【FUJIFILM】いつも隣にXF18-55mm F2.8-4 R LM OIS
Xマウント誕生から10年。
Xマウント初となるズームレンズとして、初期のラインナップでありながら今なお健在の『XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS』
各種ボディのキットレンズとしても採用され、筆者も愛用する本レンズの魅力について改めてフォーカスしていきます。
35mm判換算27mm~84mmで広角から中望遠をカバーするズームレンズとして2012年11月に発売開始。
広角側の開放F値は2.8、望遠側はF4と常用ズームレンズとしては明るく、ゴムリングを選択することが多かった当時の汎用ズームレンズの中で、外装はオール金属で仕上げられ、ズームレンズであること事を忘れてしまうような美しい光沢のある質感と洗練されたデザインにFUJIFILMのXマウントにかける強い思いを感じました。
XFシリーズの象徴と言えば絞りリング。
至ってシンプルな外観であるものの、柔らかく滑らかなクリック感はストレスフリーな撮影をさりげなくサポートします。
制限なく回転し続ける仕様はご愛嬌。慣れてしまえば気にならない程度です。
約4段分の手振れ補正もさることながら、特筆すべきはその軽さ。
重量310g(ボディと合わせても1kg未満)のコンパクトな設計は、本レンズ最大の魅力と言っても過言ではないでしょう。
取り回しの良さと高い解像力を持ち合わせた本レンズを前に、子育て世代の筆者がXマウントユーザーになるまで多くの時間は必要としませんでした。
今も家族と出掛ける際のファーストチョイスは『XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS』です。
背景まで一定以上の距離が確保できれば十分なボケ量で立体感を上手に再現します。
1段絞っても緩さを感じる時は、個性と割り切っています。
10年という時間の経過、ズームレンズを考えれば十分過ぎる程のシャープネスではないでしょうか。
多少の二線ボケは許容できるレベルに感じます。
小型軽量のアドバンテージに加え、光量が少なくなる夕方以降も臆することなく手持ち撮影に挑むことができる明るさと手振れ補正は信頼に足り得るレベルです。
上位モデルの『XF16-80mm F4 R OIS WR』に対し、画角の幅、簡易防滴非搭載、最短撮影距離の長さなど見劣りする点もありますが、キットレンズの枠に収まらない解像力と取り回しの良さ、そして何よりも撮影される側が意識し過ぎることのないコンパクトにまとまったサイズ感は、今後も我が家の不動のレギュラーとして存分に活躍してくれることでしょう。Jリーグで言えばオリジナル10のような存在の本レンズ。まだまだ現役として走り続けていくはずです。