2023年10月 新品・中古デジタルカメラ人気ランキング
新品デジカメ10月ランキング | |||
1位 | Nikon | Z f | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | SONY | α7C II | ミラーレス一眼カメラ |
3位 | Panasonic | LUMIX G9PROII | ミラーレス一眼カメラ |
4位 | SONY | α7RV | ミラーレス一眼カメラ |
5位 | SONY | α7C R | ミラーレス一眼カメラ |
6位 | Canon | EOS R6 Mark II | ミラーレス一眼カメラ |
7位 | DJI | Osmo Pocket 3 | デジタルムービーカメラ |
8位 | FUJIFILM | X-T5 | ミラーレス一眼カメラ |
9位 | Nikon | Z8 | ミラーレス一眼カメラ |
10位 | OM SYSTEM | OM-1 | ミラーレス一眼カメラ |
新製品の発売ラッシュに沸いた10月のランキングをご紹介いたします。
上位3機種は順調にと言いますか、話題の新製品が占めました。
中でも断トツの人気を誇ったのが、10月27日発売の『Nikon Z f』。2位以下に大差をつけ、圧巻の初登場1位です。
歴史あるNikonフィルム一眼レフ機の中でも、幅広い層の支持を得、愛されてきた銘機Nikon FM2。その機能美溢れるフォルムを現代に蘇らせたZ fはしかし、ノスタルジックな外観とは裏腹に最新鋭の機能を盛り込んだ熱いカメラでした。
ボディは堅牢でありながら、ダイヤルの操作感やレリーズの感触など細部にわたり徹底的にこだわり抜いて製作されています。
AF性能も上位機に迫るもので、ディープラーニング技術を用いたAFの優れた被写体検出能力に併せ、Z9やZ8にも搭載されている画像処理エンジン EXPEED 7により高い追従性を発揮します。
また世界初のフォーカスポイントVRによって、被写体が画面内のどこにあっても、フォーカスポイント付近のブレを抑えることが可能になりました。ボディー内手ブレ補正機能は、Z シリーズで最も優れた8段分という高い効果を実現しています。
モノクロ撮影に対するこだわりも強く、ピクチャーコントロールには通常の「モノクローム」に加え、グラデーションが滑らかで中間調が豊かで温かく柔らかい印象の「フラットモノクローム」、中間調は暗めながらシャドー部の黒つぶれを抑えてダークトーンを再現する「ディープトーンモノクローム」を搭載。瞬時にモノクローム撮影に切り換えられる専用のレバーを備えています。
レトロな外観からは想像しがたいですが、動画撮影機能も新機能を搭載するなど充実。新旧の目の肥えたカメラ愛好家が、是非とも所有したくなる1台に仕上がっています。
今回圧倒的強さを誇ったZ f。勿論予約開始から大変な人気ぶりで、大量の初回入荷があったにもかかわらず、ご希望される方全員に行き渡ることが出来ませんでした。現在納品に長期のお時間がかかってしまうことがメーカーから伝えられています。
1位とはかなりの差が出来てしまいましたが、2位に10月13日発売『SONY α7C II』が入りました。小型軽量で人気を博したα7Cの後継機です。
有効約3300万画素のフルサイズイメージセンサーを搭載し、最新の静止画・動画撮影機能を有しながら約514gという軽量ボディを実現しています。
α7RVと同じAIプロセッシングユニットを搭載、ディープラーニングを含むAI処理により「リアルタイム認識AF」と「リアルタイムトラッキング」の性能が格段に向上しました。
より最新の機能を搭載していることもあり、α7Cからのお買い替えだけでなく、α7IIIからα7IVに行かずこちらへ買い替えた方も多かったようです。
3位に入ったのは、10月27日発売の『Panasonic LUMIX G9PROII』。2位とは大きく水をあけられてしまいましたが、こちらも注目の新型機です。
LUMIX S5IIで話題になった像面位相差AFをGシリーズで初めて採用。高い描写性能と高速性能を両立させ、さらに被写体への認識精度も向上したリアルタイム認識AFを実現しました。
秒間約60コマのAF追従超高速連写とバッファーメモリ強化による3秒間継続撮影や最大1.5秒前から記録開始しレリーズから遡って約113コマの連写撮影が可能なSHプリ連写など決定的瞬間を撮り逃さない機動力を備えています。
コンパクトにシステムを形成できるマイクロフォーサーズ機ならではの利点を活かし、超望遠レンズと組み合わせて野鳥撮影や航空機の撮影などを楽しみたいという方も多いそうです。
LUMIX DC-G9 PROなど先代機からのお買い替えが多いようですが、メーカーはレンズとの同時購入特典も加えた大胆なキャッシュバックキャンペーンを発売記念として展開(2024年1月14日まで)、新規ユーザー獲得にも力を注いでいます。
『SONY α7RV』が4位にランキング、同じ高画素センサーを搭載し10月13日に発売されたα7C Rを抑える形になりました。
先に今回5位に入った新型機『α7C R』のご紹介から。
