【Nikon】ZとVM ~春から初夏へ~
4月になり、新年度が始まってから早いものでもう半月以上が経ちました。
春の陽気から段々と初夏の空気になっていく今日この頃。
可憐な花を咲かせた桜の木ももうほとんど葉桜となって、夏の訪れを待っているように思えます。
さて、今回の撮影にあたっては季節の移り変わりを感じやすい緑のある場所に行こうと思い、東京都江戸川区にある都立篠崎公園に足を運びました。
使用したカメラは【Nikon Z6II】、レンズは【Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM】と【Voigtlander NOKTON 50mm F1.5 Vintage Line Aspherical VM】をチョイス。
マウントアダプターにはVoigtlander純正の【VM-Z Close Focus Adapter】を使用しました。
このアダプターは5.5mmまで繰り出し可能なヘリコイドを備えており、マウント面を繰り出しフランジバックを延長する事で被写体に寄って撮影する事が出来ます。
近距離のフォーカスを苦手とするレンジファインダー用レンズを使う上で、筆者にとっては無くてはならない必携のアイテム。もちろん今回の撮影でも大活躍してくれました。
ZシリーズのボディでMマウントレンズを使ってみたい、使ってるアダプターを変えてみたいとお考えの皆様に、是非一度手に取って頂きたいオススメの商品です。
長くなりましたが、それでは本題の方に参りましょう。
まずはULTRON 28mm F2で撮影したカットから。
篠崎公園には幾つかの入り口がありますが、筆者が入ったところには小鳥を模したモニュメントがありました。
青々とした木陰の下で枝にとまって囀る小鳥たちが、緑豊かな公園の雰囲気を教えてくれる様にも見えます。
広葉樹もあれば針葉樹もあり、様々な植物がいろんな姿形での『自然』を私たちに見せてくれます。
しばらく歩くと遊具のあるエリアに来ました。
もう少し遅い時間や休日に来れば子供たちの遊んでいる姿を見れたのでしょうが、残念ながら平日のお昼過ぎでは親子連れはおろか訪れている人もまばらです。
この写真では遠目で見えにくいですが、遊具右手のベンチにはご年配の夫婦が並んで座っています。一方で、普段は子供達が走り回ってる草っ原には小鳥達が降りてきており、それぞれが思い思いに静かな時間を過ごしていました。
先ほどの遊具の元へ向かうと、滑り台の下に何かがある事に気付きました。
花や小石が綺麗に円状に並べられていて、きっと子供達がここで遊んでいたのでしょう。
どんな遊びをしていたのか気になりますね。
さらに歩く事暫し、今回の撮影でようやく桜の木を見つけました。
もちろん花はとっくに散っており、青々とした葉が枝先から芽吹いています。
真後ろに太陽を配置した意地悪な条件で撮影してみましたが、フレアが柔らかい雰囲気を出してくれました。
もう流石に全部散っちゃったかなと思っていましたが、奇跡的に花が残っていたのを見つけ内心でガッツポーズ。
ここからはNOKTON 50mm F1.5に変更してのカット。こちらも先と同じ様に意地悪な条件で撮影を試みましたが、ここにきて段々雲が出てきてしまい、なんだかモヤっとする絵に・・・。
気を取り直してさらに歩きます。
というお知らせが。
どのくらい傾いているんだろうと反対側から見ると・・・
思っていた以上の結構な傾きでした。まるでマイケル・ジャクソンのゼログラビティを連想させます。
支えがあるとはいえこの姿勢で本当に大丈夫なのだろうか、このまま根本から倒れていってしまうのではと思ってしまうくらいの中々の傾き加減。
この木がこのまま成長していったらどうなるのか、ちょっと興味が出てきたり。
篠崎公園にはテニスコートや野球場が幾つか併設されています。
コートの方ではテニスを楽しんでいる方がいましたが、野球場はやはり平日では使われていませんでした。
こちらも休日になれば地元の少年野球同士の試合で盛り上がるのでしょうが、沢山の落ち葉と曇り気味の天気と合わさり、どことなく寂しい雰囲気が感じられます。
駐車場へ戻ってきたところへ一瞬、木漏れ日が差してきました。
青く茂る木の葉と、道一面に広がる木の葉、そして差し込んでくる初夏の光。
季節の移り変わりの真っ最中、そんな印象を持ちながらファインダー越しに見ていました。