【Nikon】Zシリーズとオールドレンズで撮る動画 Vol.1 Nikkor-Q・C Auto 135mm F2.8編
写真だけではなく動画性能も優れているNikon Zシリーズ。
Zマウントの最新レンズで撮影するキレの良い4K動画は、見ていて惚れ惚れしてしまいます。
しかし、あえてオールドレンズを使って撮影することで、普段とは違った雰囲気ある動画が撮れるのではないか?
と、ふと思うことがありました。
ミラーレスカメラが主流となったここ近年、マウントアダプターを介してフィルム時代のレンズ(俗にいうオールドレンズ)を用いた撮影を楽しむ方が増えました。
独特のボケ感、気持ちの良いフォーカスリングのトルク感、言葉では表現できない懐かしい雰囲気の描写。
動画用のレンズや現行のレンズでは決して表現できない世界が、オールドレンズを使う事で大きく広がるかもしれない。
という事で、Nikon ZシリーズのカメラにNikon オールドレンズを装着して撮影した動画を紹介していきたいと思います。
昔からNikonレンズはFマウント共通なので、純正のマウントアダプター「FTZ」があればオールドレンズを色々と試せるのもNikon Zシリーズのメリット。
追加でマウントアダプターを買い足さなくて済みますので、是非皆さまもお試しいただけば幸いです。
今回は1974年に発売された「Nikkor-Q・C Auto 135mm F2.8」を取り上げます。
本レンズは発売されてから40年近く経つ、マニュアルの中望遠単焦点レンズ。
昔のレンズにはQやPなどの記号を持つレンズが多いのですが、これは中に使われているレンズの枚数を示します。
本レンズはQ(Quattro)ですので、4枚のレンズ構成で作られたレンズだという事が分かります。
ちなみにCはコーティングのC、本レンズもレンズコーティングが施され、フレア、ゴーストの発生が抑えられています。
このNikkor-Q・C Auto 135mm F2.8をNikon Z6 にFTZを介して装着し、動画を撮影しました。
昔からNikonレンズはFマウント共通なので、FTZがあれば色々と試せるのもNikon Zシリーズのメリット。
オールドレンズを装着する際も、マウントアダプターを買い足さなくて済みます。
今回は本レンズをNikon Z6に装着して撮影を行いました。
では早速、ご覧ください。
今回は富士山が綺麗に見える海辺にて撮影を行いました。
中望遠ならではの、目の前に広がる風景を大胆に切り取ったり、ボケを生かした動画を楽しむことができました。
こちらをご覧いただくと分かりますが、前ボケ、後ろボケ共に綺麗な写り。
開放にて撮影していますが、ピントの山も非常に使いやすく、これぞ中望遠の魅力!が詰まった構図に。
望遠レンズならではの置きピン撮影の楽しさも味わうことができました。
次に、アウトトフォーカス(最短撮影距離)からフォーカスイン(無限遠)までゆっくりとピントリングを回し、ボケの具合を撮影してみました。
日差しに照らされてキラキラ光る海、ランダムに玉ボケが生まれて幻想的な画を撮影することができました。
中央から端に向かうにつれ、口径食(レモン型のボケ)が多少発生していますが、そこまで目立つこともなく綺麗なボケを生み出してくれる印象です。
マニュアルレンズはフォーカスリングの回転角度も広く取られており、じっくりピントを追い込めるのもメリットの一つです。
ピントの山が抜けた後、前ボケの際にどっと現れたのが色収差(フリンジ)です。
順光での撮影時には気にならなかったのですが、強い光源が入るとその淵の部分に青っぽいフリンジが発生しています。
特定の条件下ではありますが、オールドレンズではよく発生してしまうので、その点は注意しながら撮影をする必要があるかもしれません。
今回の動画撮影では、三脚を立てて撮影を行いましたが、Nikon Z6にはボディ内手振れ補正に加えて、動画撮影中は電子手振れ補正を選ぶことができます。
若干撮影範囲は狭まってしまうのですが、今回の撮影で使用した際、思った以上に効果があり驚きました。
ON/OFFの比較を見ると分かりますが、大幅に手振れが抑えられています。
三脚やジンバルが使えない環境での撮影ではどうしても手振れが気になってしまいますが、電子手振れをONにすることで解消できるシーンもあるかと思います。
ニコンの動画性能はもちろんのこと、オールドレンズならではの楽しみ方やメリットをたくさん感じることが出来ました。
引き続き、様々なNikonオールドレンズにて撮影を行っておりますので、次回はまた別のレンズをご紹介いたします。