【FUJIFILM】X-S10とオールドレンズ Vol1 RICOH GR 28mm f2.8 L
ミラーレスカメラの登場と共に、改めて注目されているオールドレンズ。
今回はフジフイルムの人気機種「X-S10」と、自宅に眠っているオールドレンズを組み合わせた写真を連載形式でご紹介いたします。
手振れ補正搭載に加えて心地の良いホールド感は、色々なオールドレンズと相性ピッタリ。
更にオールドレンズの持ち味を生かす、フジフイルムのフィルムシミュレーションを筆頭とした色使いを是非お楽しみください。
今回ご紹介するのは「RICOH GR 28mm f2.8 L」です。
スナップ写真を良く撮影される方にはおなじみのGRシリーズ。
1996年に発売されたコンパクトフィルムカメラであるリコー「GR1」は、プロカメラマンからも絶賛され非常に高い評価を誇ります。
このレンズをLeica互換の交換レンズとして、3000本の限定生産で誕生したのが、本レンズ「GR 28mm F2.8」です。
広角レンズの部類に入りますが、F2.8というレンズの明るさを活かすことで程よいボケ味、立体感を生み出します。
バラをX-S10に搭載されているフィルムシミュレーション「クラシックネガ」で撮影してみました。
赤色の発色も落ち着きがありながらしっとりしており、花弁の分厚さが伝わってきます。
広角ならではの写真ということで、空と小さな野球場を撮影してみました。
28mmは先のバラのようにボケを入れたスナップ写真と、このような広がりのある写真と、両方対応できるところがおいしいポイント。
旅行や日常使いにピッタリです。
デジタルカメラなら、フィルムで撮影すると失敗してしまいそうなアングルや構図も積極的にトライできます。
シャッタースピードを変えて撮ってみたり、水面ギリギリまで近づけて撮ってみたり…。
本レンズが登場したフィルム時代には中々できなかった贅沢な撮影方法です。
小さなレンズなので取り回しも非常に爽快、色々な被写体にサッとカメラを向けて撮影してしまいます。
同じクラシックネガでの設定でもフィルム時代のレンズを使用すると、より一層昔懐かしい雰囲気に仕上がるように思えます。
公園の少し寂しい雰囲気の遊具も、非常に味が出る被写体です。
このようなシチュエーションでも開放値で撮影することでボケを活かした撮影が可能です。
一枚目の手前の木や背景のオブジェが程よくボケており、滑り台が浮かび上がったように感じます。
歩いている道を撮影するのもスナップ撮影の醍醐味の一つ。
足元を何気なく撮影してみましたが、絞り込むことでカリっと質感が感じられる一枚に。
RAW現像を行わず、jpg撮って出しでこの絵が出せるX-S10の色作り。撮影が楽しくなってしまいます。
フィルム機のGR1Sの写真を見てみると青色の発色が綺麗に感じたので、青色のアジサイを撮影してみました。
青の中のグラデーションもしっかりと表現されており、のっぺりしがちなアジサイも綺麗に映っています。
晴天の風景や海辺の写真も是非トライしてみたいと思いました。
以上、いかがでしたでしょうか。
レンズ本来の描写力に加え、フジフイルム伝家の宝刀であるフィルムシミュレーションを活かすことで、写真の楽しみ方がより昇華したように思います。
皆様も是非オールドレンズを装着して、様々な撮影に挑戦してみてください。
今まで味わったことのないノスタルジックな世界に引き込まれてしまうことでしょう。