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【Voigtlander】今しか手に入らない魅惑のXマウントレンズ

連載中の「カメラを愉しむ」vol.90は「今しか手に入らない魅惑のFUJIFILM Xマウントレンズ」をご紹介いたします。

さて、タイトルに記載した魅惑のレンズとは一体なんのレンズなのでしょう。答えはマップカメラ創業30周年を記念して「株式会社コシナ」様と特別に共同開発したわずか300本限定のフジフイルムXマウント専用交換レンズ『Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical SC X-mount ~MapCamera 30th Edition~』です。

通常モデルの既製品『Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical X-mount』と同じ画角ではありますが、そのレンズが持つ描写性能は全くの別物。そんな特別モデルを話題の新製品「FUJIFILM X-T50」に装着し、夜の東京の街へ。さてどのような写りをしてくれるのかワクワクが止まりません。

とある高速道路の入り口。ETERNAブリーチバイパスをセレクトし、粒状感を出すべくグレイン・エフェクトを強くかけ、絞り開放で前ボケを活かしシャッターを切ります。ブリーチバイパスならではの青みがかった色合いが緊張感を表現すると共に、シングルコーティングならではの優しい色味を表現することができました。

街灯のない街並みにある飲食店。開放F1.2という明るさを活かし、意図的にマンホールにピントを合わせ照明を優しく描きドラマのワンシーンのような風景をイメージしながら撮影しました。どことない優しい写りとオールドレンズのようでありながら、適度にエッジの効いた写りにワクワクが止まりません。

ETERNAの優しくコントラストの低めな表現はいかがでしょう。薔薇の花びらの表現と金属の質感をどのように表現してくれるのか気になりシャッターを切りました。花びらの滲むような優しい写りながら、金属の質感は現代レンズらしい魅力的な表現をしてくれました。

表参道の裏路地に入ると強い光を放つ裸電球に「酒」という文字が照らされていました。手塗りのような質感の外壁もまた印象的。クラシッククロームで電球にピントを合わせていますが、前ボケはやさしくボケつつも外壁の質感や酒の文字のウエットな質感を映し出しています。

筆者は既製品も使用したことがあるのですが、今回特別に作られたレンズで最も楽しい!と感じさせてくれるのは「光ある風景」だと思います。それはカラーでもモノクロでも共通。優しさと鋭さ両面を持ち合わせ、それをコントロールする楽しみがあるのです。

街を歩いているとあのマツダの名車「マツダ 787B」が!!よくみるとカスタマイズされた自動車が好きな方ならご存知の方も多いメーカーのデモカーでした。FD3Sをベースに大胆なエアロが組まれた存在感あるれる1台。

そんな名車を照らすショップの蛍光灯。ここで「おっ!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
被写体となる自動車はしっかりとディティールを再現、その車に差し込む蛍光灯の光は実に優しい。このレンズは使い込むほどにその特性を意識しながら撮影したら沼に入り込むレンズだと感じました。

X-T50に備わったフィルムシミュレーション切り替えダイアルで様々なモードを試してみます。このレンズ特性と筆者の一番好きな組み合わせはなんだろうかと。そして結論がでました。グレインエフェクトはOFF、クラシックネガ、カラー+3が自分好みであると。

ここまでは落ち着いた色の被写体をメインに撮影をしてまいりました。少し派手目な色彩の撮影にしたらどのような写りになるのでしょうか。

夏といえばかき氷。筆者がよく通う表参道の裏路地の氷屋さん。お土地柄もあり「和」を連想させる氷屋さんのイメージと異なり全体的に派手目なネオンサインが印象的な場所です。全体的に落ち着きがある発色ながら青と赤が印象的な色合いであるREALA ACEで撮影しました。

「使えば使うほどのめり込むレンズ」。
オートフォーカスは驚くほどの進化を続ける今。絞り開放からシャープでメリハリのある描写が多く、強い光源においても優れたマルチコーティングで画像に写り込まぬよう開発されている。

そんな今の時代に、操作はマニュアルフォーカス。被写体と向き合い自分の意図した場所にピントを合わせる。もしオートフォーカスであれば最後の自転車が通り過ぎるシーンでは自動的に自転車にピントが合うことでしょう。

わたしは今、この被写体を、こういう風に切りとりたいんだ。
そんな強い思いをもって撮影と心から向き合い、描写はあえて収差を残す趣味趣向の強いこのレンズの魅力の虜になってしまった。

たった3時間持ち歩いただけなのに。
現代の高性能なレンズも好きだけど、一度原点に立ち返り「写真」というものと向き合いたい。
そんなきっかけを教えてくれる銘玉をぜひこの機会に手に入れてみてはいかがでしょうか。
 
 

特別対談

 


[ Category:Carl Zeiss & Voigtlander FUJIFILM | 掲載日時:24年07月05日 14時37分 ]

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