【SONY】【FUJIFILM】空色表現比較 Vol.2
今回のマップタイムズは「空色表現比較 Vol.2」
2機種にて同様な条件で撮影をし、空の色の発色にどのような違いがあるかを研究している記事となります。
使用した機材は「SONY α7Ⅲ」と「FUJIFILM X-T3」
α7Ⅲは2018年3月23日発売に対して、X-T3は2018年9月20日発売と、同時期に発売されており、相も変わらず問い合わせが多い大変人気な機種です。
レンズは「SONY FE 35mm F1.8」と「FUJIFILM XF 35mm F1.4 R」。
同じ35mmですが、センサーサイズが異なるため、画角が異なります。「FUJIFILM XF35mm F1.4R」は35mm換算で約53mm相応となります。
先に述べた通り、α7Ⅲはフルサイズ、X-T3はAPS-Cと、センサーサイズが異なることが主な相違点として挙げられます。
階調表現や解像度に違いがあるのは、センサーサイズ上仕方がない部分が多くあります。
ですが、筆者が以前使用していた中で、全体的にホワイトバランスの仕上げ方が違うなと気になっていたので、今回はこちらの機種での比較にしてみました。
※比較している写真同士の露出はすべて同じ、出来るだけ同条件で撮影してます。
※ホワイトバランスはすべてオート(FUJIFILMのフィルムシミュレーションはすべてスタンダード・PROVIA)JPEG撮って出しの写真です。
まずは青空の写真からご覧くださいませ。
↑SONY α7Ⅲ
↑FUJIFILM X-T3
↑SONY α7Ⅲ
↑FUJIFILM X-T3
上記4枚ともすべて「1/250 f/8 ISO125」で撮影しており、5分以内にてほぼ同位置で撮影しました。
α7Ⅲは全体的にマゼンタ寄りに対して、X-T3はブルーが出ている印象があります。
画角が違うことも関係しているかとは思いますが、α7Ⅲは青色が薄い部分から濃い部分までグラデーションにて表現しているのに対して、X-T3は一環して青の発色が強く出ております。
↑SONY α7Ⅲ
↑FUJIFILM X-T3
上記の2枚は太陽が傾きかけた時間帯です。
青空の色表現は先ほどと似たような結果ですが、注目して頂きたい部分は、下部の建物に当たっている太陽が当たっている部分の色表現です。
同じ露出(1/160 f/5.6 ISO160)とは思えないほど、色合いが異なる結果となりました。
X-T3はα7Ⅲと比べ、全体的に濃い色づけになる傾向がありそうです。
↑SONY α7Ⅲ
↑FUJIFILM X-T3
続きまして、曇りの日を比較してみました。
こちらも全体的にα7Ⅲはマゼンタ寄り、X-T3はブルー寄りに見受けられます。
ただ、どちらの機種も曇り空に対しては、ホワイトバランスは不安定なことが多く、同じ位置で数枚撮っている中でもイエロー寄りになったり、マゼンタ寄りになったりと、安定しない写真が多くありました。
やはり白を多く占める曇り空の色表現は、AUTOでは難しいことを改めて感じました。
↑SONY α7Ⅲ
↑FUJIFILM X-T3
最後はマジックアワーの時間帯での撮影をしてみました。
画角が違う事も関連しているかとは思いますが、それを踏まえましても、グラデーションの中間層の色表現がα7Ⅲはブルーが強めに対して、X-T3はレッドの色が濃く出ております。
どちらも中間層に薄くグリーンのような色の表現が出ておりますが、色の出方が若干異なっております。
同じ日のほぼ同じ時間帯の空ではありますが、両者を比較すると、まるで時間をずらして撮影したかと思ってしまうほど、色付けが異なることが分かりました。
全体的に見受けられる色付けの違いをまとめてみますと、α7Ⅲはマゼンタ・レッド寄りに対して、X-T3は色付けが濃いブルー寄りになる傾向が見受けられます。
不思議なことに、前回の空色表現比較では、SONY機であるα7は、どちらかというとイエロー寄り多く、マゼンタの傾向は少ないという結果でした。
これにより、同じメーカーでもセンサーの世代・発売日が異なると、色合いの傾向も変わってくることがあるとはっきりと分かりました。
また、今後は同じメーカーで違う世代の比較をしてみたいなと感じました。
自分が好きな色表現はこのメーカーのこの世代・このカメラのセンサー…なんていうこだわりを持つことは憧れたりもします。
自分好みの色表現をしてくれる機種に出会えるまで、研究していきたいと思います。
なお、焦点距離の表記の同一を優先してしまったことから、空の写る範囲が異なり、比較がしづらい箇所があったかと思います。申し訳ございません。
今回の反省を生かし、次回はセンサーサイズが異なっても比較がしやすいよう、焦点距離はおおよそ同じものを選択したいと思います。
次回もご覧頂ければ、大変嬉しく思います。ありがとうございました。
前回の【SONY】【Canon】空色表現比較 Vol.1はこちら