【 Carl Zeiss】 劇的なのにナチュラル~Distagon T* 15mm F2.8
Carl Zeiss (カールツァイス) Distagon T* 15mm F2.8 ZF.2(ニコンF用)
今回撮影したのはこのレンズ。
Carl Zeissの「Distagon」の名を冠した15㎜F2.8の広角レンズです。
2013年にニコンZF2(電子接点付)とキヤノンEFマウントで発売されました。
スペックとしては非球面レンズ、異常分散ガラス、高屈折率ガラス等高画質技術をふんだんに使用、
金属鏡胴はずしりと重い730g。
撮影距離が0.25mからと大胆に寄って撮影するには充分なスペックとなっています。
現行品としてのラインナップには【Milvus】に引き継がれ鏡胴が一新、レンズが着脱可能な曲線的なデザインとなっています。
対して【Classicシリーズ】のこのレンズは、直線的で武骨、先端のフード部が攻撃的な力強さを演出しています。
強烈な画角と高いコントラストに引っ張られて青空や直線的な物、特に建築物を撮りたくなります。
太陽を入れてゴーストやフレアーの出方を確認しましたが、
思うように出ず、悪条件をさらりとかわすような自然な画像となりました。
レンズコーティングによってこれだけの写りが出せるのなら先端のフード部は必要ないのでは、
と思ってしまいます。
前玉の保護と、レンズキャップの受けという大事な役目もありますが。
抜けるようなカラーの発色も魅力的ですが、モノクロのトーンもまたお気に入りです。
冬の終わり。
再開発によりビルがなくなると、見慣れた景色が一変します。
変わる前に撮っておくべきだったと少し後悔します。
教訓としては、撮りたいと思わない物や事ほど撮っておくということでしょうか。