久しぶりに写真を整理をしていたら、少し前に訪れた房総半島の写真が出てきました。
当日は天気のいい冬、風穏やかなアクアラインを越えて房総半島の中心へと向かっていました。
お供は「FUJIFILM X100」腰のポーチに入れていつでも取り出せる態勢です。
2011年発売の古いカメラですが、APS-Cサイズのセンサーと35mmF2相当のレンズが搭載されているのに加えて、
こだわり抜かれたデザインや操作感も素晴らしく、自分の中では、まだまだ現役の1台となっています。
また、初代の思想は富士フィルムのXシリーズなどにも影響を与えたエポックメーキングなカメラでもあります。
まず初めに向かったのは、千葉県市原市にある柿木台第一トンネルです。
房総半島には今では珍しい素掘りトンネルが数多く残されていて、このトンネルはその中でも有名なものの1つです。
特徴は何といっても観音掘りという方法で掘り抜かれた将棋の駒のような五角形をしていることです。
もう一つ訪れた素掘りトンネルは亀岩の洞窟です。
一見すると自然に出来た洞窟のように見えますが、この洞窟は「川廻し」という川の蛇行したところをトンネルや掘割で短絡し、
水が流れなくなった部分を埋め立てて田畑などにするために掘られたものです。
今回、訪れたときは普通の光景でしたが、条件がそろうとトンネルに差し込む光がハート型になるそうです。
房総半島の中央を抜けるころには日が傾き始めていました。海沿いの道から見えた港にふらりと立ち寄ります。
ハイブリッドファインダー越しに覗く先には、神奈川県の三浦半島を見て取ることが出来ます。
気が付くともう辺りは夕暮れ、富津市にある金谷港で西に沈む夕日を眺めます。
ゆっくりと東京湾をゆく貨物船に夕方のオレンジの光が降り注いでいました。
この後、夕日が沈みきるまで岸壁に腰かけていました。
富士フィルムらしい哲学とスナップにちょうどいい35mmのレンズを詰め込んだ富士フィルムX100シリーズ。
小さい旅のお供にいかがでしょうか。