【Nikon】Zシリーズとオールドレンズで撮る動画 Vol.7 Ai-S Micro-Nikkor 105mm F2.8
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写真だけではなく動画性能も優れているNikon Zシリーズ。
Zマウントの最新レンズで撮影するキレの良い4K動画は、見ていて惚れ惚れしてしまいます。
しかし、あえてオールドレンズを使って撮影することで、普段とは違った雰囲気ある動画が撮れるのではないか?
と、ふと思うことがありました。
ミラーレスカメラが主流となったここ近年、マウントアダプターを介してフィルム時代のレンズ(俗にいうオールドレンズ)を用いた撮影を楽しむ方が増えました。
独特のボケ感、気持ちの良いフォーカスリングのトルク感、言葉では表現できない懐かしい雰囲気の描写。
動画用のレンズや現行のレンズでは決して表現できない世界が、オールドレンズを使う事で大きく広がるかもしれない。
という事で、Nikon ZシリーズのカメラにNikon オールドレンズを装着して撮影した動画を紹介していきたいと思います。
昔からNikonレンズはFマウント共通なので、純正のマウントアダプター「FTZ」があればオールドレンズを色々と試せるのもNikon Zシリーズのメリット。
追加でマウントアダプターを買い足さなくて済みますので、是非皆さまもお試しいただけば幸いです。
今回ご紹介するレンズは、1984年に発売された『Ai-S Micro-Nikkor 105mm F2.8』です。
中望遠のマイクロレンズで最短撮影距離は41cm。
本レンズはマクロから遠景まで幅広い撮影に対応しているマニュアルフォーカス専用レンズです。
精細で柔らかい描写が特徴で、中望遠ならではのボケ感を堪能することができ、特に植物やポートレート撮影などにおすすめです。
中望遠で105mmという焦点距離と開放値F2.8という明るさが開放付近の柔らかさをより優しく描写してくれます。
マニュアルフォーカスで気になる点といえば、フォーカスリングの使い心地。本レンズのフォーカスリングは適度に重みがあります。
動画撮影時にピント位置を動かすときにゆっくりと回すことができるため、個人的には使い心地がよいと感じました。
今回の動画撮影に選んだ場所は雨上がりの公園です。
植物に滴る雫が瑞々しさを感じさせる景色をスナップ撮影しました。
梅雨の時期に入ると雨や湿気で億劫になることも多いかと思いますが、雨の日にしか見られない素敵な風景もたくさんあります。
静止画でのスナップ撮影も楽しみました。
マイクロレンズなので小さな被写体に対しても近くに寄って撮ることができ、通常の中望遠よりもさらにとろけるような美しいボケ感を堪能することができます。
雨上がりのフェンス。
逆光で差し込む日の光が繊細に描写されました。細い蜘蛛の糸も綺麗に透きとおっています。
接写撮影だけではなく無限遠での撮影も楽しめます。
人気の少ない公園をのんびりとお散歩しました。この公園には大きな池があり、ソロで釣りを楽しんでいる方がいました。
硬質な被写体も絞って撮影すると、しっかりとピント面で解像してくれます。
質感や材質の重みも表現されているように感じます。
被写体が青や紫といった寒色系のものを撮ると、個人的に好みの色合いになります。
オールドレンズならではの味なのでしょうか、撮るのが楽しくて癖になってしまいそうです。
雨上がりというシチュエーションでこそ撮れる透明感のある景色ではないでしょうか。
曇り空の下、白灰色のライティング効果で溢れ落ちそうな雫がきらきらと輝いてみえます。
だんだんと梅雨の匂いが強くなってきたように感じます。
雨上がりの撮影とはいえ、1日中天候が不安定で小雨が降ることもありました。
今回使用したZ5はグリップが深く握りやすく手振れ補正機能も搭載されています。
片手に傘を持った状態ですこし不安定な撮影状況でしたが、おかげで快適に撮影を楽しむことができました。
最新レンズでは味わえないオールドレンズならではの繊細な描写はとても貴重なものです。
これからもレンズ資産を大切にしながら撮影を楽しんでまいります。
また次回もお楽しみに!