2024年6月 新品・中古デジタルカメラ人気ランキング
新品デジカメ6月ランキング | |||
1位 | FUJIFILM | X-T50 | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | Panasonic | LUMIX S9 | ミラーレス一眼カメラ |
3位 | SONY | α7C II | ミラーレス一眼カメラ |
4位 | Nikon | Z f | ミラーレス一眼カメラ |
5位 | FUJIFILM | X100VI | コンパクトデジタルカメラ |
6位 | Nikon | Z8 | ミラーレス一眼カメラ |
7位 | SONY | α7IV | ミラーレス一眼カメラ |
8位 | SONY | α7RV | ミラーレス一眼カメラ |
9位 | Canon | EOS R6 Mark II | ミラーレス一眼カメラ |
10位 | FUJIFILM | GFX 100S II | ミラーレス一眼カメラ |
6月28日発売の『FUJIFILM X-T50』が2位に倍以上の差をつけ、堂々の初登場1位を獲得しました。
X100VI発売時の大混乱がまだ鮮明に記憶に残っているなか、同じく話題の新製品ということもあり、その動向が大変心配されました。しかし、今回はかなり潤沢に初回入荷があり、順調に販売数を伸ばすことが出来た次第です。
X-Tシリーズの中級機に相応しく、上位機X-T5と同じ約4020万画素「X-Trans(TM) CMOS 5 HR」センサーと画像処理エンジン「X-Processor 5」、さらには5軸・最大7.0段のボディ内手ブレ補正機能を搭載。それでいながら質量約438gという小型軽量ボディを実現しているのですから、驚くべきスペックと言えます。
また、それまでISO感度設定ダイヤルが装備されていたトップカバー左肩部にフィルムシミュレーションダイヤルを初めて搭載したことも大きな特徴になっています。FUJIFILM独自の機能として人気の高いフィルムシミュレーションモードを直感的な操作で切り替えることができ、静止画・動画の両方で思いのままに色調をコントロールできる仕様です。
中級機としてはかなり強気な価格設定となっていますが、上位機に見劣りしない機能面、よりコンパクトで取り回しの良いスタイリングは、FUJIFILMユーザーならずとも気になるところ。新規ユーザーの獲得も狙える力を持っているだけに、今後の動向から目が離せません。
ランキングの動向といえば、気になるのは上位機X-T5。今回ランキングから外れてしまいました。
4月には返り咲き1位を果たし、ここからまたランキングを賑わせてくれるかと期待したのですが、残念ながら供給不足が解消されず。
代わりに中古ランキングで順位を上げる結果となっています。
勿論まだまだ人気の高い機種ですが、このまま供給不足が続くようなら、弟分X-T50との力関係も入れ替わってしまうかもしれません。
1位とは差が開きましたが、2位には同じく初登場の『Panasonic LUMIX S9』。6月20日の発売でした。
2420万画素のフルサイズセンサーを搭載しながら約486gという小型軽量ボディを実現。その中にリアルタイム認識AFや手ブレ補正機構などLUMIX S5IIに匹敵するスペックを詰め込み、気軽に本格的な静止画・動画撮影を楽しめる機体に仕上がっています。
また、これまでも好評を得ていた「リアルタイムLUT(ルックアップテーブル)」機能をさらに進化。最大39個のLUTをカメラ本体に保存できる他、2つのLUTの重ね合わせも可能になりました。これにより自分好みの色表現を撮影データに簡単に反映できるように。
新開発のスマートフォン用アプリ「LUMIX Lab」を駆使すれば、作成したオリジナルのLUTファイルをそのままカメラに移行したり、撮影データの転送も大幅な速度アップが図れます。
より気軽にL-Mountカメラを楽しめる機体として注目が集まるLUMIX S9。
今回ボディ単体の他、「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6 S-R2060」を組み合わせた標準ズームレンズキットと「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」との高倍率ズームレンズキットの2種類のレンズキットも同時発売されました。Panasonicがよく用いる販売方法ですが、新規ユーザー獲得には効果が高い手段です。
しかし販売数を見ると、ボディ単体の販売数が両レンズキットの合計販売数よりも上回わりました。
