【Nikon】NIKKOR Zの最適解~Z 17-28mm F2.8~
ついにベールを脱いだNikon Z8
このナンバリングのカメラの登場を待ち焦がれた方も多いはず。
そしてそれを迎えるは充実のNikon Zマウントレンズ「NIKKOR Z」。
当社スタッフが思い思いの「NIKKOR Z」レンズを使用し、実際にご紹介してまいります。
千差万別の最適解。
あなたの最適解はどのレンズでしょうか。
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今回ご紹介するのは、「NIKKOR Z 17-28mm F2.8」。
本レンズの魅力は何といっても「小型・軽量な明るい広角ズームレンズ」。質量約450g、全長約101mmと持ち運びがしやすい為、旅行やスナップ撮影に最適なレンズです。またインナーズームのためズーミングによる鏡筒の全長変化が無い事も魅力。バランスが取りやすい事から写真は勿論、動画撮影も頼れる優れた広角ズームレンズです。
28mm f/5.6 1/250 ISO100
小型・軽量を生かし、今回は街中を散歩しながら撮影を楽しんできました。「広角レンズでスナップ撮影は向かないのでは?」と思われるユーザーもいらっしゃるかもしれません。確かにスナップ撮影の多くは24-70mmの標準ズームレンズや、35mm・50mmといった標準単焦点レンズを使った作例が多く見受けられます。
ですが筆者は広角レンズを持ち出して散歩に出かける事を好みます。そして街中スナップをするにあたって「NIKKOR Z 17-28mm F2.8」は筆者の最適解でした。今回使用したボディはZ7Ⅱとなりますが、昨日5月26日に発売したZ8にも最適なレンズであると確信しました。本レンズの魅力を広角レンズの良さと共にご紹介いたします。
21mm F/2.8 1/200 ISO100
広角レンズでスナップ撮影を楽しむ魅力の1つはなんといってもパースを効かせた写真。上記のように地面に近づけて撮影することにより、ダイナミックな写真となります。開放F値・F2.8で撮影することから奥行がぼけて手前の被写体に自然と視線の誘導をすることができます。手前から奥行までの自然なボケ感に驚かされます。
17mm f/5.6 1/100 ISO100
筆者のいつもの散歩道。毎度撮影してしまうのが根強い雑草・ハルジオン。この日は茎が折れてしまい、道端に飛び出ているハルジオンを見つけました。いつから折れていたのか分かりませんが、折れていてもなお太陽に向かって咲いている事に感銘しました。
こちらの撮影も地面に近づけて撮影。チルト式モニターのおかげで簡単に撮影することができました。Z8では縦横4軸チルト式画像モニターが採用されているので、このような撮影が横構図でも縦構図でも容易に行えるようになります。
28mm f/5.6 1/80 ISO100
そして別のハルジオンをよく見ると、小さなハチが止まっていました。広角レンズでは撮影できないと思いきや、本レンズでは撮影可能です!なぜなら最短撮影距離が短い為、近づいて撮影することができるからです。17mmでは最短0.19m、28mmでも最短0.26mと、広角レンズとは思えないほど被写体に近づくことができます。
Z7Ⅱの有効画素数4575万画素が生き、ハチの繊細な部分もしっかり写ってくれました。Z7Ⅱ、Z8のような高画素機にも順応できるレンズです。
17mm f/3.5 1/500 ISO100
草の中に囲まれた滑り台。住宅街の中にある一角ですが、この空間だけまるでジャングルのようです。
17mmで撮影したとは思えない程周辺の歪みが少なく、自然な写りをしてくれました。この雰囲気を表現するには滑り台だけにスポットを置くのではなく、全体を写さないと伝わらなかったかと思います。17mmという画角があってよかったと感じました。
17mm f/3.5 1/250 ISO100
こちらは公園の中にあったオットセイの遊具を撮影してみました。くっついている2匹の表情が愛らしく、その表情を撮影したいと思い上から撮影してみました。自分の足元を写さぬよう腕を前に高く上げてシャッターを押しましたが、この時もチルト式モニターが役立ち、構図を確認しながら撮影することができました。