有効最大約6100万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーだけでなく、AIプロセッシングユニットにより認識性能を向上させた高速・高精度なAFや高性能な手ブレ補正機構など、α7RVに極めて近いスペックを小型軽量ボディに惜しみなく詰め込んだ高解像・高画質モデルです。
正直なところ、5位という順位は決して悪いものではありませんが、α7C IIと同時発売という話題性の高い登場を飾ったにしては予想外れな感が否めません。
スタンダードモデルであるα7C IIが先代α7Cの正統な後継機として旧型からのお買い替えが多かったのに対し、高スペックモデルα7C Rは同じ高スペック機α7RVと人気を二分する形になってしまったようです。
実際、店頭でも小型軽量のα7C Rを選ばれる方がいる一方で、大型の高性能FEレンズを装着した時のバランスを考慮したり、デュアルスロットやAFポイント操作が可能なマルチセレクターなど高画素・高機能撮影に必要な装備面の充実ぶりを重視されα7RVを選択される方も多いとのこと。
またα7RVは海外での知名度も高いのか、最近外国人観光客からの問い合わせも非常に多いそうです。
今後この2機種が上手く住み分けされてさらに販売数を伸ばすか、需要を奪い合うことになってしまうのか注目したいところです。
6位に『Canon EOS R6 Mark II』。
今回は新製品組に順位を譲る形になりましたが、安定した人気を保っているように見えます。
実は好評だったキャッシュバックキャンペーンが10月10日で終了し、大幅なランクダウンも心配されました。しかし、外国人観光客からの人気が高いこともあり、インバウンド需要の伸びにより順位を維持することができました。
7位にはこれまた初登場、10月25日発売の『DJI Osmo Pocket 3』。
3軸手ブレ補正機能を搭載したポケットサイズの小型ジンバルカメラ、そのシリーズ3代目になります。
センサーサイズがそれまでのモデルより大型化、1インチCMOSセンサーを搭載し、より高精細な動画撮影を手軽に楽しめます。
また2インチ回転式タッチスクリーンを装備し、これを回転させることにより横向き・縦向きの撮影を瞬時に切り替えることが出来ます。
通常セットの他に、広角レンズやバッテリーハンドル、ワイヤレスマイク等が付属するCreator コンボもあり、通常セットの2倍の販売数を挙げています。
旧モデルからのお買い替えの方も多いですが、新規でのご購入も目立ち、知名度が上がれば今後ますます人気が出そうな1台です。
8位に『FUJIFILM X-T5』がランクインしました。
前回同様、まとまった入荷があり10位以内をキープすることが出来ましたが…
すでにご存じの方も多いと思いますが、10月27日メーカーより衝撃の発表がありました。X-T5とX-S20の受注を一時停止するというものです。
販売好調に加えてインバウンド需要の急増などにより、予想を大幅に上回る注文があり製品の供給が追いつかない状況であるためということ。
FUJIFILMカメラの中でも特に高い人気を誇る2機種が、それもよりによって今回圧倒的な人気で1位を獲得したZ fの発売と同日の発表とは… なんとも明暗がはっきり分かれるような事態となってしまいました。
店頭でも最近海外からのお客様のお問い合わせが増えていたのですが、ご予約もできないということで皆様がっかりされています。
8月、9月と2ヶ月連続でランキングから姿を消していた『Nikon Z8』が、今回9位に復活。
ようやく入荷も安定してきたようですが、はたして以前のような人気を取り戻すことが出来るか。
Z fが想像以上の高性能で登場したこともあり、人気の座を奪われかねない状況です。次回以降の順位にも注目してみましょう。
最後10位には『OM SYSTEM OM-1』が入りました。
これまた最近、海外からのお客様のお問い合わせが増えてきているとのこと。
小型軽量は海外旅行のお供ににピッタリというところでしょうか。
今回もランク外の動きが活発なのでご紹介しておきます。
7月の発売から2ヶ月連続1位を獲得した『SONY α6700』が11位と、早くもランク外に。
これはスタイルの似たフルサイズ機α7C II・α7C Rの登場が少なからず影響しているような気もします。やはりフルサイズ機の方が人気が高いか。
12位には『FUJIFILM instax Pal』が。
プリント機能を切り離したINSTAXシリーズ初の「撮影」に特化したカメラ。ついにカメラもここまで来たかと思わせるようなフォルム、手のひらサイズのコンパクトさを実現しています。
CMでも話題のカメラですが、それ故か残念ながら入荷数が少なく、オーソドックスな?色味のジェムブラック以外は早々にお取り寄せとなってしまいました。
13位に『Leica Q3』。
前回ご紹介したように、全世界で入手困難に陥っている機体。海外からのお客様に、毎日のように在庫の有無を尋ねられます。
当初の予想よりは多い数の入荷があるのですが、それでも…
中古デジカメ10月ランキング | |||
1位 | SONY | α7III | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | SONY | α7IV | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | Nikon | Z fc | ミラーレス一眼カメラ |
