【FUJIFILM】Canon党の私が、X-T4を褒めちぎる回
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私は根っからのキヤノン党です。
2011年から現在まで、何台ものEOSを乗り継いできました。
歴史あるEOSシリーズは、エントリークラスからフラッグシップ機まで、立ち位置や機能差が明確な為、自分に合った機体を選びやすく、いざ購入した後は圧倒的な操作性の良さで快適に撮影をすることができます。
世代の違うEOSを併用しても、操作感が大きく違うことは無く、設定に迷いません。
新しいモデルを手に入れたその時から、「今までと同じように」最新の性能で撮れる。
私にとってのEOSとは、「いつでも全幅の信頼が置けるカメラ」だったのです。
そんな私が今回ご紹介する機体は、FUJIFILMのX-T4。
前述の通りキヤノンにメロメロな私が、なぜX-T4を褒めちぎるのか。その理由をご紹介したいと思います。
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その①:フルサイズ機顔負けの綺麗な写真が撮れる
富士フイルムのXシリーズは、APS-Cサイズのセンサーを採用しています。
それ故他社のフルサイズ機と比べると、諧調性や立体感の表現で劣ってしまうのでは…と考えていました。
ところが実際に使用してみると、そんなことは全くありませんでした。
X-T4+XF16-80mm F4 R OIS WR
f 5.6 SS 1/680 ISO 160
空のグラデーションが美しく再現されています。それに何より色がきれい!
思わず子供の様な感想を抱くほど、この写りには感動しました。
因みにこの写真で使用したフジノン XF16-80mm F4 R OIS WRは高倍率ズームですが、たった1段絞っただけでこの写り。
葉の1枚1枚までしっかりと写し出している上に奥行き感も出ており、「写真」として非常にまとまりのある上質な画だと感じます!
X-T4+XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ
f 11 SS 1/640 ISO 160
綺麗な色が出せるということは、濃い色の再現も得意なのではないだろうか…。
そう思い、かなりコッテリ目に撮ってみました。
「明瞭度」のパラメーターを最大の+5まで上げ、なおかつアンダー目に撮影。
ここまで派手にしても、空にトーンジャンプやブロックノイズが見受けられないなんて信じられません。
本当にAPS-Cセンサーなのだろうかと、目を疑います。
フルサイズユーザーにも自信をもっておススメできる画質だと感じました。
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その②:動画について
名機と名高いX-T3から、動画寄りに進化したとの声も聞くX-T4。新搭載のバリアングルディスプレイは非常に便利です。
その他にも4K60P 10bit内部収録可能、最大6.5段の手ブレ補正、内部収録とHDMI出力でそれぞれLogとフィルムシミュレーションを分けられる機能など、動画性能については枚挙に暇がありません。
その実力を探るべく、今回はフジノン XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZとフジノン XC50-230mm F4.5-6.7 OIS IIを使用し、PV風の動画を撮影しました。外部マイクはRODE Video Microを使用しています。
収録を4K 24p All-intraで行い、DaVinci Resolve17で編集後フルHDで書き出しています。
どうぞご覧ください。
冒頭のビル景色が流れるカットは、高速バス車内でノンジンバルの手持ち撮影です。
ブレ防止モードブースト機能は使いませんでしたが、IBIS/OIS協調制御のみで全くブレておりません。
おまけに、単にブレ無いようガチガチに固めるわけではなく、非常にリニアな手振れ補正制御で、感動しました。
全編を通して、フィルムシミュレーションはエテルナとクラシッククロームを使用。
非常に良い色で仕上がりました。
X-T4と話がズレてしましますが、マイク(RODE Video Micro)に関しても一言。
最後にエンジンがかかるシーンでは、車のマフラーから1m程のところにX-T4を設置しています。
被写体となった車は、直6エンジンの直管マフラー仕様。
エンジンサウンドはかなり大きく、迫力があるのですが、至近距離での収録でも音割れを起こしませんでした。
素晴らしい!
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その③:カスタマイズ性について
X-T4は、富士フイルムのラインナップでもトップエンド寄りに位置する機体。
おおよそカメラマンが思いつく機能は全て搭載しており、ボタンのカスタマイズ性も非常に高い機種です。
自分好みの機能を割り当てられるFn(ファンクション)設定は、物理ボタンやダイヤル押し込み、タッチディスプレイのスワイプ動作も含めてなんと14個!