28mm f/5.6 1/100 ISO100
撮影をしたのは5月下旬。アジサイが咲きかけている姿が見れる貴重な時期となります。徐々に咲いていくアジサイは季節の移ろいを感じさせてくれる美しい花の1つだと感じました。
今回の撮影はピクチャーコントロールはオート、ホワイトバランスは雰囲気を残すオートに設定をいたしました。この設定で撮影すると草木の色発色が濃く、自然ではっきりとした色合いをしてくれるので非常に好みです。上記でもアジサイの薄い紫色と葉の緑色を丁度良い色の濃さと印象的なシャープネスさが魅力の1枚となりました。
(※今回撮影している写真は全てJPEGとなり、撮影後に調整はしておりませんので撮って出しの写真となります。)
17mm f/2.8 1/400 ISO100
別の場所では満開のアジサイを見つけました。アジサイは土の性質によって色が変化する花、先ほどのアジサイとは少し違う色に心がときめきました。好きな色をしたアジサイを探す旅へ出かけてもよいなと思ってしまいました。
上記は開放F値・F2.8で撮影。アジサイの丸さを自然なボケで表現してくれました。立体感のおかげで写真を見ているとすぐ近くにアジサイがあるように感じます。
17mm f/8 1/60 ISO1000
沢山歩いたため少々疲れてしまったため、休憩を取ることに。近くにあるお気に入りのカフェへ足を運びました。植物が沢山置いてある素敵な珈琲屋さんです。
座ったその場から窓際に置かれていた植物を撮影。17mmでなければ全体を写すことはできなかったでしょう。室内を全体的に写したい時も広角レンズが役立ちます。狭い場所だと、広く写したい時に一歩、また一歩後ろに下がらなくてはいけない場面が出てきてしまいます。時には身体を大きく後ろに反って撮影することもあるのではないでしょうか。そんな悩みも広角レンズがあれば解決してくれます。座ったままやその場からうまく画角の調節を行うには、単焦点レンズではなくズームレンズがおすすめです。
17mm f/2.8 1/100 ISO640
高画素機・フルサイズ・広角ズームレンズという組み合わせは到来であれば大きく目立ってしまったかと思います。ですが本レンズ「NIKKOR Z 17-28mm F2.8」は小型ですので、このようなお店の中でも気兼ねなく撮影を楽しむことができます。17mmのおかげでコーヒーと共に店内の雰囲気も撮影することができました。F2.8のおかげで店内の様子も自然にボケてくれました。
またこのときサイレント撮影に設定をしたため、静かな店内にカメラのシャッター音が響きわたることなく、無音で撮影をすることができました。小さいシャッター音すら鳴ることなく本当に無音なのです。周囲の目を気にしてしまう筆者にとって、サイレント撮影機能があるかどうかはボディを選択する上では非常に重要ポイント。今回使用したZ7Ⅱ、そしてZ8でも全くの無音で撮影することができますので、様々な場所へ安心して持ち出せます。
18mm f/2.8 1/400 ISO320
休憩後、再度撮影しようと外へ出たら夕暮れ時となっておりました。絶妙に綺麗な空色を撮影しに、土手へと向かいます。赤い夕暮れがボケたところと生い茂った草花から、その場の雰囲気がわかる1枚となりました。
このようにその場の雰囲気が分かるような写真を撮れるのは広角レンズの魅力の1つだと感じます。一度しゃがんたその場からズームしてみたり、引いてみたりとズーミング操作を繰り返して構図を決定しました。
17mm f/5.6 1/250 ISO320
こちらの土手には釣りをしている人が多くいらっしゃいます。この日は均等に並んでいた釣り人が面白く、広角側17mmで撮影をいたしました。
格子線を表示して水平を意識。約369万ドットある電子ビューファインダーを使用して撮影しました。露出設定が難しい夕暮れ時ですが、ファインダーを見ながら露出補正ボタンを使用してプラス・マイナスで何枚か撮影。露出が反映した状況でファインダーが覗ける事もミラーレスカメラの恩恵です。
ちなみにZ8では明るい状況でも見やすい世界最高輝度である3000cd/m2対応のQuad-VGAパネルを搭載されています。Z9と同じZ8のファインダーはどんな環境でも順応してくれるでしょう。
