都内某所。
そこには静寂を楽しむカフェがあるという。
カフェのルールはひとつ。
「喋らないこと」
人の声がない店内には静寂が流れます。
グッピーが泳ぐ水槽のエアポンプの音がコポコポと響く中、やって来た店員さんにメニューを指さしてオーダー。
店員さんが置いて行ってくれた水。
客はみな教室のように同じ方向を向いて座っています。
電気スタンドの光が、虹色のコップを通してカラフルな影を落とします。
「静寂のカフェで声を出す者はいないか」と睨みを利かせる剥製。
美味しそうな手作りクッキーが運ばれてきました。
ハーブティーと交互にいただきます。
窓際には小鳥が。
こうしたちょっとした隙間にも何かが潜んでいるのですから見逃せません。
窓の外からは道を行く人の声が聞こえてきます。
いかがでしたでしょうか。
予めお店の許可を得て、サイレントモードで撮影させていただきました。
木の床がきしまぬよう、抜き足差し足での撮影でした。
モデル撮影などではシャッター音があった方がよいと感じることもありますが、今回のような撮影では消音できないと困ってしまいます。
昔はできなかった芸当・サイレント。
技術の進化で撮れるものの幅が広がったと改めて感じた一日でした。