【CONTAX】2万円以下でAFも使える中望遠オールドレンズを高画素機と共に-SonnarT* 90mm F2.8(G)-
CONTAXSONYα7R IVオールドレンズを楽しむスタッフおすすめ機材マウントアダプター撮影を楽しむ単焦点を楽しむ夏めく紫陽花
コンタックスGというマウントを皆さんはご存じでしょうか。
レンズ交換式オートフォーカスフィルムカメラシリーズであるコンタックスGマウントのカメラは『G1(1994年)』『G2(1996年)』の2機種のみとなっており、そちらに対応した京セラ純正のコンタックスGマウント対応レンズはオートフォーカス単焦点5種・オートフォーカスズーム1種・マニュアルフォーカス単焦点1種の計7種類があります。
かなり種類の少ないレンズ群なのですがオートフォーカスも利用でき、しかも描写も良いという実力派の精鋭揃いのマウントなので、ミラーレス時代となった今だからこそ改めて注目を浴びているレンズたちになります。
そんな中から今回は中望遠レンズの『CONTAX Sonnar T* 90mm F2.8(G)』をご紹介させて頂きたいと思います。
そして描写力をしっかり確認するために有効画素数約6100万画素のCMOSイメージセンサーを持つ『SONY α7RⅣ』を使いました。
今回こちらのセットを利用するために用意したマウントアダプターが『SHOTEN 電子マウントアダプター コンタックスGレンズ/ソニーEボディ用 GTE』です。
こちらのマウントアダプターはかなり優秀で以下の機能が利用可能となっております。
・レンズ全体を繰り出すことにより、従来品と比べ高速なAFを実現
・コンティニュアスAF(AF-C)に対応
・「顔検出」「瞳AF」に対応
・カメラボディの手ブレ補正機構に対応
・「フォーカスダイヤル」搭載!レンズ本来の最短撮影距離を短縮します。
・レンズ名6種をExifデータに正確に記録(レンズデータの切り替え設定が必要)
・AF / MF / MF(接写)を切り替え可能にするファンクションボタンを搭載
・PC端末とのUSB接続で、ファームウェアのアップデート可能
この中で特筆して助かった機能はAF関連になります。
人物関連は今回活用する場面はございませんでしたが、鳥の撮影でコンテニュアンスAFが効力を発揮してくれました。
では早速、作例と共にAFや描写について確認していきましょう。
まずはこの季節では外せない紫陽花から撮影してみました。前ボケもなだらかで柔らかなボケ感を出してくれています。
玉ボケに関しても絞り開放なので多少口径食が出ておりますが美しい玉ボケとなっております。
そして、この時はAF-Sでフォーカスポイントを移動して撮影したのですが、しっかり合わせたいところにピントが来ていて、発売当初はなかなか叶わなかった精度の良いオートフォーカスをミラーレスカメラだからこそ実現できていると感じました。
そんなピント精度の確認も含めてこちらの写真を確認していきましょう。
冒頭にもお話していた通り当レンズの描写力を見たいという思いもあり約6100万画素というSONY史上最高画素数を持つα7RⅣをカメラボディとして選んだのですが、羽毛をしっかり写し取っておりレンズ性能の高さを感じ取れます。
一般的なオールドレンズは絞り開放時はどうしても描写が緩く、1段絞ることによりシャープネスが生まれるパターンが多いのですが、当レンズはその必要がないほど絞り開放から良い写りをしてくれるので1994年に発売されたレンズとは思えないほどです。
AFに関してもこの写真はAF-C(コンティニュアスAF)にして撮影をしたのですが、常に被写体を追い続けており難なく撮影することができました。
続いて逆光耐性のチェックです。
絞り羽根は8枚、光芒はシンプルで且つ柔らかい印象となっております。
フレアやゴーストはほとんど出ることはなかったのですが、虹色のフレアが発生する場合があります。
よく分かるのが下の写真です。
ちょうど真ん中に虹が横断しているのが見て取れます。
昨今のレンズはコーティング技術の進化によりこういった現象は起きないように抑制されているので、オールドレンズならではの楽しみ方のひとつになると思います。
是非、購入された方は逆光や半逆光で虹ができるポイントを探してみてください。
この日は天気が不安定でたまに太陽や青空が見えるような状況だったのでタイミング見計らって撮影したことを思い出します。
撮影した写真を改めて見ると色乗りの良さが魅力的なのは間違いないのですが、何より重量240gという圧倒的な軽さでスナップ撮影にも最適で撮影時も楽しくシャッターが切れていました。
中望遠レンズになりますので画角の狭さを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、思い切って切り取る事によりいつも見えている景色とは違う写真を残ることができますので筆者としてはとてもオススメしたいポイントです。
・CONTAX Sonnar T* 90mm F2.8(G)
・SHOTEN 電子マウントアダプター コンタックスGレンズ/ソニーEボディ用 GTE
今回使用したこちらセットではオートフォーカスか利用できるとお伝えしましたが1点注意事項があります。
それは”MFとの併用が必要”ということです。
冒頭で紹介したマウントアダプター外観写真の右下をご覧いただくと分かりやすいのですがマニュアルフォーカス用のダイヤルがあります。
ある程度の範囲はAFでピント移動が可能なのですが、最短から無限遠のように大きくピントが外れている状態ではAFが上手く動作してくれませんので、ある程度の位置までMFで合わせてからAFを利用します。
これを聞いて手間だなぁと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそもオールドレンズでAFが使える段階でとてもありがたいお話なのです。
上の空を飛ぶ鳥の写真ですがしっかりとオートフォーカスで追従してくれていたので精度に関してはご安心頂ければと思います。
こちらのマウントアダプターの特徴の部分でも記載しましたが、フォーカスの速さには驚かされました。
チュイーンという音を鳴らしながらメカメカしく動くレンズにも男心をくすぐられますが、シンプルに昨今のレンズにも負けないほどのフォーカス速度を持っているので今回の撮影ではシャッターチャンスを逃しませんでした。
天気も悪くなってきたので浅草寺の方へ最後に寄ってみたのですがこういった観光スポットでは中望遠レンズは活躍してくれます。
混み合う中、人と人の間を狙って撮影する場合は広角や標準レンズだとどうしても周りの情報が入りがちですが、中望遠レンズだと上の写真のように撮りたい部分だけを切り取ることができました。
そして人の流れがある中でマニュアルでじっくりピント合わせをする訳にはいかない状況もありますが、AFがある分その心配は軽減されスピーディーに撮影を進められるでしょう。
最後は雨に降られてしまいましたので地下に潜り早急に撤収です。
ここまで作例を御覧いただきながらお話してきましたが改めて思い返しても使いやすく楽しいレンズでした。
軽い、小さい、AFが使える&速い、描写もいい、圧縮効果も楽しめる、安価で手に入れられる…
この魅力たっぷりのCONTAX Sonnar T* 90mm F2.8(G)を是非皆様の所有レンズ群に加えてみてはいかがでしょうか。
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