4位 | FUJIFILM | X-H2 | ミラーレス一眼カメラ |
5位 | SONY | α7C | ミラーレス一眼カメラ |
6位 | Nikon | Z6 | ミラーレス一眼カメラ |
7位 | Canon | EOS 5D Mark IV | デジタル一眼レフカメラ |
8位 | SONY | α7RIII | ミラーレス一眼カメラ |
9位 | FUJIFILM | X-S10 | ミラーレス一眼カメラ |
10位 | Canon | EOS R6 | ミラーレス一眼カメラ |
『SONY α7III』が、6月以来4か月ぶりの中古ランキング1位を獲得。
ここ2ヶ月はα7IVが1位になり世代交代が進んでいるようにも感じましたが、まだまだ簡単には座を譲らないといったところか。
特にこれからカメラを本格的に始めようとお考えの方には、機能的にも価格的にもお薦めやすい1台と言えます。
今回2位に甘んじた『α7IV』ですが、1位との差はそれほど大きくありません。
どちらも中古在庫は豊富にあります。ただ使用感の少ない「美品」クラスの在庫が多いのはα7IV。
このあたり価格差との兼ね合いも含め、ご購入の際の決め手となりそうです。
今後も熾烈な首位争いが展開されそうな雰囲気です。
α7IVと同数2位にNikon Z fcが入りました。前回6位からジャンプアップ。
Z f登場が少なからず影響したか? 購買層は大きく異なりますので、判断の難しいところです。
今まで新品がかなり売れたこともあり、中古商品の在庫数は前記の2機種同様豊富にあります。
やはりこれからカメラを始めようという方で、ビジュアル的なところも気にされる方などに好評なようです。
前回同様4位に『FUJIFILM X-H2』がランキング。
前回は中古ランキング初登場で上位にランクインしたことに驚きましたが、どうやら人気は確かなようです。
店頭では、特に海外のお客様にも人気が高いとのこと。メーカー保証が国外だと適用されないので、新品より安価な中古に人気が集中しているそうです。
ちなみに前回X-H2の上をいった『X-S10』は今回9位に。
人気が高くよく売れていましたが、X-S20の入荷が止まってしまったこともありお買い替えを控える方が増えたのか、中古の商品数がかなり減ってしまったことが要因。現在も品薄状態で次回のランクインは厳しい状況です。
順位を戻して、5位は『SONY α7C』。
次世代機が出たこともあり、中古在庫数が飛躍的に増えました。
α7IIIと比較検討される方も多いようです。今後両者の価格の差が広がるようなら、α7Cを選択される方が増える可能性もあります。
6位に『Nikon Z6』。
前回まで4~5機種をランクインさせていたNikonですが、今回は2機種に。とはいえ、ランク外すぐの同数11位に『Z6II』と『Z5』がきていますので、まだまだ好調ぶりは持続していると言えそうです。
対してこのところ深刻な状況と言えるのがCanon。前回1機種もランクインしませんでした。
今回Canon勢のトップとなる7位にランクインしたのは、『EOS 5D Mark IV』。なんと一眼レフ機がきてしまいました。
実は海外からのお客様のお問い合わせが多い機体。店頭でも陳列を増やし展開したことが功を奏したようです。
発売から7年以上経ちながら、豊富な在庫数があり、しかも状態を選べることに驚かれる方も多いとか。
今後もインバウンド需要の伸びが予想されるなか、一眼レフ機のランキング復活が進む可能性を感じさせる事態となりました。
肝心のと言いますか、ミラーレス機でCanon勢がランキングに名を入れたのは10位の『EOS R6』。
かつては中古ランキングでも絶大な人気を誇ったCanonですが、復活の糸口はどこにあるのでしょうか。
今回の中古ランキング最後の紹介は、8位の『SONY α7RIII』。
新品ランキングではα7RVが好調ですが、中古市場では価格の面もあってか2世代前のα7RIIIの方がα7RIV(今回17位)より順位的にかなり上に位置しています。
さて、今回のランキング分析のなかでも何度か言及してきました通り、当マップカメラの販売実績においても昨今のインバウンド需要の伸びは大きな影響力を持つに至っています。
実際、JR新宿駅西口に位置する店舗にも連日多くの外国人観光客の方の来店があり、フロア一が海外からのお客様だけで埋め尽くされてしまうケースも日常的な情景となっています。
さまざまなSNSでも紹介してくださっているようで、日本に来日し東京に来たら是非とも立ち寄りたい場所の一つだったと仰ってくださるお客様も多くいらっしゃいます。
家族や知人から頼まれてのお買い物といった方も多く、日本国内での人気とは異なる機種の購入も目立ちます。
秋の行楽シーズンが本格的にスタートしたなか、さまざまな旅行先で出会う外国人観光客の方がどんなカメラを手にしているのか注目してみるのも楽しいかもしれません。
新製品発売ラッシュに沸いた今回のランキングですが、その先にどんな順位の動きがあるのか、全く予測のつかない状況と言わざるを得ません。
次回のランキングも激しい順位の変動が起こることは必至、是非お楽しみになさってください。