【Voigtlander】NOKTON 23mm F1.2 Aspherical X-mountの魅力 〜前編〜
換算35mm相当の画角。
F値はなんとF1.2。
コシナ・フォクトレンダーによるXマウントレンズの第二弾『NOKTON 23mm F1.2 Aspherical X-mount』は、
コンパクトな設計ながら魅力的なスペックを持つレンズです。
今回はKasyapaでご紹介できなかった写真とともに、使用感などをざっくばらんにご紹介しようかと思います。
線が細く、解像力が高い!
この帆船が写っている写真、絞り幾つくらいに見えますでしょうか?
実はF1.2開放なのです。『NOKTON 23mm F1.2 Aspherical X-mount』を使用して最初に思ったことは、前の35mmと全然性格が違うレンズだということ。『NOKTON 35mm F1.2 X-mount』は現代の技術で作ったオールドレンズのような描写で開放付近は柔らかな描写を楽しめるレンズなのですが、本レンズは絞り開放からスッキリとした抜けの良さと、細い線で描くシャープな描写が持ち味です。
と、いうわけで。このブログに載せる写真は全てF1.2開放で撮影したものにしました。
絞り開放って、一番そのレンズの特徴が出ると思うのです。良くも悪くも粗が見えたり、他には無い魅力が垣間見れたり。
現代は欠点のない良い子ちゃんレンズが多い反面、全部似たような印象にも思えたりします。その点フォクトレンダーの作るレンズは少しクセがあって好み。
ボケ味は被写体との距離によって左右されますが、APS-Cフォーマットなので程よい感じに。フワフワし過ぎることもなく、スナップでは使いやすい被写界深度だと感じます。
何気なく撮った神社の鳥居。この神社の名前が彫られた看板は「神額」と呼ぶそうです。初めて知りました。
ピントの山は掴みやすいのですが、その中にある本当のピークを捉えるのがなかなか難しいレンズです。マニュアルフォーカスレンズなので、そこはもう自分の目と感覚を信じるしかないのですが、絞り開放で点に合わせるようなシビアなピントを求める際にはカメラの拡大機能を使用することをお勧めします。
最後はざわざわした感じの葦を撮った一枚。
『NOKTON 23mm F1.2 Aspherical X-mount』は、フィルムシミュレーションと合わせた画作りが秀逸なのです。シャッキリしつつも周辺が少し減光していたり、ボケ味が少しジワッとしていたり。本レンズのクセや味が絶妙な塩梅でXシリーズのフィルムシミュレーションを引き立ててくれます。
ご紹介したい写真がまだありますので、次回は〜後編〜をお送りしたいと思います。
756:玲瓏たる描写。『Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical X-mount』