17mm f/2.8 1/250 ISO320
春の草花がここぞとばかりに咲き誇っており、道路脇でしたが思わずシャッターを切ってしまいました。あえて車が通り過ぎるまで待ち、ボカして撮影してみました。自然なボケ具合・空の青色が美しい1枚となりました。
この時は画面をタッチして撮影。今車が通りすぎた!と思った際にタッチをしましたが、レスポンス良くすぐに心地よいシャッター音と共に撮影してくれました。タッチ操作も頼れますので、直感的な操作が可能となります。
28mm f/2.8 1/500 ISO320
こちらはチガヤと呼ばれる花穂。土手一面に生い茂っていました。中央にあったチガヤにピントを合わせたのですが、F2.8とは思えない程自然で滑らかなボケ感に驚きました。
先ほどとは異なり、上記ではボディにあるサブセレクターを使用してピント合わせをいたしました。Z7Ⅱの493点もあるフォーカスポイントのおかげで細かくピントを定めることができます。Z8でも同じフォーカスポイントとなりますので、狙った場所へ簡単にピントを合わせ、高画素機ならればの解像力を楽しむことができます。
28mm f/5.6 1/160 ISO320
日々を過ごしている人々を入れて撮影することはスナップ撮影の醍醐味ではないでしょうか。スナップ撮影はカメラを意識していないふとした瞬間をとらえることができます。
広角レンズで撮影すると人の顔が大きく写り過ぎることが少ない為、個人を特定しにくい写真を自然に撮れると思います。上記は一部人の顔を加工しておりますが、あまり目立つことなく自然にその場の雰囲気を写すことができているかと思います。
28mm f/8 1/160 ISO320
上記は最初広角側で撮影をしておりましたが、ズーム操作を繰り返し様々な焦点距離で試した結果、28mmが一番構図が良く感じた1枚でした。広角レンズは余計な物が入り過ぎてしまう事が多いので、四隅まで気を配らなくてはいけません。そういった構図を楽しむ・勉強をするといった意味でも広角レンズでのスナップ撮影は面白いと筆者は感じます。
17mm f/2.8 1/50 ISO320
最後は夜ご飯。沢山歩いた自分へのご褒美にハンバーグとステーキを食べました。
このハンバーグの質感・テカリ・立体感、本当にF2.8で撮影したのかと疑ってしまう程のクオリティです。近接撮影にも関わらず解像力抜群。17mm・最広角側での撮影にも関わらず、違和感なく自然な描写であることから、本レンズが歪みの少ないことがお分かり頂けるかと存じます。Z7Ⅱ・高画素機の表現力に魅力を感じます。
17mm f/5.6 1/200 ISO320
いかがでしたでしょうか。実は今回使用した「NIKKOR Z 17-28mm F2.8」は、高度な光学性能を追求したレンズにつけられる「S-Line」と呼ばれるレンズではありません。正直申し上げると、撮影に出かける前まで「S-Lineでなければ高画素機に対応できないのでは?」と疑っておりました。
ですが、開放からの解像力や、広角レンズ故の歪みが極端に出る事無く自然な写り、AFの速さやNikonらしい色表現をしてくれる所などから、Z8に申し分ないレンズであることが分かりました。コンパクトかつ軽量であることから撮り回しも良く、F2.8通しズームレンズであるにも関わらず重さに悩まされる事なく楽しく撮影をすることができます。
いつでもどこでも高性能な広角ズームレンズを持ち歩きたい。そんなあなたに最適解なレンズです。
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ついに発売となったNikon Z8。
既に「NIKKOR Z」レンズをお使いの方も、新しく揃えるという方も 是非THE MAP TIMESをご覧いただいて、あなたの“最適解”をお選びいただければと思います。
明日はどのレンズが登場するのでしょうか。 乞うご期待!
5月26日発売のZ8!在庫に関してはこちらからご確認ください↓
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