本日ご紹介するMapTimesで使用した機材はこちら
・Leica (ライカ) M10-D
・Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期
・Leica (ライカ) エルマリート M90mm F2.8 E39 シルバー
Leica (ライカ) M10-Dは背面液晶を廃したフィルムライカライクなデジタルライカで、2018年11月に発売された比較的新しいカメラです。
このルックスにグッときた人も多いのではないでしょうか。利便性を追求し続ける昨今のデジタルカメラとは逆行したコンセプトに賛否両論はありますが、考え方は人それぞれ、
自分自身が納得いくカメラとカメラライフを送れていればそれ以上に幸せなことはないでしょう。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期は1946年に発売され
Leica (ライカ) エルマリート M90mm F2.8 E39 シルバーは1959年に登場しました。
どちらも60年以上前のレンズですが、現代ライカボディー(センサー)との相性が気になります。
今回はすべてRAW(DNG)のみで撮影を行い、現像時に露出補正のみ行いました。背面モニターがないので確認はPCで行なったためです。
専用アプリケーションを用いればスマートフォンでリアルタイムで確認することも可能ではありますが、カメラを愉しむという姿勢から、リアルタイムで確認しつつ撮るということは基本的にしません。
意図しない測光になっていることはあるものの、頓珍漢な露出になっていたということは今の所ありませんので、個人的にはあまり心配せずに撮影できています。
なおホワイトバランスはオートです。
レンズの写りとセンサーの写り、その相性など参考になれば幸いです。
それでは作例をどうぞ。
山の向こうから朝日が昇り始めた頃。シャドウ部分も随分写るんだなあと感心します。
切り捨てる部分をとそうでない部分をしっかり選択していく力を養っていかないとならないです。
滲んでいる部分とピント面の対比が独特です。周辺減光は撮ったまま、随分顕著に発生します。
路面が所々凍結していました。冬の寒さをひしひしと感じながら海へと足を進めます。
時間帯によっては空のグラデーションと周辺減光が相乗効果でより強調されるということもあります。
1段ほど絞ったように記憶しています。被写界深度も深くなり安定しつつあるという印象を受けます。
モノクロ写真に定評のあるレンズということもありモノクロでの作例です。多少トリミングしました。
トーンカーブでの調整は行なっておりませんが曲面のトーン、高級感さえ感じます。
砂浜まできました。海辺で水分量が多いのでしょうか、砂が凍っている不思議な光景でした。
富士山も望める景色に気持ちが高ぶります。
F8~11くらいまで絞っています。全体的にシャープさが増し随分表情が変わりました。
靄がかった海面が幻想的です。水面の反射、立体感も素敵ですね。
60年以上も前のレンズだとは思えないです。
こういた複雑な柄のようなものを撮るとき、レンジファインダー機だと苦労する経験みなさんもおありかと存じます。
ライブビューができたら、と心の声が漏れそうです。
レンズをLeica (ライカ) エルマリート M90mm F2.8 E39 シルバーに交換しました。
砂のチリチリを感じられるほどの描写にグッときました。レンズ個体としてはレンズ内傷であったり、拭き傷も目視で容易に確認できる程にありますがこれだけの力がまだ出せるということに驚きました。
先ほどと似たような写真ですが、海面のボートにフォーカスしてみます。ぱっと見たところ人の姿は確認できませんでした。
寝転んで朝に海を感じでいるのでしょうか。
この日は風も穏やかでとても気持ちの良い朝でした。みなさん思い思いの時間を過ごされているのでしょう。
写真越しにも伝わってきます。
私もコーヒーを持参して素敵なひと時を堪能させていただきました。
中望遠ならではの圧縮感とボケ味です。
F11くらいまで絞りました。このレンズは開放付近からそう暴れるような描写を見せないように感じますが。絞るとさらに安定感が出てきて、描写もさらにキリッとしてきます。
ただそれだけではなく、固いものは固く、柔らかいものは柔らかく、その質感が伝わってくるようにこの写真から感じられます。
雲の立体感とそのふんわり感のバランスが絶妙です。
Leica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期と比べるとコントラストは低く、全体的に落ち着きのある優しい描写です。
またLeica (ライカ) ズマロン L35mm F3.5 前期に戻ります。
本当に盛大に周辺減光します。周辺減光、滲み、ピント面のきめ細やかさ、しっかりとした色乗りの産物か、どこはかとなく奥行き感を感じられます。
見事なまでにフレアとゴーストが発生します。オールドレンズの「味」、醍醐味の1つとでもいいましょうか。
すっかり太陽も上がりました。順光での1枚です。コントラストや彩度の調整なしにもこれだけの存在感です。
海岸周辺にはコーヒーショップやカフェが多く、デザインも可愛いのでついつい足を止めてしまいます。
こういったスナップでは35mmだと取り回しが良く非常に重宝します。
またLeica (ライカ) エルマリート M90mm F2.8 E39 シルバーと比べても随分コントラストが高いのがお分かりいただけるかと思います。
サギでしょうか。あんなところに。どうしてかとてもかっこよく見えてきます。
ここで終わりになりますが作例が参考になれば幸いです。
中望遠となるとレンジファインダー機ではなかなか日常的に使用するには難しい部分もあるかもしれませんが、標準画角にはない表現もできますしデジラルライカであればライブビューを用いることで随分運用しやすくなりますので、選択肢の1つとしても良いのではないでしょうか。
また、今回ご紹介した2本のレンズは中古市場、ライカレンズの中でもお手頃な価格帯でお取り扱われておりますので、私としても非常にオススメできます。
是非チェックしてみてください。
ボリュームのある回となりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは今日も素敵なカメラライフをお過ごしください。
[/nobr]