エキゾチックと、つながる
2021年の夏、私たちMapCameraは27周年を迎えます。
これもひとえに、日頃ご愛顧いただいている皆様があってこそのこと、いつも本当にありがとうございます。
今年はマップカメラで働くスタッフ一人一人が、27周年にちなみ「○○と、つながる」というテーマでバトンを“(27)つな”ぐことに。
「屈指のカメラ好き」は数居れど、撮るもの、撮る目的は十人十色、否、百人百色とも言えるほどに多様であるはず。
夏休みを思い出すような思い出の毎日から、少しずつお時間を拝借いたしまして「カメラが人とモノを繋ぐ様」をご覧いただこうと思います。
ファインダー越しと表現される世界は隔たれているわけではなく「繋がっている」という事を実感していただけたのなら私達も嬉しい限り。
個性派揃いの全45回、今夏のお供にどうぞ。
第25回「エキゾチックと、つながる。」
コロナ禍での外出自粛でおうち時間をより楽しく、より充実した時間にするためペットを飼い始めたという方も多いのではないでしょうか。かくいう私もその一人、家族会議を経て今年に入り猫のエキゾチックを自宅に迎え入れました。
『エキゾチック=exotic』は「異国の雰囲気」や「風変りな」といった意味を持つ言葉ですが、猫の世界でも概ね間違いではないようで潰れた鼻に丸い顔立ちと離れた目が特徴的ないわゆる「ブサかわいい」と評されることの多い猫種です。
エキゾチックと聞くと「エキゾチックショートヘア」を連想される方も多いと思います。元々は長毛種の代表格でもあるペルシャとのかけ合わせにより誕生した猫種のため、短毛が多く生まれる一方で、一定の割合で長毛が誕生します。その個体が愛猫の「エキゾチックロングヘア」になります。
性格は穏やかで人懐っこく、鳴く事もあまり多くない印象です。食に対する貪欲な一面を見せてくれることも少なく、野性的な猫らしさに期待感を抱いていた私にとっては少々物足りなさを感じながらも、気まぐれでマイペースを地で行くその姿に日々癒しを与えてもらっています。
そんなエキゾチックとの共同生活も早3ヶ月。新しい環境にも慣れてきた頃合いを見計らい、カメラともつながってもらいました。
今回はNikon Zマウントから以下の3本をZ6IIに取り付け撮影を行いました。
・NIKKOR Z 14-24mm F2.8 S
・NIKKOR Z 24mm F1.8 S
・NIKKOR Z 85mm F1.8 S
3本とも「S-Line」を冠するレンズだけに期待通り開放から際立った描写性能を発揮してくれました。
※掲載画像は全て開放での撮影です
狭い屋内で遠近感を出すためには寄りを得意とする広角レンズが当然扱いやすいのですが、うちの猫のように臆病なタイプは近距離での撮影に不安を感じ、逃げてしまうこともあるため、一定の距離を保つことができる85mm前後の中望遠レンズがあると自然な表情が撮影でき、重宝します。
Z6IIの動物(犬・猫)AFも期待通りの動きです。どちらかと言うと運動音痴な我が家の猫にはややオーバースペック感が否めない機能ではあるものの、表情と構図に集中できることで猫の可愛らしい一面を捉えたいと写欲が高まります。俯瞰ではカメラを嫌がる素振りを見せていましたが、猫目線に近いローアングルではすんなりと撮影させてくれることが多く、今となってはスタンダードなチルト可動式液晶モニターも猫撮影においては重要な基本性能であることに改めて気付かされます。
『NIKKOR Z 14-24mm F2.8 S』で撮影したカットです。14mmではパースが効きすぎてしまい背景がうるさくなってしまいましたが、被写体までグッと寄れたことでエキゾチックのユニークな顔が強調され、イメージ通りに仕上げることができたお気に入りの一枚です。
巷で耳する「猫好きに悪い人はいない」。周囲の猫好きの方々を見ていてもそう感じます。あくまで憶測ですが、言葉が通じない関係性にあっても相手の考えを理解しようとする姿勢や、気まぐれを受け入れる懐の深さであったりと猫との付き合い方の中から自然発生的に生まれた表現のように感じます。私自身はまだまだ猫の気持ちを理解するに及ばない猫初心者ではありますが、カメラというコミュニケーションツールを通じて互いの理解を深めていきたいと思います。
全45回マップカメラスタッフが綴る「#好きと、つながる」はまだまだ折り返したばかりです。
どうぞ最後までお付き合いください。
ご覧いただきありがとうございました。