思います。