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【FUJIFILM】ラージフォーマットを日常に

 

こんにちは。

早速ですがラージフォーマット(中判サイズ)と聞いて何を思い浮かべますか。
一般的に「大きい」「重い」といったネガティブな言葉ではないでしょうか。

そんなイメージを覆すカメラがフジフイルムにはあります。

それが、FUJIFILM GFX 50R です。
今回は、FUJIFILM GF50mm F3.5 R LM WRとの最小かつ最軽量コンビ(総重量1110g)で日常の風景を切り取ってみました。

また、より印象的に切り取るため、アスペクト比を1:1のスクエアフォーマットにして撮影しました。
ライカ判(35mmサイズ)が普及するにつれて徐々に姿を消してしまったこのサイズですが、
今ではInstagramの標準フォーマットとして採用されていることもあり、多くの人に定着しているアスペクト比になっています。
ちなみに、フジフイルムでもFUJIFILM instax SQUAREを使えば手軽にスクエアフォーマットの写真を楽しむことができるので、
興味のある方は手にしてみてください。

 


1/100 , F7.1 , ISO 1000 , Velvia

 

1/340 , F3.5 , ISO 640 , Classic Chrome

 

1/60 , F5.6 , ISO 640 , Classic Neg.

 

1/2500 , F8.0 , ISO 400 , Classic Neg.

 

GFXシステムの中でも異色のレンジファインダースタイルのGFX 50Rは、軍艦部などの出っ張りが少ないためカバンからの出し入れも楽々行うことができます。
まさに日常を切り取るスナップ撮影には最適なカメラだと言えます。

これだけ小型軽量のカメラにも関わらず、仕様は言わずと知れた高性能な仕上がりのカメラです。
有効画素数は5140万画素で、フルサイズの約1.7倍の面積を持つラージフォーマットらしい解像感と、フルサイズよりも余裕のある描写を叩き出します。

しかし、筆者としてはラージフォーマットの最大の魅力は「諧調表現」にこそ宿っていると感じています。
この諧調の豊かさこそが、余裕のある描写表現や立体感の演出といったところで大きく寄与しているのではないかとつくづく思う次第です。

また、電子ビューファインダーも視野率100%、369万ドットの高い視認性を実現しており、実用面においても抜かりがありません。

 


1/220 , F8.0 , ISO 400 , Velvia

 

1/1200 , F3.5 , ISO 400 , Classic Neg.

 

GFレンズとして最小最軽量のGF50mm F3.5 R LM WR(35mm換算で40mm相当)は、なんといってもヌケの良い描写が特徴的なレンズに仕上がっています。
こうしたヌケの良いレンズを装着するとどうしても無機質な被写体を撮りたくなってしまうのは性でしょうか。

F8.0まで絞って撮影した壁面は、モルタルの凸凹や配管のジョイント部まで忠実に描写され、素直にヌケの良さを感じられました。
対して開放のF3.5で撮影したガラス越しの公衆電話機は、ピント面とのヌケ感の差が絶妙で、アンニュイな表現も得意なレンズだと感じました。

また、48mmの薄さ、335gの軽さの中にリニアモーター駆動の高速オートフォーカス性能や防塵防滴性能を採用し、快適なスナップ撮影のお供としても、とてもバランス感覚の優れたレンズになっている印象を受けました。

 


1/60 , F3.5 , ISO 800 , ACROS(G)

 

1/50 , F3.5 , ISO 4000 , ACROS(Y)

 

ところ変わって、夜間のモノクロスナップはどうでしょう。
ラージフォーマットならではの諧調表現が見事に実力を発揮しています。
ハイライトからシャドーまでの光のグラデーションが豊かに捉えられており、臨場感がヒシヒシと伝わってきます。

あえてここで問題点を1つ挙げるとすると…
このGFX 50Rにはボディ内防振機構(手振れ補正機構)が未搭載です。
このため、カメラの抑えが効かないアングルでの撮影や夜などの比較的暗い場所での撮影では、微ブレが発生してしまうことがあります。
高画素機ゆえのデメリットになっている微ブレの問題は、電子先幕シャッターなどを用いることで、ある程度制御できますが、これはシャッターショックによる微ブレの抑制に限られるため、手振れによるブレの根本的な解決方法にはなっていませんでした。

ですが、ここで朗報です。
GFX 50系統で初の6.5段分のボディ内防振機構が搭載されたFUJIFILM GFX 50S IIがついに今月の29日に発売されます。
GFX 50S IIでは深いグリップや約900gという軽量ボディを実現しているため、これまで以上に広いフィールドでより自由度の高い撮影が可能になりました。
加えて、ここで注目したいポイントが価格です。
ラージフォーマットでありながらボディ単体で45万円を切る価格設定になっており、フルサイズの高画素機と比較しても同等の価格帯となっています。(2021年9月18日現在)
さらに、同じく新発売のGF35-70mm F4.5-5.6 WRが付属したFUJIFILM GFX 50S II GF35-70mmレンズキットも50万円を切る価格で、これからラージフォーマットを楽しみたいと思われている方にとっても嬉しいプライスを実現しているカメラとなっています。

 


1/450 , F8.0 , ISO 400 , Classic Neg.

 

1/140 , F5.6 , ISO 400 , ASTIA

 

1/640 , F3.5 , ISO 400 , Classic Neg.

 

1/4000 , F3.5 , ISO 400 , Classic Neg.

 

さて、ここまで1:1のスクエアフォーマットで日常の風景を切り取ってきました。
最後はこのスクエアフォーマットの話で締めくくりたいと思います。

普段は3:2で撮影している筆者は、初めはスクエアの構図にとても戸惑いがありました。
どう切り取れば印象的な表現ができるのかを模索しながらの撮影を続けていました。
そこで、ふと気づいたのですが、この1:1の構図は額縁に入った絵画ではないかと…
こう考えることでモヤモヤだった頭の中が整理され、納得感のある写真が撮れるようになっていきました。

筆者が考えたスクエア構図のポイント

①日の丸構図
②2分割構図
③十分に余白を使った構図
④大胆に被写体を切り取った構図
⑤奥行きを使った構図

この他にも美しい比率になる構図はまだまだあるかもしれません。
ぜひ皆さんも自らの感性に従って、自分らしい構図を見つけ出してみてください。
そして、日々の暮らしに『日常』という名の絵画をフジカラーの額縁に入れて飾ってみてはいかがでしょうか。

そう、ラージフォーマットと過ごす日常はすぐそこまできています。

 

▼今回紹介した機材はこちら▼

 

[ Category:FUJIFILM | 掲載日時:21年09月18日 11時00分 ]

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