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FUJIFILMが昨年発売し、コストパフォーマンスに優れた入門機ということで話題になったX-S10。コンパクトで、軽く、使い勝手が良い最高の機種だと思います。
今回合わせたレンズはLeica Summaron(ズマロン) L35mm F3.5。
スクリューマウント時代の前期型と呼ばれるレンズで、1946年~1953年の間に製造されました。
非常にコンパクトながら「Leicaらしさ」のある写りをしてくれる非常に良いレンズです。
同じくズマロンという名を持つ35mm F2.8と区分するために、3.5というF値からサンハンズマロンという愛称で呼ばれることもあります。
高価な印象があるライカレンズの中でも比較的手が出しやすく、L/M変換リングを用いればMマウントとしても使用可能なため35mm好きの方には最初の一本としておすすめのレンズでもあります。

今回はそんなFUJIFILM X-S10にLeica Summaron 35mm F3.5を付けて紅葉を撮りにいってきました。 まずは動画をご覧ください。

動画は4K30P 100M HDRで、編集は露出を合わせる程度にとどめております。

竹藪の合間から優しい陽が射していました。 風に揺れる葉の緻密な動きもしっかりと解像しつつ、光のやわらかさや陰影表現はしっかりとライカ。 動画で使うライカスクリューマウントレンズに無限の可能性を感じてしまいます。

落ち葉の絨毯が敷き詰められ、さながらレッドカーペットのようです。 ふかふかとした踏み心地を楽しんでいるとどんどん紅葉した葉が落ちてきます。 水分が飛びきった葉がゆっくりと落ちていく様を撮影しました。

水滴がぽたりぽたりと漏れていました。 規則的に落ちる水滴の音が心地よく、カメラを回し終わった後も暫くその場でのんびりとした一時を過ごしました。 写りに話を戻すと、左上の回るようなボケがしっかりとオールドレンズらしさを出しています。 F3.5というとボケを活かしにくい印象がありますが、控えめながらも上品なボケは必要十分な印象があります。

池の浅瀬で鴨が羽繕い(はづくろい)をしていました。 羽繕いとは聞きなれないかもしれませんが、猫の毛繕いのようなものです。 羽を整えるほかに油や粉でコーティングする効果もあるようで、水から出た後に羽根が濡れていないのは羽繕いのおかげなんだそうです。 FUJIFILMらしく、鮮やかな緑と落ち着いた緑の描き分けがしっかりとできています。 各メーカーにより色に対するアプローチは異なりますが、フィルムシミュレーション等でFUJIFILMが一歩先んじているように思います。

最後はゆっくりとフォーカスを外していきます。 背景の紅葉も一様に黄色ではなく、光の当たり方で変化する色味をしっかりと捉えてくれました。
フォーカスはツマミをもって移動させることでブレることなく移動させられました。
軽量コンパクトでコストパフォーマンスに優れたX-S10に、古き良き時代のサンハンズマロンを付け紅葉の中をふらりと散歩しましたが、他のオールドレンズも付けて試したくなってしまいました。

次回は何をつけましょうか。









[ Category:FUJIFILM Leica | 掲載日時:21年12月19日 13時37分 ]

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