「ニハチ」
カメラ業界でニハチと言えば28mmかF2.
本ブログでは、マップカメラの28周年をニハチとかけ、
毎日28mmかF2.8のどちらかが掲載されますので、
本日ご紹介する「ニハチ」は… 『Voigtlander HELIAR 40mm F2.8 Aspherical』です!
今回は私のベストスナップレンズ、Voigtlander HELIAR 40mm F2.8 Asphericalについてお話させていただきます。
発売前から気になっていたレンズでもあり、サンプル品が届くや否やすぐに試写にでたことも記憶に新しい一本です。
本レンズはライカMマウント(VM)とL39スクリューマウントで発売されており、ライカMだけでなくバルナックや他社のボディでも楽しんでいただける仕様になっています。
また、Mマウントはブライトフレームが50/75mm枠が出ますが、L39マウントに35/135mmのLM変換リングを付けて使うというのも”オツ”な楽しみ方かと思います。
開放F値を欲張らずF2.8に収めたことで非常にコンパクトな鏡筒を実現し、40mmという広すぎず狭すぎない絶妙な画角で万能に使用できます。
Leica M10-Rに付けても解像負けしないシャープネス、そしてもう一歩踏み込みたくなったら高画素故いくらでもクロップがききます。
今回の作例は全て開放F2.8での撮影になります。開放からシャープでコントラストの高い描写をお楽しみください。
見たままを自然に切り取ってくれる画角としての40mmが好きです。
F2.8なのでとろけるようなボケなどはありませんが、どこまでいっても写実的にあるがままを捉えてくれる一本として、この先手放すことはないだろうと使うたびに確信を深めています。
肩肘張らずにのんびりと、そんな時におすすめです。
収差が全体的に少なく面を面としてしっかり捉えてくれます。
数種類の草が混ざっているのか、緑にも数種類ある事に後から気が付きました。
気分転換にモノクロに変更。
モノクロは色味という情報が抜け落ちているからか、物の質感や階調がより感じ取りやすい気がします。
陰影の美しさはボディ側の実力でもあるのでしょう。画素の粒が細かい高画素機では解像力ばかりが取りざたされますが、モノクロ時には画素数からくる緻密さで階調を豊かに表現してくれます。
レンジファインダー用レンズなので最短撮影距離は当然0.7m。
そう、40mmのレンズでこんなに寄った画は撮れません。
ほぼ最短で撮影してから現像時に思い切ってトリミングをした一枚です。
大胆なトリミングをしても解像感に無理が出ないのはレンズ性能が純粋に優れているからでしょう。
後ろボケのこぶりなざわつきも個人的には好きなポイントです。
異例の早さで梅雨が明けたと思ったら、7月に入りまた梅雨のような天気に逆戻りしてしまいました。
写真を撮っている間もいつ雨が降ろうかという重たい曇り空でしたが、気がつけば青空が顔を出していました。
質感表現に優れたレンズの楽しいところは固い物を固く、柔らかいものを柔らかく写し分けてくれるところです。
曇り空から一転、晴れ間が広がった事で一時は清々しい気持ちになりましたが日差しと暑さに負けカフェに避難。
M10シリーズはシャッター音が控え目なので店内でもサッと写真を撮れるのが嬉しいところ。
F値も2.8とちょうど良いので被写界深度を稼ぎやすく、テーブルフォト撮影の際でも、絞らねばボケすぎて何が何だか分からないということもありません。
全てが”ちょうどいい”レンズなのです。
来たるべき暑い夏へ向けて、軽量コンパクトで使い勝手の良いレンズをお探しの皆様におすすめの一本です。
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28人の28mm編とF2.8編でお送りしております!少しでも興味を持っていただけたら幸いです。