ランキング2位につけるほどの好成績ですから、勿論新規ユーザーも多かったと思われますが、既にL-Mountシステム機を所有している方の購入が目立ったということでしょうか。
Panasonicユーザーの他、LeicaやSIGMAのユーザーからも買い替えやサブ機の対象として注目を受けていたようです。
3位は『SONY α7C II』。今回新製品2機種に順位を譲りましたが、高い人気を保持しています。
5月上旬に終了したメーカーのキャッシュバックキャンペーンが6月21日より再びスタート(7月22日まで)。今回はこのα7C IIもキャンペーンの対象機種になりました。
そうなるとSONY機の中でも一番の人気機種となることは必至。他メーカーも新機種を発売したからといって油断できない状況となりそうです。
4位に『Nikon Z f』。1つ開けて6位に『Z8』も来ました。
ここまでは価格が抑えられ、よりリーズナブルなZ fに人気が集まっていました。
しかし夏が近づき、屋外での本格的なスポーツ撮影やネイチャ―フォトなどを目的とした向きにはZ8の需要が高まることが予想出来ます。
さらに6月28日より始まったメーカーのキャッシュバックキャンペーンでは、Z8が対象機種に入ることに(8月26日まで)。上位進出のチャンスです。
次回待望の新機種発売を控えたNikonですが、好調2機種も加えランキングに旋風を巻き起こしてくれることを期待しましょう。
Nikon勢に挟まれる形で、『FUJIFILM X100VI』が5位に入りました。
3月末の発売以来いまだ供給が安定せず、我々をヤキモキさせています。
今回もある程度まとまった数の入荷があったものの、あっという間に完売。
新規の予約受付が再開できない状況ですが、連日のようにお問い合わせを受けています。
X-T50が潤沢に入荷しただけに、X100VIも早期の供給不足解消を祈るばかりです。
7位『α7IV』、8位『α7RV』とSONY勢が並びました。
前回キャッシュバックキャンペーンが終了したことで中古購入に流れるのではとお話ししていたα7IVですが、あまり間を置かず再びキャンペーンが始まることとなりました。
そのおかげか、新品ランキングに踏みとどまることに。逆に中古ランキングからは外れてしまいました。
ただこう間髪入れずにキャンペーンを繰り返していると、購入する方もその期間だけに限られてしまうのではないかと心配になります。
今回のキャンペーンはおよそ1ヶ月間と短いですが、新品・中古の価格差が今のままなら次回も同様の傾向になるだろうことは予測できます。
9位に『Canon EOS R6 Mark II』。
苦しい状況と言い続けて何ヶ月になるでしょうか。
ライバルNikonはZ fが好調に売れ続け、そして新型機登場と順調な流れの中にいます。
その差が大きく広がっていることは誰の目にも明らか。いい加減沈黙を破ってもらわないことには…
新品ランキング最後、10位は『FUJIFILM GFX 100S II』。X-T50と同じく6月28日に発売されました。
ラージフォーマットセンサー搭載の中判機が新品ランキングに登場するのは極めて稀なこと。
2021年9月に発売されたGFX 50S IIが同月8位、翌月9位となって以来です。
ただその前には、今回の機体の先代に当たるGFX 100Sが発売月2021年2月に初登場2位という好記録をたたき出しています。
これまでプロの世界と思われていた1億超えという超高画素の世界を一気に身近な存在にしてくれたカメラです。
中判デジタル機の流れを確実に牽引してきたGFXシリーズ。今回のGFX 100S IIも先代同様、1億2百万画素という超高画素センサーを搭載。新開発の「GFX 102MP CMOS II」センサーで、最新の高速画像処理エンジン「X-Processor 5」との組み合わせとなります。
新センサーは画素構造の改良により、ISO80を常用感度として使用することが可能。さらにAF性能は速度・精度ともにアップ、連写性能や手ブレ補正機能も進化しています。
それらのスペックを先代と同じボディサイズに収納。そのうえでGFX100シリーズの中では最軽量の約883gという軽量化を実現させることにも成功しています。
価格も70万円台中ほどと、35mm判フルサイズセンサー機の上位モデルと十分渡り合えるところ。そしてX-T50と同様、予約数を上回る入荷があり、在庫も潤沢です。
さらなる新製品登場を考えると、今後もランキングに残るかは微妙なところですが、自身の撮影スタイル・用途と合致すれば有力な選択肢の一つとなることは間違いないところです。
中古デジカメ6月ランキング | |||