そしてその中それぞれに、最大61通りの機能の中から、好きなものを割り当てられます。
(参考までに、Canon EOS R5のカスタムボタンはダイヤルカスタマイズを含めず12個。しかしうち1つはレンズのAFストップボタン設定なので、対応するレンズがないと設定できません。)
組み合わせによっては、工場出荷時と全く操作感の違うカメラに仕上げることも可能。
万が一デフォルトの操作系がしっくりこなくても、自分好みに作り替えられる訳です!
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その④:多彩な画像処理
現在私が使用しているEOSシリーズでは、ホワイトバランス設定を除き、ピクチャースタイル、高輝度側・諧調優先、オートライティングオプティマイザ、明瞭度といった4つの項目で写真の色味や明るさ、シャープネス等を追い込めます。
それがX-T4ではフィルムシミュレーションの他に、
・グレイン・エフェクト
・カラークローム・エフェクト
・カラークローム ブルー
・ダイナミックレンジ
・Dレンジ優先
・トーンカーブ
・明瞭度
と、フィルムシミュレーションと合わせて8個も設定項目があります。(カラーやシャープネス等は、ピクチャースタイルの方でも個別に設定できるので、フェアにするために除いております)
これを駆使すれば、もはや全く違うカメラで撮ったようにも仕上げられますし、Instagram投稿時に色味を選ぶあの感覚と同じで、非常にワクワクします!
全部は試せませんでしたが、少しだけ作例を載せさせていただきます。
まずはトーンカーブから。
↑トーンカーブ ハイライト・シャドウ共に+4
↑トーンカーブ ハイライト・シャドウ共に-4
あれ?フィルムシミュレーション変えた!?と思うほど劇的な変化です。
日陰に咲くバラなどを撮って出しでSNSにアップロードする際などに”使える”機能だと思います。
次は、明瞭度を試します。
↑明瞭度-5
↑明瞭度+5
コチラも大きく変化しました。
-5の方は、写真全体にフレアの様なヴェールがかかり、まるでオールドレンズで撮ったかの様。(使用レンズはXC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZです)
それでいて等倍にすると、細部までしっかりと解像しているというのですから、現代レンズとオールドレンズのいいとこどりをした写真と言っても過言ではありません。
それに対して+5の方は、素直に「パッキパキ」の写真に。
車や男性を撮る際に活躍しそうです。
3つ目はカラークローム・エフェクト。赤や緑、黄色などの飽和しがちな彩度の高い色情報を階調豊かに表現できるようになるエフェクトです。
↑はOFF。
↑が“強”です。
OFFの方も十分に鮮やかで、きれいな写真になっていますが、どちらかと言うと浅い写真という感じがします。
強に設定すると、何となくぺターンとしていた葉にグラデーションが乗ってくる為、より説得力のある画になる印象を受けました。
最後はカラークローム ブルーを試します。青系の色情報を階調豊かに表現してくれるエフェクトです。
↑はOFF。
↑がON。
水色が好きな筆者としては、OFFの綺麗な”富士フイルム・アクアマリンブルー”(勝手に名付けました)が好みです。
しかしながら諧調においてはONの方が深みがあり、ガラス面に反射したコンクリートの地面もちゃんと描けています。
深い海などを撮る時に面白そうなエフェクトです!
どれもこれも魅力的で、様々なシーンで試してみたくなる素晴らしいエフェクトです。
正直、もうメロメロです…。
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つらつらと書かせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回は勉強のつもりでX-T4を試用したのですが、非常に魅力的でグラッと来ております。
試用期間はたったの2日。それなのにたくさんの良いところが見つかるのだから、FUJIFILMのカメラには恐れ入ります。
このままだとシステムごと乗り換えてしまうかも…。
いや、いかんいかん。私はキヤノン党です。
次は逆に、キヤノンカメラの良い所を徹底的に掘り下げようと思います。
乞うご期待!
今回使用したボディはこちら
使用したレンズはこちらです!
使用したマイクはこちらです!