1位 | SONY | α7III | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | Nikon | Z fc | ミラーレス一眼カメラ |
3位 | SONY | α7C | ミラーレス一眼カメラ |
4位 | FUJIFILM | X-T5 | ミラーレス一眼カメラ |
5位 | Nikon | Z f | ミラーレス一眼カメラ |
6位 | SONY | α6400 | ミラーレス一眼カメラ |
7位 | Nikon | Z6II | ミラーレス一眼カメラ |
8位 | RICOH | GR III | コンパクトデジタルカメラ |
9位 | OM SYSTEM | OM-1 | ミラーレス一眼カメラ |
10位 | SONY | α7RIII | ミラーレス一眼カメラ |
10位 | Nikon | Z50 | ミラーレス一眼カメラ |
中古ランキング1位は、これで5ヶ月連続となる『SONY α7III』。今回も2位以下に差をつけての勝利です。
前回、キャッシュバックキャンペーンが終了したα7IVとの世代交代もあり得るか、なんてお話ししたのが恥ずかしくなってしまいます。
新品ランキングでも述べました通り、キャッシュバックキャンペーンが再開。前回中古ランキング3位のα7IVは、13位まで後退してしまいました。
2位以下は混戦模様。すべて数台差という僅差でした。
2位は『Nikon Z fc』。これで3ヶ月連続2位、どうしてもα7IIIの牙城を崩すことが出来ません。
人気は高いのですが、中古の商品数の差が順位に表れてしまっているようです。α7IIIは、とにかく豊富な在庫数を誇っています。
また、α7IIIは新品との価格差が大きく、中古にお得感が高いのも魅力の一つ。
対するZ fcはまだ新品との差がそれほど大きくなく、現に新品ランキングでも同数13位につけています。王者α7III超えは、やはり至難の業か。
3位に『SONY α7C』。α7C II登場以来好調の機体、昨年11月には中古ランキング1位も獲得しています。
その時は新型機への買い換えでα7Cを下取に出される方が多く、中古商品数が飛躍的に増えました。
ただ新品の販売数を比べるとα7IIIの方がα7Cよりも圧倒的に多く、それが中古商品数にも反映しています。
α7IIIほどの潤沢な在庫数とは至らず、こちらもα7IIIを超えるのはなかなか難しいようです。
SONYはこの他に6位『α6400』、同数10位に『α7RIII』と今回も計4機種をランクイン。α7IV抜きでも存在感を示しています。
4位は『FUJIFILM X-T5』。
新品ランキングの方でも触れましたが、相変わらず新品の供給が安定せず、結果中古購入に流れ上位にランクインという状況です。
とはいえ中古在庫も品薄ですから、今後は苦しい展開が予想されます。
新品ランキングでも好調のNikon Z fが、中古部門で5位に入りました。前回7位よりランクアップです。
最近、中古在庫数もかなり増えてきました。
まだ新品・中古の価格差は小さいですが、豊富な商品数を活かしてさらに上位への進出もあり得るかもしれません。
Nikonはあと7位『Z6II』、同数10位に『Z50』と、こちらも計4機種をランクイン。
特にZ6IIは、新型機Z6IIIの登場により今後ますます順位を上げていくことが予想されます。
もしかしたら、Z6IIこそがα7IIIの対抗馬となり得るかも。次回が楽しみなところです。
8位に『RICOH GR III』。メーカーの新品受注受付が停止したままの状況です。
買取を強化したこともあり中古商品数が増えましたが、商品化されるそばから売れていってしまい、中古も常に品薄状態が続いています。
外国からのお客様の問い合わせも多い機体ですが、残念な状況が続いてしまっています。
9位には『OM SYSTEM OM-1』。
2月にOM-1 Mark IIが登場して以来、浮き沈みはありながらも中古ランキング10位以内にずっと名を連ねています。
OM-I Mark IIの方は残念ながらこの2ヶ月姿を消してしまっていますが、こちらには頑張ってほしいところ。
小型軽量で強力な防塵防滴性能を備えた機体、激しい雨の多いこの時期に適した1台としておススメです。
気がつけば、2024年も半分が過ぎてしまいました。
各メーカーの注目機が登場することで、ますます活気を帯びてきた新品ランキング。
それに後押しされる形で、中古ランキングにも新たな動きの予兆が。
連日の猛暑と激しい大雨につい外出もためらいがちになりますが、そんな時はこのランキングを参考に新たな相棒を探してみては。
待ちに待った夏休みは、もうそこまで来ています!